プリマベーラ進化論。

不思議の国のアリスは、
大海原に小舟で漕ぎ出ました。

ことば至上主義。

2006-08-19 23:54:12 | Sound Schedule
以心伝心という言葉が嫌いだった。
気持ちは言葉で説明しないと絶対に伝わらないと思っていたから。
言葉がすべて。そんな「ことば至上主義者」だった。

でも最近はむしろ言葉の不自由さに悩んでしまう。
私のココロは果たして周りの人に伝わっているだろうか、
逆に私は周りの人のココロを、言葉を、きちんと受け止められているだろうか、と。

自由なはずの思考が、言葉によって不自由になる。
もどかしい。届けたい想いが体中に渦巻いているのに、言葉がココロを超えない。
あぁそっか。この感じが「ことばさがし」なんだ。

大石くんの言葉に対するストイックな姿勢が好きだ。
きっと大石くんは言葉の不自由さなんかとっくの昔に知っていたんだろうね。
それでも言葉と友達でいようとして、言葉の不自由さにチャレンジしようとしていっている。
言葉の不自由さを乗り越えて、言葉を信じる大石くん愛情の深さに羨望と焦燥感。

捧げ続ければ気持ちは伝わる。
言葉を諦めない、この姿勢が何よりも大切。
うん、言葉はやっぱりステキなツールだ。私はやっぱりことば至上主義。


『ことばさがし』
正統派な5thシングル。2ndアルバム「456」にも収録されている。
噛めば噛むほど、聴けば聴くほど味わい深いスルメ曲。

前作の「ピーターパン・シンドローム」からサウスケは第2期に入りますが、
第1期の、ストーリー性に富んで遊び心がある歌詞とは対照的に、
第2期は、歌詞がとてもシンプルでストレートになったところが特徴的。
「ことばさがし」はその特徴が顕著に現れています。

「言葉が心を超えなくても」「あなたのもとへ 届け愛の唄」

無駄なものが削ぎ落とされて、とってもストレートに投げられた言葉。
第1期のサウスケの詞の世界と戯れていたところへ、直球という変化球!
言葉遊びがなくて初めて聴いたときは、正直物足りなさを感じました。
でも「ことばさがし」の歌詞ひとつひとつの強さと輝きは、全曲中で1位2位を争うくらいじゃないかな。

サウンドも正統派な響き。どこを取ってもスキがない感じ。
でも「なぁそうだろう?」の2回かぶせはあんまり好きじゃない。なんて言うか、too much。
ようじさん的には「物足りなくならないように」加えたらしいけれど、大石くんの声はそれだけで十分存在感あると思う。
いや、お気に入りには変わりないんですけどね笑。


『あなたを想う旅』
2ndシングル「君という花」のカップリング曲。
なぜ突然に・・・と思われるでしょう。この曲はことば至上主義者の私、裏イチオシなのです!
まず何がいいってサウンドがかっこいい。ドラの音みたいなチャイナシンバルが効いてます。
すごくサウスケらしいサウンドなんじゃないかと私個人的には思いますね。
そこに乗せられた歌詞のほとんどは「あなたを想うたび」のリフレイン。
「ことばさがし」とともに、歌詞にかなり強さを秘めた曲だと思う。
恋しい人のことを想う度に自分の気持ちに起こる8つの化学変化を、すべて動詞+体言止めで表現した、この歌詞のすごさ!
白旗白旗。

・・・私の「ことばを探す旅」は永遠に続きそうだ。