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作文小論文講座

苦手な作文を得意に。小学生から受験生まで、文章上達のコツを項目別に解説。作文検定試験にも対応。

話し言葉にご用心

2008-01-13 | 作文
 すばらしい内容の作文でも、ところどころに話し言葉が交ざっていると、
マイナスの印象になってしまうので、注意しましょう。

【例1】
×「私もやってみたけど、できなかった。」
○「私もやってみたけれど、できなかった。」
○「私もやってみたが、できなかった。」

【例2】
×「たぶん、弟がやったんじゃないかと思った。」
○「たぶん、弟がやったのではないかと思った。」

【例3】
×「幸運は、待ってるだけじゃやって来ない。」
○「幸運は、待ってるだけではやって来ない。」

【例4】
×「弟は、早く帰りたいなんて言い出した。」
○「弟は、早く帰りたいなどと言いだした。」

【例5】
×「ぼくは、いつまでも星を見てた。」
○「ぼくは、いつまでも星を見ていた。」

 ほかにも、「めんどくさい」→「面倒(めんどう)くさい」、「グランド」
→「グラウンド」など、耳で聞いたまま覚えていると間違いやすい言葉もあり
ます。注意してください。

作文検定合格のための項目別段階指導<3>

2007-11-19 | 作文
~作文検定合格のための項目別段階指導~

<3>思ったこと

(1)「思いました」という言葉を使って、思ったことを書いてみましょう。思ったことは、作文の最後だけでなく、途中にも書いてみましょう。

◆「楽しかったです。」「おもしろかったです。」ではなく、「思いました」を使う練習です。

「ぼくは、楽しいなあと思いました。」

「私は、とてもきれいだなあと思いました。」

「ぼくは、また明日もてつぼうの練習をしようと思いました。」


(2)思ったことを長くくわしく書いてみましょう。

「ぼくは、とても楽しかったのでまた明日もけんちゃんといっしょに遊べたらいいなあと思いました。」

「私は、なんてきれいな花なんだろう、帰ったら早速この花の名前を図鑑で調べてみようと思いました。」

「ぼくは、明日は今日の何倍も鉄棒の練習をして、絶対に逆上がりができるようなるぞと思いました。」


(3)「もし……だったら」と、想像したことを書いてみましょう。

「もし、私がお母さんだったらあんなにきびしくしからないのになあと思いました。」

「もし、病気にならなかったら、今ごろはみんなといっしょに楽しく遊んでいるのになあと思いました。」

「もし、あと3センチ背が高かったら、ジェットコースターに乗れたのになあと思いました。」


(4)自分の気持ちだけではなく、ほかの人の気持ちも推測して書いてみましょう。

◆「たぶん」「きっと」などという言葉を使うと書きやすくなります。

「太郎君は、たぶん、とてもくやしい気持ちだったと思います。」

「お母さんは、たぶん、本気で私のことを心配していたのだと思います。」

「妹は、きっと私が手を貸してくれるだろうと安心していたのだと思います。」

作文検定合格のための項目別段階指導<2>

2007-11-19 | 作文
~作文検定合格のための項目別段階指導~

<2>たとえ

(1)「まるで~みたい」「まるで~よう」という言葉を使って物の色や形を表してみましょう。

「まるでりんごみたいに赤い夕陽」

「まるで菜の花のような色をしたたまご焼き」

「まるで雪のように白いマフラー」

「まるで満月のように丸いお皿」

「まるでたわらのような形のおにぎり」

「まるでサイコロのような形の消しゴム」


(2)「まるで~みたい」「まるで~よう」という言葉を使って物の手ざわりや音、味などを表してみましょう。このとき、「□○□○」という繰り返す言葉を一緒に使うのも効果的です。

「まるで猫の舌のようにざらざら」

「まるで氷のようにつるつる」

「まるで綿のようにふわふわ」

「まるで鈴のような音」

「まるでガラスを引っかくような音」

「まるで大だいこを打ち鳴らすような音」

「まるでレモンのようにすっぱい」

「まるで薬のように苦い」

「まるではちみつみたいに甘い」


(3)「まるで~みたい」「まるで~のよう」という言葉を使って、自分の気持ちや感覚を表してみましょう。

「まるで雲に乗っているような気分」

「まるで地獄への階段を降りて行くような気持ち」

「まるでお姫様になった気分」

「まるで海の中にもぐっているような感じ」

「まるで遠い異国に一人でいるような気持ち」


小学1年生の作文指導(言葉の森の指導法)

