絵じゃないかおじさん

言いたい放題、自由きまま、気楽など・・・
ピカ輪世代です。
(傘;傘;)←かさかさ、しわしわ、よれよれまーくです。

あ@真理とはなんぞいの 046 真理には 恵まれる人 多からず

2021-06-10 06:53:30 | おぼけまみれ


copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ



*  English translation


     046 真理には 恵まれる人 多からず




  

        ↓
      (無料のとある英訳)

     Not many people are blessed with the truth
         ↓
      (無料のとある英訳からの和訳戻し)

       真実に恵まれている人は多くありません




つづく


a@(Quiz-my answer)2682 49“454 4612928 k¥8

2021-06-10 06:52:06 | NUM575


0843=おはようさん→Good morning Mr.→おはようさん


    copyright (c)ち ふ
    絵じゃないかオジさんグループ




 * 721046? (傘;傘;)  my answer

2682 49“454 4612928 k¥8

      すぐ汚す 白い服地は 敬遠や


      SUGUYOGOSU SIROIFUKUJIHA KEIENYA




      ほんやっ君のとある英訳→とある和訳戻し ;
       
       White clothes that get dirty right away
               ↓
       すぐに汚れる白い服









411270!=YOI1NITIO!→よい1日を!→Have a good day!→良い一日を!

8”18”1=バイバイ.→Bye-bye→バイバイ

914”=QUIZ


4203=失礼さん


あ@仮想はてな物語 MBGのおウタばあさん

2021-06-10 06:49:25 | はってさて
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絵じゃないかおじさんぐるーぷ
            
           平成はじめのころです。


  あらすじ

 流休人。
 平成の中年の会社員の一人である。
 優しい妻の名前は、あゆかという。
 二人の間には3人の子供がいる。
 その流家に休人の親友・ちうの紹介状を持って、
 ひとりのずうずうしい老婆が訪ねてきた。
 
 ちうは、パチンコ行脚をしている、自由人である。
 そのバァさんも、何やらいわくありげな、
 生活を送っているらしい。

 名は、流山ウタという。
 死んだ亭主の写真を胸に、
 日本中のお寺を無賃で泊りながら、
 名所・旧跡を訪ね、傍らでパチンコで、
 小遣い銭を稼ぎながら、渡り歩いているらしい。

 誰にも、束縛されず、
 人に迷惑をかける事もなく、
 小遣い銭に不自由することなく、
 元気に暮らせるのは、一つの理想的な生き方でもある。
 しかし、この事は、簡単のようで難しいことです。


 このウタばぁさんの生き方を通して、
 私の老後とは何かを、自問自答してみました。

                では、本文へ


* MBGのおウタばあさん(059)

   副題;あゆかの厚焼き卵



   本文

 ある土曜日のことであった。
 一人のいわくありげな老婆が、流家を訪れた。
 流家の一応の主人は、休人である。
 しかし、結婚以来、
 主人が、どうのこうのという生活には、ほど遠い生活を送っている。

 休人、40数才。
 都心のO市に勤める会社員である。
 妻の名は、あゆか。
 少しばかり、中年太りしているが、
 昔の可愛い面影を、
 うっすらと残している、流家のリーダーでもある。

 家族は、その他に、
 高校生の長女のマイカ、
 同じく二つ下の長男の休太郎、
 小学生の次男・休次郎、
 それに、飼い犬の駄犬コロである。

 「ごめんくださいませ」

 時間は、朝の10時前であった。
 私は、妻のあゆかとスーパーに、買い出しにゆく準備をしていた。
 けれども、あゆかの準備は時間が掛かる。
 安物の化粧品を塗りたくって、
 シミやたるんだ膚を隠すためと、
 スカートやガードルをはく時に、
 四苦八苦している事も、原因の一つとなっているのだろう。

 ちゃんと、自分の身体に合ったものを求めればいいものを、
 子供の買物はしても、自分のモノを買うほど気が回らないのか、
 あるいは、自分は、まだまだスマートだとでも、思っているのだろうか。
 その事は聞いてないので、よくは知らない。

