それはちょっと苦い話しなわけで・・・。
Bitter Choco
今日はバレンタインデーと言って女の子が好きな男の子にチョコをあげると言う日。
さて、ここ十番隊ではどんなバレンタインデーを送っているのだろうか??
「松本副隊長!これあたし達からチョコです。どうぞ食べて下さい!!」
「チョコ好きだからいいんだけど、本当にあたしが受け取っちゃってもいいのかしら?」
「はい!副隊長の為にあたし達チョコ作ったんです!!」
「ありがとうvv後でじっくり食べさせてもらうわねvv」
毎年あたしはこの時期あげる側の女であるはずなのに何故か沢山チョコを貰う。でも、チョコは大好きvvどれだけ食べても飽きないわvv
そーいえば、いつもつるんでる恋次や修兵とかには買って来たチョコを渡しておいてあげたけど、実は隊長のチョコは用意してないのよ・・・。
と言うのも、買ったのを渡すか自分で作るか悩んで・・・でも、隊長って甘いのあまり好きじゃないみたいだし・・・毎年、沢山貰っているのにほとんど食べずにあたしにくれるくらいなのよ?だったら、最初から貰わなければいいと思うでしょう?
でも、隊長は優しいからそんな事出来ないのよ・・・。
あたし的には色々と複雑なのよね。沢山の人から好かれて、慕われ・・・でも、正直隊長を独り占めしたいのに・・・。
「松本副隊長!」
来たな最大の敵!!
「浮竹隊長、おはようございます。どうされたんですか?こんな朝早くから。」
「いや、ほら、今日はバレンタインの日だろう?冬獅郎にチョコを持ってきたんだ。喜ぶかと思ってね!!」
「でも、隊長は甘いものは・・・」
「何やら、あまり甘くなくて少し苦味のあるビターチョコと言うのを買ってみたんだ!これなら冬獅郎も食べられるだろうと思ってね。」
敵は戦略を練っていた・・・。そこまで計算していたとは不覚だったわ!!
「だけど、さっきから捜しているのだが姿が見当たらなくてね。悪いが、頼まれてくれるかい?」
「勿論。ちゃんとお渡ししておきますvv」
「そうそう、松本副隊長のチョコもさっき清音から受け取ったよ。後で頂くつもりだ。毎年、ありがとう。では、頼んだよ!あっ、松本副隊長の分はそっちの小さいのだから、くれぐれも大きいのは食べずに冬獅郎に渡してくれよ!」
と言うなり浮竹隊長は行ってしまった。私の分もあるって事は去年の事を覚えていたのね・・・。去年、隊長に渡さずに一人で食べた事を・・・。
とりあえず、あたしは沢山のチョコを抱えて執務室に戻る事にした。
「まずは、どのチョコから食べようかしら??」
と、ウキウキで執務室の戸を開ける。すると・・・
「松本・・・このチョコの山何とかしてくれ~!!」
チョコの山に埋もれた隊長がうんざりするように言った。でも、隊長こんなにチョコ貰っているなんて・・・
「・・・年々増えてません?とりあえず座れるだけのスペースを確保しましょう。」
あたしはそんなチョコの山を片付けつつ気持ち的には複雑だった。
やっと隊長とあたしが座れるだけのスペースは確保出来て、さっき浮竹隊長から受け取ったチョコの封を開けた。
「隊長、甘い物が苦手なら断ればいいんですよ。隊長はそうやって嫌な事でも断れないから損をするんです。」
何だかいつも隊長の近くにいるはずなのに、他人にまで優しくしている隊長を想像しただけでムカムカした。そして、浮竹隊長から貰ったチョコを口入れる。少し苦い。まるで今の自分の気持ちそのものみたい。
「折角くれるものを拒めねぇだろう?松本も毎年沢山貰ってるじゃねぇか?」
でも・・・あたしは同性からだけど、隊長は異性からでしょう??こんな気持ちになるなら、あたしも隊長に何かあげれば良かった・・・。ああ~ここにあるすべてのチョコを捨ててあたしのチョコだけ隊長にあげたいくらい。そして、また苦いチョコを口に加える。
「・・・そのチョコ美味くないのか?」
「少し苦いんです。隊長の分もありますよ?」
と、袋を差し出す。
パクリ・・・
えっ!!!!!!!!隊長ってば差し出した袋を差し置いてあたしが口に加えていたチョコをパクリ!!しかも、口が思いっきりついたのよ!!あたしが呆然としてるいと、
「そっちより、お前の食べてるヤツの方が美味そうだったから、つい。と言うか、お前はチョコくれねぇのか?」
「あっ・・・あたしは食べるの専門で、作るのは・・・でも、隊長は沢山貰えると思っていたし、甘い物も好きじゃないし・・・だから・・・」
「じゃあ、もう一口貰うか?」
と、隊長はあたしに口付ける。
「普通のチョコより苦い。でも、甘ぇな。」
あたしは更に頭が真っ白になった。だって普通年下がここまでしないわよ・・・嬉しいけど・・・。どうせならあたしが喜ばせてあげたかった。だから、嬉しい気持ちは沢山だけど、少し苦さが残った今年のバレンタイン。
後に、このバレンタインの日の松本副隊長の唇が少し腫れていたと言う話しがあったとか?なかったとか?
終
いつも可愛らしいお話を提供して下さっている奈々嘉様より、バレンタイン限定のフリー小説を頂きましたv
攻め気質な日番谷君が非常に素敵です…!