2007-11-07 | 作文
◆はじめの一歩

 小学1年生になって、ひらがなの学習をすれば、作文を書くことはそれほどむずかしくありません。最初から自分の力だけで文章を書かせるのではなく、子供の話を引き出しながら一文ずつ口述筆記をさせていると、あっという間に自力で文を書くことができるようになります。このときに大切なことは、とにかくほめることです。多少表記の間違いがあっても、一人で文を書くことができたという点を評価してあげてください。

◆文が書けたら

 主語述語のある文が書けるようになったら、名前や数字をくわしく書くように指導します。友達の名前、時刻など、名前や数字を使ってくわしく書けるものはなるべく詳細に書いていきます。これは小学1年生でも簡単にできます。簡単にできるということは、それだけほめる機会が増えるということでもあります。名前や数字がくわしく書けたらどんどんほめてあげてください。

◆たとえ表現

 小学1年生でもできる表現の工夫の一つとしてたとえが挙げられます。「まるで~みたい」「まるで~のよう」という言葉を使いながらたとえの練習をしていきます。特に小学生の作文では、このたとえが印象的に使われているかどうかが作文の出来を大きく左右します。だからこそ、小学1年生のうちからたとえに慣れておくことが大事です。最初のうちは、「まるでりんごのように赤い」、「まるでお月様のように丸い」など、簡単なたとえで構いません。作文の中に必ず一つはたとえを入れるという指導をします。

◆会話

 会話が入ると作文が生き生きとしてきます。誰かが話したことをそのまま書くように指導します。最初のうちは、カギかっこの書き方を手助けしてあげる必要はありますが、会話の内容を思い出して書くこと自体はあまり苦にならないようです。小学1年生だからこそ、飾らずに、ありのままの会話を生き生きと書くことができるのかもしれません。その人らしさが表れた会話は、作文の質を高めます。最初のうちは短い会話で十分ですが、慣れてきたら、長い会話を入れてみましょう。さらに味のある作文になります。

◆思ったこと

 出来事だけではなく、そのときの気持ちを書くことは作文の大切なポイントです。小学1年生のうちは、思ったことを自分らしく表現するのはまだむずかしいのですが、「楽しかったです」「おもしろかったです」など、単純な表現にならないよう工夫しましょう。これには、「思いました」という言葉を使って自分の気持ちを書くように指導をすると効果があります。

◆表記

 小学1年生の段階では、表記についてはあまり厳しく指導しない方がよいでしょう。読みを重ねていくうちに、表記ミスは必ず直っていくものです。ミスを指摘して正していくよりも、読みの練習をすることによって、自然にミスをなくしていく方が子供も指導する側もストレスが少なく、効果が高いようです。

◆投稿でやる気を

 朝日小学生新聞や毎日小学生新聞の投稿欄には、小学1年生の作文が掲載されることも少なくありません。いい作品が書けたら、どんどん投稿してみましょう。言葉の森の生徒の作品は、ほとんど毎週、小学生新聞に掲載されていますが、もちろん、中には小学1年生の作品もあります。

◆音読も欠かさずに

 小学1年生から言葉の森の勉強を始めると、自習の習慣がつきやすいという利点があります。音読は、読解力・表現力をつけるためには欠かせません。音読の自習は、時間にすればせいぜい10分程度なのですが、毎日続けることがむずかしいのです。小学校1年生のうちに、この自習の時間を生活の中に組み入れてしまえば高学年になっても、中高生になっても、自習の習慣がずっと続きます。音読によって、普段の読書だけでは補えない語彙力や文のリズムなどを身につけていきましょう。 言葉の森では、読解マラソンを推奨しています。小学1年生の長文はこちらをご覧ください。
 http://www.mori7.net/marason/marason_sample.php?yama=a&gakunennjunn=1