 私は、玄関口近くで、
 あゆかの身仕度が整うのを待っていたので、ドアをあけた。

「何か?」
「あなた、ながれ・やすとさん?」

「はあ」
 小柄で、愛敬あるシワ顔が覗いた。

「わたし、流山ウタと申します。
 実は、お友達のちうさんから紹介いただきまして。
 これ紹介状。
 同じ流がつくもの同士、仲良くしよね」

 ナ、何じゃ、このばばぁ。
 顔のシワに負けないくらい、
 シワシワになった紙切れを、ぶっきらぼうに突きつけてきた。


  ドン作、すまん。
 ウタさんが寄れば、面倒みてやってくれ。
 頼む。
 あゆか殿に、よしなに。
                            ち う


 ちうは、私の高校時代からの親友である。
 彼は、高校3年の時、学校を止めて以来、
 ずっと全国のMBGランド(=パチンコ店)を渡り歩いて、
 気ままな生活を送っている。

 MBGとは、ちうの造語でパチンコのことである。
 何でも、ミニ・ミラクル・ボール・ゲームの頭文字を取ったものらしい。
 正しくは、MMBGと呼べばいいのだが、
 MMと重なると、発音にしにくいので、3語に縮めたらしい。

 夏場は涼しい地方、冬には暖かい地方へと出かけて、
 日を送っているようだ。
 もちろん、今だに独身である。

 彼は、現代の求道者とでも呼ぶ方が、適当なのだろうが、
 私とは、生き方において、かなりの隔たりがある。

 ちうは、私のことをドン作と呼ぶ。
 私は、元来、不器用なものだから、
 こういうアダナがついてしまった。
 しかし、実体を表わしているので、別に気になりはしない。

「そういうわけで、しばらくおかしてな」

 風呂敷つづみを持った小柄なバァさんが、
 つかつかと入り込んできた。
 私は、あゆかに告げてもいないし、承諾した覚えもない。
 けれども、何も言う間がないのだ。

「よっこいしょ」と言いながら、
 ウタばぁさんは応接間に座りこんだ。
 私も、つい後をついていってしまった。

 あゆかが、支度が出来たのか、
 私を呼んでいる。
 小走りで、あゆかの元に走った。

「あのね、ちうのヤツ、へんなババァ寄越しやがった」
「何のことよ」

「これ」と、
「ちうの紹介状」を、おそるおそる差し出す。

「いつ来るの?」
 眉がキリッと上がった。

「もう、来てるよ」
「来てるって!!!」

 わっ、恐。
「どこなの」
「応接間」

 あゆかは、応接間を覗きにゆく。
 私は、子犬の初めての散歩のような、
 気持でついていった。

「これは、これは、あゆかさんでございますか?」
「あのー、どちらさまでしたか」

「ちうさんの友達でな、流山ウタと申します。
 月曜まで、2~3日、ご厄介かけますでな。
 よろしくお願い申します」

 畳にペタッと頭をつけて、
 両手を上にあげ、合わせ手をしている。

「そんな! どうぞお顔を上げて下さい」

 こうなれば、OKである。
 このばばぁ、私には、
 あんな素振り少しも見せなかったのに、
 あゆかにはオベッカ使いやがって!
 ちうのヤツめ、家庭の内情、すべてバラしたのだな。

「お出掛けのご様子で?」
「ええ、買物に」

「やすとさん、水をいっぱい、めぐんでもらえんでしょうか。
 それ飲んだら、私も、早速出掛けるところがありますので。
 帰りは、8時ぐらいと思いますんじゃが。
 今夜の食事は、要りませんぞな」

 この人使いの荒い、礼儀知らずのばばぁめと思うのだが、
 なぜか憎めないような、人なつっこさを持っている。
 私は、コップに水を汲んで持っていった。
 水を飲むと、ウタばばぁは、さっさと出ていった。

 何歳ぐらいだろうか。
 歳のわりには、姿勢がよさそうだ。

「ちうさんも、ちうさんよねぇ」
 あゆかが運転席から話かけてくる。
 私は、助手席でふんぞり返っている。
 彼女は、ほとんど毎日運転しているので、
 下手な運転をする私よりは、よっぽど安全である。

 といわけで、私は、ほとんど車を運転したことがない。
 必要がないから、ハンドルから遠ざかる。
 そのため、ますます運転する感覚を忘れてしまう。
 先程、助手席でふんぞり返っていると書いたが、
 これは職業病のためである。

 いつも座りっぱなしの仕事なので、ZI主のせいである。
 少し、深めに座れば、ポイントがはずれる。
 はずれれば、少なくとも悪化はしないと感じるから、
 そういう姿勢を取ることにしている。

「本当に、数日なんでしょうねぇ」
「知らないよ、そんなこと」

「いつもアナタはそうなんだから。
 私の身にもなってよ。
 ご飯の心配はしなくてはならないし、
 気を使わなくてはならないのよ。
 アナタは、会社へ行くだけが、生活だと思っているのね。
 どんな話をしていいのかも分からないし」

