晩の九時半、一息ついて横になって足を伸ばしたら圧力センサーの上に私の親指が軽くのった。とたんに事務所の音楽が鳴り出し、あわてて謝りに行くことになりました。
介護二日目のホームでの夜
昼間、主治医にかけあってやっとこさ入院に持ち込むことができた。それでも家族介護付きになりそうだ。
明日はダンナの11時間におよぶ手術が終わったばかりの妹が愛知から駆けつけることに。老老介護は耐えられないだろうし、かわいそうだというのです。
何が起こるかわからない状況に変わりはありませんが、とりあえず明日は帰阪することになりました。
親父の方は熱も下がり始め、昼間は意識の混濁もあったようですが、私が泊まりにはいる頃には落ち着いて色んなことが見えてきました。
先ずは、親父の返事。私の呼びかけにはまったく反応なし。ホームの女性職員が○○さんと呼ぶとハイと応えるのです。食事は介護技術は完全に私の方がベテランですが、完食して最後にお茶を口に含んだまま絶対に飲み込もうとしません。「このバカ息子の言うことなんぞは聞いてやるものか」とばかりに頑固ににらみつけています。そこで、また女性職員にお出まし願って「○○さん、ゴックンしましょ」と優しく言ってみてくださいとお願いしたところ、たちまちゴックン
そう言えば朝も女性職員からの「○○さん、おはよ」に「はい」と応えていたのを思いだし、ええかげんにしいや!あほらし!と思ったものです。
もうひとつの発見。今日の晩からいきなり流動食になっていて率直に疑問を呈した。何か昼につまったからとのこと。朝晩は普通食をパクパク食べていたので納得せず。結局とろみのお茶は拒否、ホーレン草のスープも残すことに。明日から刻みに戻してもらうことに。職員の不安を解消したいのは分かるけど、食べることが治療、食べることしか治療はないと言われていて、そのために泊まれと言われているのに、これでは安易すぎる。みとりの介護が、いきる意欲を引き出しながらの介護ではなく、みとりをはやめる介護にならざるを得ない。
大好きだった煎茶(新茶)を持ち込むといかにも美味そうに何度もグジュグジュゴックンと飲み干した。腎臓がやられている親父にとって水分補給は命取り。人手が足りなくても一人ひとりの個性や文化を大切にしてほしいなって思いました。
最後に大発見。重労働のトイレ介護が双方にとって楽になる方法を発見。昨日気づきつつあったのですが、立ちしょんの方法です。絶対に座ってしないし、ましてやオムツになんかするもんか!!男だとばかりに頑固に立つけど、立つだけで場所はお構い無しで放尿。しかも5秒と立てないどころか膝が沈んでしまうので、腕と腰にズッシリくるのです。それが、昨日一回だけ自分からスックと立ち上がり、シビンを当てると大成功というのがあったので考えました。
自分から立ち上がること、膝をロックできるようにすること。そのために膝が伸びきるように高い机を前に置き肘でもたれられるようにすることです。この研究成果とうまくいったときの喜びを施設長さんと共有でき、本人の労力の軽減と介護の負担軽減に貢献できて少し安堵したところです。実際に今晩の女性職員さんとの共同作業もスムーズでした。相手は仕事なんだからとはいえ、ついつい迷惑をかけると思ってしまう・気をつかう障害のある子の親御さんの気持ちが少しはわかったような気になりました。生身の人間ですし、厳しい労働条件ですので、介護中の態度や表情につい出てしまうのですよね。
私も謙虚に熟練してきましたと言ったらにこやか笑顔になっていただきました。
たった二日ですが、親子だから気づくことや発見できることがあることを勉強させてもらい、気持ちだけでも親孝行した気にさせてもらいました。
二日も「代休」ありがとう。
介護二日目のホームでの夜
昼間、主治医にかけあってやっとこさ入院に持ち込むことができた。それでも家族介護付きになりそうだ。
明日はダンナの11時間におよぶ手術が終わったばかりの妹が愛知から駆けつけることに。老老介護は耐えられないだろうし、かわいそうだというのです。
何が起こるかわからない状況に変わりはありませんが、とりあえず明日は帰阪することになりました。
親父の方は熱も下がり始め、昼間は意識の混濁もあったようですが、私が泊まりにはいる頃には落ち着いて色んなことが見えてきました。
先ずは、親父の返事。私の呼びかけにはまったく反応なし。ホームの女性職員が○○さんと呼ぶとハイと応えるのです。食事は介護技術は完全に私の方がベテランですが、完食して最後にお茶を口に含んだまま絶対に飲み込もうとしません。「このバカ息子の言うことなんぞは聞いてやるものか」とばかりに頑固ににらみつけています。そこで、また女性職員にお出まし願って「○○さん、ゴックンしましょ」と優しく言ってみてくださいとお願いしたところ、たちまちゴックン
そう言えば朝も女性職員からの「○○さん、おはよ」に「はい」と応えていたのを思いだし、ええかげんにしいや!あほらし!と思ったものです。
もうひとつの発見。今日の晩からいきなり流動食になっていて率直に疑問を呈した。何か昼につまったからとのこと。朝晩は普通食をパクパク食べていたので納得せず。結局とろみのお茶は拒否、ホーレン草のスープも残すことに。明日から刻みに戻してもらうことに。職員の不安を解消したいのは分かるけど、食べることが治療、食べることしか治療はないと言われていて、そのために泊まれと言われているのに、これでは安易すぎる。みとりの介護が、いきる意欲を引き出しながらの介護ではなく、みとりをはやめる介護にならざるを得ない。
大好きだった煎茶(新茶)を持ち込むといかにも美味そうに何度もグジュグジュゴックンと飲み干した。腎臓がやられている親父にとって水分補給は命取り。人手が足りなくても一人ひとりの個性や文化を大切にしてほしいなって思いました。
最後に大発見。重労働のトイレ介護が双方にとって楽になる方法を発見。昨日気づきつつあったのですが、立ちしょんの方法です。絶対に座ってしないし、ましてやオムツになんかするもんか!!男だとばかりに頑固に立つけど、立つだけで場所はお構い無しで放尿。しかも5秒と立てないどころか膝が沈んでしまうので、腕と腰にズッシリくるのです。それが、昨日一回だけ自分からスックと立ち上がり、シビンを当てると大成功というのがあったので考えました。
自分から立ち上がること、膝をロックできるようにすること。そのために膝が伸びきるように高い机を前に置き肘でもたれられるようにすることです。この研究成果とうまくいったときの喜びを施設長さんと共有でき、本人の労力の軽減と介護の負担軽減に貢献できて少し安堵したところです。実際に今晩の女性職員さんとの共同作業もスムーズでした。相手は仕事なんだからとはいえ、ついつい迷惑をかけると思ってしまう・気をつかう障害のある子の親御さんの気持ちが少しはわかったような気になりました。生身の人間ですし、厳しい労働条件ですので、介護中の態度や表情につい出てしまうのですよね。
私も謙虚に熟練してきましたと言ったらにこやか笑顔になっていただきました。
たった二日ですが、親子だから気づくことや発見できることがあることを勉強させてもらい、気持ちだけでも親孝行した気にさせてもらいました。
二日も「代休」ありがとう。