作文検定合格のための項目別段階指導<1>

2007-11-04 | 作文
~作文検定合格のための項目別段階指導~

<1>会話

(1)カギかっこを使ってだれかの話したことを書きます。

私は、
「おはよう。」
と言いました。

 このようにカギかっこの前と後は行をかえて書きます。
 カギかっこの書き方をしっかりおぼえましょう。


(2)カギかっこの書き方に慣れたら、長い会話を書いてみましょう。20字以上の会話です。

 その人の言ったことをそのまま思い出して書いてみましょう。

 その人の言葉づかいや方言、言葉のくせなどをそのまま書くと味のある会話になります。

お母さんは、
「早く起きなさい。昨日、おそくまでテレビを見ていたから起きられないのよ。だから、早く寝なさいって言ったでしょう。」
と言いました。


(3)そのときの表情や声の様子や動作を加えてみましょう。

 表情や動作を書くときは、「……な顔で」「……な声で」「……ながら」という言葉を使うと書きやすいです。

妹は、
「大丈夫?」
と、心配そうな顔で言いました。
私は、
「平気、平気。」
と、笑いながら言いました。

先生は、
「静かにしなさい。いつまでしゃべっているんだ。もう休み時間は終わったぞ。」
と、大きな声で言いました。

太郎君は、手を振りながら
「じゃあ、またね。」
と言いました。


(4)「言いました」を使わずに表情や動作で会話を書いてみましょう。

おばあちゃんは、
「よく来たね。」
と笑いました。

お母さんは、
「わあ、100点なんてすごいね。」
とうれしそうな顔をしました。

私は、元気よく
「はい。」
と手を挙げました。

お父さんは、
「お父さんは、運動会ではいつも一番だったんだぞ。おまえもがんばれ。」
とぼくの肩をぽんとたたきました。

公立中高一貫校の入試

2006-02-26 | 作文
 公立中高一貫校の適性検査には、ほとんどの学校で作文課題があります。
 作文試験で合格圏内に入るためには、日本語作文小論文検定試験の6級を目標にするとよいと思います。

 6級 http://www.mori7.info/kenntei/koumoku_s6t1.php#t1 

 6級は中1相当なので、小学生にはむずかしいのですが、どんな長文に対しても自分の意見が書ける、また、構成を考えて書けるということを目標に、6級合格に向けて練習しておけば万全です。もちろん、いきなり6級取得は無理があるので、まずは、8級と7級の書き方も勉強しておきましょう。

 8級 http://www.mori7.info/kenntei/koumoku_s4s5.php#s5

 7級 http://www.mori7.info/kenntei/koumoku_s6t1.php#s6 

ことわざの加工

2005-07-11 | 作文
 結びに、結論に結びつくようなことわざを引用すると、読む人に対する説得力が二倍になります。ことわざの引用に慣れたら、ことわざをひとひねりして「ことわざの加工」をしてみましょう。ときには強調の思いをこめて、ときには皮肉をこめて、またときにはユーモアをこめて。

●「雨降って地固まる」
 このことわざは、「一度ごたごたのあったあとに、かえってよくまとまる。」という意味ですが、これを逆の意味に加工すると、「雨降って地崩れる」となります。ごたごたが続いて、収拾がつかない状況を表すときに使えそうです。

●「案ずるより産むが易し」
 「心配するよりもやってみると、意外にやさしい。」という意味ですが、「案ずるより産むが早し」とすると、心配する間もなく終わってしまったという意味になります。突然やってきた災難がいつの間か過ぎ去っていたというような場合に使います。

●「石橋をたたいて渡る」
 慎重な様子を表すことわざですが、「石橋をたたいて渡らず」とするとさらにその意味が強調されます。また、「慎重さがあだになる」という意味で「石橋をたたいてこわす」と加工することもできそうです。

●「衣食足りて礼節を知る」
 「生活が豊かになって、礼儀にも気を配るようになる。」という意味ですが、生活が豊かになって態度が大きくなってしまう人もいるかもしれません。そんなときは、「衣食足りて礼節を忘れる」と加工します。

●「捨てる神あれば拾う神あり」
 「見捨てられる一方で助けられることもある。」という意味ですが、「見捨てられたり、笑われたりで踏んだりけったり」という意味にしたいときには「捨てる神あれば笑う神あり」とすればOKです。

●「出る杭は打たれる」
 「差し出たふるまいをする者、または頭角を現す有能は者は、他から憎まれたり妨げられたりする。」という意味ですが、「出すぎる杭は打たれない」とすれば、堂々と大きなことをやれば他から憎まれたり妨げられたりはしないという意味になります。