「そんなこと言われても。ちうのヤツに怒ってくれよ」
「何よ! 卑怯よ! 
 それに、ちうさん、いま何処にいるのか、分からないでしょ。
 親友というのなら、親友らしくしたら、どう!
 私にとっては、二人とも、おんなじ罪よ。
 種を蒔いたのは、あなたたちでしょ」

 返す言の葉が見当らない。
 ちうには、無理を頼むこともあるし、仕方ないか。

 それにしても、
 一言ぐらい、声を掛けておいてくれれば、
 こちらも心の準備をして、
 あゆかを、それとなく懐柔しておいたのに。

 気のきかない奴め。
 家庭を持ってないから、そんな気配りも出来ないのだ。
 それにしても、ちうの生活、反面うらやましくもある。

 私たちが、食事を終え、思い思いにくつろいでいるところへ、
 ウタばぁさんが帰ってきた。
 お土産を、どっさり抱えてのご帰還であった。

 休次郎には、ファミコンの、
 休太郎には、パソコンのゲームソフトである。

 あゆかにはお菓子類の詰め合せ、
 マイカにはブローチ、この私には煙草であった。

「みなさん、しばらくお世話になりますよ。よろしくね」

 子供たちは、キョトンとしていた。
 私もあゆかも、すっかりウタばぁさんの事を忘れていたのだ。
 あゆかが、簡単に子供たちに紹介をする。
 珍客に、子供たちは戸惑っていた。
 どう接していいか、分からないのだろう。

 男の子二人は、早速ゲームをするため消えさった。
 安サラリーマンといえども、テレビは、3台ほどある。
 1台は、かなりの値段だったが、
 残りは、2~3万円の店頭商品である。

 ほんの30年ほど前の、
 テレビが出始めのころから考えると、
 何と贅沢な時代になっているのだろうかと、
 つくづくと空恐ろしくなってくる。

 けれども、それぞれの目的に応じて、
 使い分けるためには、必要でもあるようだ。
 順番を待って、兄弟で一つのものを、
 仲良く使うような時代ではないようだ。

 あゆかが、食事の後片付けをしているので、
 私がもっぱらウタさんの相手をした。

 話を聞いていると、なかなかおもしろいバァさんであった。
 ちうと同じように、全国のMBGランドを巡っているようだ。
 ただし、彼女はお寺まいり、
 名所旧跡を訪ね歩く事も兼ねているという。

 しかし、熱心な仏教徒ではないらしい。
 お経は、「妙法蓮華経観世音菩薩普門品第二十五」、
 俗に、「観音経」と呼ばれている、
 この経オンリーで、これ一つ覚えておけば、
 だいたいのお寺に通用するという。

 彼女は、そのお経を武器に、寺々を無賃で渡り泊って、
 MBG行脚をしているという。
 さすがは、ちうの友達になるはずである。

 ウタばぁさんの亭主は、定年後、数年も経たずして、
 夢を果たすことなく無くなったそうである。
 この亭主の夢というのが、
 夫婦して、全国を旅行するということだったらしい。

 そのため、彼の写真をロケット・ペンダントに入れ、
 一緒に旅をしているつもりだとも言っていた。
 金は、ほとんど使わず、逆にMBGのプロとして、
 せっせと小銭を貯めているようだ。

 午前中、MBGランドの早朝サービス台で、
 数千円も稼げば、貯金まで出来るとも言った。
 朝は、寺のご飯をよばれ、夜は夜で宿屋代、飯代はタダである。
 お賽銭を500円ばかりはずめば、昼飯や飲み物・タバコ代など、
 そう金は要らないという。

 ランドを昼すぎに出て、食事をし、午後からお寺や名所を回り、
 夕刻にその夜、厄介になる寺を捜すようだ。
 3軒に1軒ぐらい断られるそうであるが、
 だいたいが、親切な住職が多いとも言っていた。

