水戸歴史に学ぶ会

水戸を中心に茨城県内外の史跡及び歴史事象を訪ね、調べた結果を講演会や文章にしています。ときには史跡の整備もしています。

講演会

2021-03-30 20:24:42 | 日記

令和2年は講演会の中止・展示の中止と予定の変更が相次ぎ皆様にはご迷惑をおかけしました。
そして、日々検討を重ねた結果、3月の実施に踏み切りました。
会場となったふれあいセンターごだいの方には、度重なる変更にも快く応じていただき感謝しています。
ありがとうございました。


テーマ:「水戸義公光圀と文化財保護」(附:「親鸞聖人550回遠忌」史料紹介)
  間 :3月25日(木)~28日(日)  9001500

   
  
最終日の午前中には展示講演会も開催しました!!
 
演 題: ① 義公光圀の史料保存 (本会事務局長 仲田昭一氏)
       ② 親鸞と歎異抄(茨城親鸞の会会長 川島弘之氏)

徳川光圀は大日本史の編纂を始めましたが、より確実な史料調査のために古墳の発掘をしました。
これが、海外の歴史を含めても学術的な発掘調査としては最も古いものとされています。
それだけでなく、調査後は丁寧に元に戻し保護したとされています。
かつての茨城県知事岩上二郎は、光圀の大日本史編纂の意義に深く感銘し、日本で初めて博物館と文書館2つの機能を備えた「茨城県立歴史館」を創り、初代館長を務めるとともに、自らも茨城県の歴史編纂を手がけました(茨城県史料)。
その後、参議院議員となり「公文書法」を立法化しました。

ところで、なぜそれが、今回の展示と講演会につながったかと言いますと、人づてに、蔵の中を掃除し、廃棄しようとした襖の下張りから昔の筆文字が書かれているものが見つかったという情報を得まして、これまた人づてに拝見させていただくお願いをしました。
庄屋文書等たくさんの史料がみられました。その中でも私たちが注目したのが「親鸞五百五拾回遠忌」でした。この遠忌を記念して聖蹟巡りを始めた大分県臼杵の信者が、途中で病に倒れ常陸太田の青蓮寺に保護されていたことを、この遠忌に参列して出会った青蓮寺住職と臼杵善正寺住職とが物語し、郷里の臼杵から父親を迎えに来た「二孝女物語」として、その時の逸話が残って居ます。
今回確認した資料では、この遠忌は全国的な規模で開かれることや各地から奉納される供物、参加した寺の名前等でした。こうして、偶然に発見された史料から、信仰の様子を窺い知ることが出来ました。
これを後世に残すことで、何かしら今後の調査の対象にもなりうるわけです。
史料保存の大切さを実感する機会にもなりました。

コメント
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