 みなさんも、おもしろいことわざの加工を思いついたら、是非作文の中に取り入れてみてください。

思ったことの書き方

2005-05-12 | 作文
●自分だけが思ったこと

 思ったことを個性的に書きます。「うれしい」「楽しい」「悲しい」など、あたりまえの気持ちではなく、自分の思ったことをなるべくくわしく書いていきます。事実に対する感想だけではなく、自分なりに想像したこと、推測したことなどを加えると個性的な感想が書けます。

【例】「ぼくは、あの雲に乗ったら、どのくらい遠いところまで行かれるのかなあと思いました。」
   「顔を真っ赤にして泣き続ける赤ちゃんを見て、私も昔はあんな赤ちゃんだったのかなあ、お母さんはたいへんだったろうなあと思いました。」
   「こんな小さな種から芽が出て、きれいな花が咲くなんて、種の中にはどんな秘密がかくされているのか小人になって調べてみたいと思いました。」

●心の中で思ったこと

 口には出さなかったけれど、心の中でひそかに思ったことを書きます。周囲の人には知られたくなかった思い、恥ずかしくて口に出せなかった気持ち、その場ではとても言えなかった正直な気持ちなどを「心」という言葉を使って書いてみましょう。

【例】「泣いているれいちゃんを見て、れいちゃんだって私にいじわるをしたことがあるのにと心の中で思いました。」
   「ぼくは、がんばれ、がんばれと心の中で応援し続けました。」
   「あの問題さえ間違えなければぼくが一番だったのにと心の中でくやし涙を流しました。」
   「次の試合では、絶対に負けないと心の中で誓いました。」

●いろいろな思った

 自分の気持ちを表すときは、「思います」「思いました」など、「思う」という言葉ばかりを繰り返すのではなく、「~にちがいありません。」「~かもしれません。」「~でしょう。」など、別の言葉を使ってみましょう。

【例】「枕元にプレゼントを置いてくれたのは父だと思います。」
     ↓
   「枕元にプレゼントを置いてくれたのは父にちがいありません。」

   「春にはきっときれいなチューリップが咲くだろうと思いました。」
     ↓
   「春にはきっときれいなチューリップが咲くでしょう。」

   「奈々ちゃんはさびしかったのだと思いました。」
     ↓
   「奈々ちゃんはさびしかったのかもしれません。」

「色・音・感じ」の表し方

2005-04-25 | 作文
 周りの様子をよく観察して、色や音は、見たとおり、聞いたとおりに書いてみましょう。そのときにたとえ(まるで~のよう)が使えそうなら使ってみてください。音はカタカナで書くのが原則です。

【例】「アサガオをよく見ると、まわりがピンク色がかった赤で、真ん中のところは白くなっていました。」
   「バッタは、まるで草の葉のような緑色でした。」
   「空は、絵の具を流し込んだように真っ青に広がっています。」

   「スタートを知らせるピストルがドンと鳴りました。」
   「お鍋の中から、グツグツという音が聞こえてきました。」
   「赤ちゃんは、まるで猫のようにミャーミャーと甘えた声を出しました。」

 物の感じを表すときには、「□○□○」(「きらきら」「ふわふわ」「さらさら」など)という繰り返す言葉を使ってみましょう。

【例】「星はきらきらと輝いていました。」
   「猫の舌はざらざらとしています。」
   「道はくねくねと曲がっていました。」

 また、「□っ○り」(「ほっそり」「すっきり」「ぐったり」など)という形の言葉も効果的です。

【例】「父はでっぷりと太っています。」
   「顔を洗ったらすっきりしました。」
   「遠くの山々がくっきりと見えました。」

 さらに、「○○そう」(「優しそう」「うれしそう」「残念そう」など)という言葉も使ってみましょう。

【例】「新しい担任の先生はとてもきびしそうです。」
   「一人残された弟は少しさびしそうでした。」
   「母は、楽しそうに笑っていました。」

ユーモア表現

2005-04-06 | 作文
 ユーモア表現は、言うまでもなく、読み手をくすっと笑わせるような表現のことです。自分の失敗談を嘲笑的に書いたり、物事をオーバーに書いたりするとユーモア表現となるのですが、その際、冷静に客観的に書く方がおもしろさが増します。また、ことわざや慣用的な表現を加工してもおもしろいです。

【例】「時計を見ると8時15分。もう朝のホームルームが始まる時間だ。急いで起きたところでもう間に合わない。また遅刻だ。(笑)笑い事ではないが……。」

【例】「S先生は、怒るととても怖い。泣く子も黙るどころか眠っている子まで泣き出してしまう。(笑)」

 もちろん、ダジャレもユーモア表現の一つです。ダジャレは苦手という人も、最初からあきらめずに、考える過程を楽しむくらいの気持ちでオリジナルダジャレを考えてみましょう。