 私は、感心しながら聞いていた。
 ウタばぁさんの後をついて、一緒に歩きたくもなった。
 しかし、病気や怪我をした時どうするのだろうか。

「おばぁちゃん、怪我をしたらどうするの?」
「私の歳になれば、医療費は安いんじゃ」

「じゃ、病気になって長く寝込んだら?」
「そのために、貯金よ。貯金。頼れるものは、金のみじゃ」

「家族は?」
「息子がひとり居るが、ありゃ嫁にくれてやったのよ」

「ボケたら?」
「治るボケだったら、治りもしたいが、
 治らないものならば、死んだものと変わりないだろが。
 死んだ後のこと、とやかく言って何になる?」
「そうとも考えられるのか・・・ では、養老院に入る気はないの?」
「亭主の夢を、何回でも叶えてやるんじゃ。
 この足腰が立たんようになるまでな。
 1回ぐらい回ったのでは、この日の本の国、分かりはせんぞ。
 それにな、名所と言っても、似合う季節、
 相応しい天気や時間帯など、幅が広い。
 何回、回っても、そうそう会えんのよ、
 感動するような風景にはな。

 5年でやっと一回りできるだろうかね。
 狭いようで、奥は深い、この蜻蛉の島は。
 それにな、MBGランドと言っても、
 全国では、15,000店は、軽く超えているんじゃ。
 新台も次々開発されてくる。その攻略法も学ばねばならん。
 その土地土地の人の話も、聞かにゃならん。
 名所の下調べもある。
 養老院のことなど、考えとる暇などないわ」

 私は、ますます以て、おウタばぁさんの生き方に興味を抱いた。

「あゆかさん、明日の朝は卵の厚焼き、
 5cmにも、しなくっていいからね。
 それとミソ汁と、海苔の一枚もあれば、このババ十分じゃ」
「ええっ、5cm?!」

 あゆかの素っ頓狂な声が、あたりに響き渡った。
 それに、わが家の朝食はパン食である。
 特に日曜の朝は、サンドイッチと決まっている。
 みんなの楽しみの一つとなってもいるのだ。
 あゆかの心の中に、
 ちょろりと、怒りの炎が、燃え上がったのを感じた。

「朝は、ミソ汁に限るわよね。
 卵焼きには、目が無いのよ。
 無理言ってごめんなさいね。
 最近、厚い卵焼き口にしたことないのよ。
 あゆかさんの卵焼きすばらしいんだってね。
 ちうさんから聞いたのよ」
「あら、そんな」

 あゆかの心の炎が、またたく間に見えなくなった。
 それにしても、誉められているのか、
 けなされているのか分からないのに・・・

 これは、ちうがあゆかに言ったのなら、
 おそらく誉めているのだろう。

 ちうはお世辞を言わないタイプの人間だ。
 感じたままを口に出す。
 しかし、だ。
 他の者が言ったのなら、
 これは、明らかにあゆかを揶揄しているのだ。

 一方では、卵焼きしか上手に作れない、
 主婦を意味しかねないからだ。
 あゆかは、そう料理が得意ではない。

 結婚してかなり経つが、
 私の舌は、母の料理に、今だに支配されている。
 これは、あゆかの料理の上手下手に関係なく、
 私の性格も、手伝っているのだろうと思う。
 その性格が遺伝するものなら、
 おそらく、あゆかの子供たちも、そう感じるだろう。

 そういう人間にとって、
 母の作り出す味の力は、途方もなく大きいのだ。
 果たして、この事をどのくらいの主婦が、
 自覚しているのだろうか。

 次の朝、ウタばぁさんは、
 所望の厚焼き卵を食べて、ご機嫌だった。
 後から聞いたことなのだが、
 あゆかは、物差しで、ぴったりと計ったそうだ。

 私は、別に予定もなかったので、
 彼女と一緒にMBGランドについていった。

 彼女の様子を見てやろうと思ったからである。
 だいたいのMBGランドは、朝の10時に開店する。
 その10時前には、いい台を取ろうと、常連客が列を作るらしい。
 私は、あまり足を運ばないので、よくは知らなかった。

「息子が、この近くに住んでいてね。
 亭主が無くなったので、最近、こちらに来たの。
 家も狭くてね、気詰まりだから、
 パチンコでもしようと思ってやってきたの。
 この店はじめてなの。教えてくれる」

 MBGのプロのような、
 中年の男をつかまえて、話かけている。
 私は、他人のような顔をして話に耳を澄ましていた。

 この店で、よく出る台は?
 その台、昨日はどうだった?
 玉はどのくらい出すの?