奈々嘉様、素敵な小説をありがとうございましたv
Bitter Choco
今日はバレンタインデーと言って女の子が好きな男の子にチョコをあげると言う日。
さて、ここ十番隊ではどんなバレンタインデーを送っているのだろうか??
「松本副隊長!これあたし達からチョコです。どうぞ食べて下さい!!」
「チョコ好きだからいいんだけど、本当にあたしが受け取っちゃってもいいのかしら?」
「はい!副隊長の為にあたし達チョコ作ったんです!!」
「ありがとうvv後でじっくり食べさせてもらうわねvv」
毎年あたしはこの時期あげる側の女であるはずなのに何故か沢山チョコを貰う。でも、チョコは大好きvvどれだけ食べても飽きないわvv
そーいえば、いつもつるんでる恋次や修兵とかには買って来たチョコを渡しておいてあげたけど、実は隊長のチョコは用意してないのよ・・・。
と言うのも、買ったのを渡すか自分で作るか悩んで・・・でも、隊長って甘いのあまり好きじゃないみたいだし・・・毎年、沢山貰っているのにほとんど食べずにあたしにくれるくらいなのよ?だったら、最初から貰わなければいいと思うでしょう?
でも、隊長は優しいからそんな事出来ないのよ・・・。
あたし的には色々と複雑なのよね。沢山の人から好かれて、慕われ・・・でも、正直隊長を独り占めしたいのに・・・。
「松本副隊長!」
来たな最大の敵!!
「浮竹隊長、おはようございます。どうされたんですか?こんな朝早くから。」
「いや、ほら、今日はバレンタインの日だろう?冬獅郎にチョコを持ってきたんだ。喜ぶかと思ってね!!」
「でも、隊長は甘いものは・・・」
「何やら、あまり甘くなくて少し苦味のあるビターチョコと言うのを買ってみたんだ!これなら冬獅郎も食べられるだろうと思ってね。」
敵は戦略を練っていた・・・。そこまで計算していたとは不覚だったわ!!
「だけど、さっきから捜しているのだが姿が見当たらなくてね。悪いが、頼まれてくれるかい?」
「勿論。ちゃんとお渡ししておきますvv」
「そうそう、松本副隊長のチョコもさっき清音から受け取ったよ。後で頂くつもりだ。毎年、ありがとう。では、頼んだよ!あっ、松本副隊長の分はそっちの小さいのだから、くれぐれも大きいのは食べずに冬獅郎に渡してくれよ!」
と言うなり浮竹隊長は行ってしまった。私の分もあるって事は去年の事を覚えていたのね・・・。去年、隊長に渡さずに一人で食べた事を・・・。
とりあえず、あたしは沢山のチョコを抱えて執務室に戻る事にした。
「まずは、どのチョコから食べようかしら??」
と、ウキウキで執務室の戸を開ける。すると・・・
「松本・・・このチョコの山何とかしてくれ~!!」
チョコの山に埋もれた隊長がうんざりするように言った。でも、隊長こんなにチョコ貰っているなんて・・・
「・・・年々増えてません?とりあえず座れるだけのスペースを確保しましょう。」
あたしはそんなチョコの山を片付けつつ気持ち的には複雑だった。
やっと隊長とあたしが座れるだけのスペースは確保出来て、さっき浮竹隊長から受け取ったチョコの封を開けた。
「隊長、甘い物が苦手なら断ればいいんですよ。隊長はそうやって嫌な事でも断れないから損をするんです。」
何だかいつも隊長の近くにいるはずなのに、他人にまで優しくしている隊長を想像しただけでムカムカした。そして、浮竹隊長から貰ったチョコを口入れる。少し苦い。まるで今の自分の気持ちそのものみたい。
「折角くれるものを拒めねぇだろう?松本も毎年沢山貰ってるじゃねぇか?」
でも・・・あたしは同性からだけど、隊長は異性からでしょう??こんな気持ちになるなら、あたしも隊長に何かあげれば良かった・・・。ああ~ここにあるすべてのチョコを捨ててあたしのチョコだけ隊長にあげたいくらい。そして、また苦いチョコを口に加える。
「・・・そのチョコ美味くないのか?」
「少し苦いんです。隊長の分もありますよ?」
と、袋を差し出す。
パクリ・・・
えっ!!!!!!!!隊長ってば差し出した袋を差し置いてあたしが口に加えていたチョコをパクリ!!しかも、口が思いっきりついたのよ!!あたしが呆然としてるいと、
「そっちより、お前の食べてるヤツの方が美味そうだったから、つい。と言うか、お前はチョコくれねぇのか?」
「あっ・・・あたしは食べるの専門で、作るのは・・・でも、隊長は沢山貰えると思っていたし、甘い物も好きじゃないし・・・だから・・・」
「じゃあ、もう一口貰うか?」
と、隊長はあたしに口付ける。
「普通のチョコより苦い。でも、甘ぇな。」
あたしは更に頭が真っ白になった。だって普通年下がここまでしないわよ・・・嬉しいけど・・・。どうせならあたしが喜ばせてあげたかった。だから、嬉しい気持ちは沢山だけど、少し苦さが残った今年のバレンタイン。
後に、このバレンタインの日の松本副隊長の唇が少し腫れていたと言う話しがあったとか?なかったとか?
終
いつも可愛らしいお話を提供して下さっている奈々嘉様より、バレンタイン限定のフリー小説を頂きましたv
攻め気質な日番谷君が非常に素敵です…!
奈々嘉様、素敵な小説をありがとうございましたv