長く書くコツ(3)

2005-04-04 | 作文
●前の話を思い出して書く。
 そのときの出来事だけではなく、それにまつわる前の話を思い出して書きます。
 学校の休み時間についての作文なら、最近の休み時間のことについて書いた後、1年生のころの休み時間の様子を思い出して書きます。

 【例】「1年生のころは、たかおにがはやっていました。休み時間になると、みんないっせいに校庭に走っていって、たかおにをしたものです。……」

●聞いた話を書く。
 お父さんやお母さんに聞いた話を書きます。
 給食についての作文なら、昔の給食についてお父さんやお母さんに聞いて書きます。おもしろいエピソードも教えてくれるかもしれませんね。

 【例】「お父さんに聞いてみると、昔の給食にはごはんは出なかったそうです。お父さんは、友達と牛乳の早飲み競争をして先生にしかられていたそうです。……」

●調べた話を書く。
 図鑑などで調べた話を書きます。
 何かを育てたことの作文なら、その生き物の性質についてや飼育の仕方について調べたことを書きます。

 【例】「図鑑で調べてみると、カイコが繭になるまではだいたい一か月で、その間に4回脱皮すると書いてありました。……」

作文指導の現場から ~もう一歩進もう~

2005-03-05 | 作文
 出来事が順番に書けるようになったら、「たとえ」「会話」「思いました」「どうしてかというと」などを加えていきます。もちろん、一度に全部というわけではありません。一つずつ増やしていけばよいのですが、選択肢を多くした方が子供はやりやすいと思います。その中から自分ができそうなものだけ選んで取り入れればよいのですから。
 意外と簡単に入るのが「どうしてかというと」です。「どうしておいしかったの?」「どうしてけんた君やさきちゃんといっしょに学校に行くの?」と聞いて、答えが返ってきたものをそのまま文にすればいいわけです。「どうしてかというとお母さんが一生けんめい作ってくれたからです。」「どうしてかというと家が近くだからです。」などといった具合です。
 たとえは、最初のうちは、ありきたりのものでも、「まるで○○○のよう(みたい)」という形を使うことが大事です。一度でも使えると、だんだん中身を工夫するようになっていきます。「たまごやきはまるで菜の花のような黄色でした。」「目玉焼きはまるでお月さまみたいでした。」など、色や形に使うと使いやすいかもしれません。
 会話は、子供によってはむずかしく感じるようです。特に、男の子にその傾向が強いような気もするのですが、まずは、「おはよう。」「さようなら。」など、あいさつの会話を入れるように指導すると、すんなりと入ることが多いです。
 思ったことも、慣れるまでは「うれしいと思いました。」「楽しいと思いました。」というような単純な気持ちが書ければOKです。心の中のひとりごとを書くように指導すると、だんだんと自分の気持ちをくわしく書けるようになります。

作文指導の現場から ~はじめの一歩~

2005-03-05 | 作文
 作文を書くのは初めて、とにかく書くことが苦手で何から書いたらいいのかわからないなどという場合も少なくはありません。そんなときは、まず「今日のこと」という題名で書くように勧めます。
 書き出しは簡単です。「ぼくは今朝、7時に起きました。朝ごはんはパンと目玉焼きでした。8時にけんた君とさきちゃんと3人で学校に行きました。学校ではまず、なわとびをして遊びました。」といった感じです。とりあえず、今日あったことを朝から順番に思い出せる範囲で書いていくのです。もちろん、自分ではなかなか書き出せないときは、全部こちらで文を言ってあげます。字数も50字から100字くらいを目標にします。最初のうちは、無理なく書ける字数を目標にする方が気楽に取り組めるからです。
 大事なポイントは、たとえこちらが考えた文であっても、書いたものをほめることです。ほめるところはたくさんあります。「7時」、「3人」と、時間や人数を表す数字がくわしく書けています。また、朝ごはんのメニューもくわしく書けてました。さらに、「けんじ君」、「さきちゃん」というように友達の名前をくわしく書いたところもほめるポイントです。これだけで大きな花丸です。
 これで、文を書くことに対する抵抗はかなりなくなると思います。