 あまりよく知らないような振りをしながら、
 ポイント・ポイントを押さえて、質問しているようだ。
 私も、ちうに会えば、
 彼からよく聞かされているので、違和感は感じない。
 ただ実践はほとんどしない。
 短期なので、あんな時間が掛かるものには、
 あまり興味が無いのだ。

 そのうち、ドアが開いて、人がなだれこんでいった。
 私は、その流れに乗れなくて、ゆっくりと入っていった。
 さすがは、ウタばぁさん、さきほど聞いていた、
 入口近くの台に、ちょこんと澄まして座っていた。

 あの人がきを、どうやって潜りこんだのだろう。
 私は、奥の方の空いている台に座った。
 彼女が、よく見える位置であれば、どこでもいいのだが、
 入口に近いところの密度は高かった。

 ランドの営業上、客が入って、
 目につきやすい所の台の出玉は、多いそうである。
 客は、入るかどうか、入口近くの出玉の様子を見て、
 決めるからだとも言われている。

 モノの10分と経たないうちに、
 ウタばぁさんの台が、大当たりになった。
 もちろん、1番最初ではなかったが、
 5番以内には入っていたのだろう。

 店員が、次から次へと、
 大当たりになった台の番数をがなりたてて、
 景気づけを行なう。

 大当たりになる台は、座って1分とは掛からない。
 こういう台を早朝サービス台という。
 店も、そのまま止められたら、損をするのだろうが、
 それで止める者は、ほとんど居ないようだ。
 そのまま打ち続けていると、いくらも勝てるような幻想を抱くのだろう。

 見ていると、ウタばぁさんの台はダブったようである。
 大当たりが連続したのである。
 たぶん使った金は、1,000円も越えていないだろう。
 連続当たりになれば、5,000円は軽く勝っているはずである。
 彼女は、大当たり後、ほとんど打たない。

 店により、大当たりごとに玉を交換させる店、
 ある数字の並びによって、そのままプレイを続行してよい店、
 無制限に打たせる店など、都道府県によって、
 まちまちの打たせ方をさせるようである。

 その店は、ある特定のマークが出れば、
 続けて遊んでよいようである。
 おそらく彼女の台は、続行可のマークだったのだろう。
 しかし、彼女はタバコを吸ったり、ジュースを飲んだりして、
 あまり玉を弾かない。
 1時間ほど経ち、私も、3,000円ほど負けていた。
 そんな時、彼女が帰ろうと合図を送ってきた。

 景品交換所で、景品を現金に替えた。
 ウタばぁさんは、七千数百円勝ったようである。
「安人さん、いくら負けたんじゃ?」
「3,000円ばかり」

「じゃ、これ」 と言って、
 交換したばかりのお札を三枚、私にくれようとした。

「いいですよ。私が負けたのですから。
 しかし、なぜ大当たりの後、玉をはじかなかったのですか?」
「あれは、早朝サービス台じゃよ。
 あれ以上打てば、玉は減るばかり。
 全部無くなって玉を買わなければならん」

「では、何であんなに長くいたのですか」
「長いって? あんたが居たから、早く出たつもりだよ。
 一人なら、せめて昼まではいる」

「どうして?」
「それが、私の店へのお返しなのじゃ。
 いつも勝たしてもらうばかりでは悪かろうが。
 あれは、店の宣伝にもなる。
 勝って、すぐ、はいさよならでは、
 一期一会の言葉にも違反することになる。

 台の奴かて、次来るときは、
 もう無くなっているはず。
 それにその店も、このババもどうなるか分からん。
 そう思うと、1、2時間ぐらい、何ともないよ」

その後、近くのお寺を案内した。
 さすがに、観音経は飯のタネだけある。
 私は、全然知らないので、よくは分からないのだが、
 彼女の唱えるお経はよどみなく、
 静寂とした堂内に、しっくりと食い入っていた。

 次の日、月曜の朝は、早出だった。
 あゆかにも告げるのを忘れていたぐらいだったので、
 ウタばぁさんとは、とうとう会わずじまいになってしまった。

 会社から帰ると、あゆかが、
 5万円の包みが、部屋の片隅に於いてあったと言った。

 「厚焼き卵のうまかったこと!」と、添え書きつきで。



   おわり


あ@つぶつぶ(恐菌並菌化願)235 恐菌よ トゲがみな取れ ふくれっ面

2021-06-10 06:31:31 | おぼけまみれ

多層構造ぶろぐ→Multilayer structure blog

ピカ輪世代(世に団塊とも)の一断面を目指して。


copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ



*  English translation

235 恐菌よ トゲがみな取れ ふくれっ面







        ↓
      (ほんやっ君のとある無料の英訳)

      Dreadful fungus, get all the thorns Pout
          ↓
      (ほんやっ君のとある無料の和訳戻し)

恐ろしい菌、すべてのとげを手に入れよう ふくれっ面



     この項おわり


つぶつぶ(22”22”)・・・・・