じいに会いに 温泉郷へ行ってきました
途中で 頼まれたものを買い
でも 鯉の甘露にだけは なかった …
じいと話すことは あまりない
自分の父親なのに 昔からそうだ
こちらが困って相談事をもちかけても
「知らねえ」と云われるだけだった
だから 会う前に 蕎麦を食べたり
色んなところで時間をつぶし
全く何の為に行ったのか分からない
病院にいられる時間が1時間を切ったところで病室に行き
とりあえず 鼻毛を切ったり
耳掃除をしたり …
マッサージしたりとかできたらいいんだけど
身体の位置がいい具合に決まっているところで
マッサージは 拒絶される
で いよいよやることがなくなると 無理にでも話題を探し
娘の進学の話をした
娘が 前期考査をするかも知れないことも
でも 娘の成績なら T高はもったいないんじゃないか と云われ
悪い高校じゃないよ と 話す
すると 「まあ 高校なんて 3年間ちゃんと勉強すれば 何処だって同じだよな」
と じいが云う
「3年間 いい友人と楽しく過ごせればいい
したい仕事が今は判らなくても いずれ何か見えてくるよ」
…
びっくりよ
私が高校受験の時 そんなこと一言も云ってくれなかった
孫には甘いの?
なんかさ 最近 突然優しいことを云うよね
帰りのバスの中で考えた
何故 こんな状態になってから 私が求めていた父親に 近くなったよね
云ってもらいたかったこと 云うようになったよね
歳をとって 丸くなった?
なんで 今頃? 私も あの時 そう云ってもらいたかったよ
そう思ったら 涙がボロボロこぼれてきて
大泣きしてしまった。