現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

MOTアニュアルほか(前編)

2005-01-16 | アート感想@関東
今日は雨の中展覧会巡り。
週末だけ天気が悪いのはナゼ?

まず、木場の東京都現代美術館(略称:MOT)(写真)へ。
すっかり足が遠のいたこの美術館。最近はアニメとか近代美術が多くなったんで、今月で期限が切れる「友の会」を続けるかどうか思案中。

mot annual 2005 life actually 愛と孤独、そして笑い

今回のMOTアニュアルは、女性キュレイターによる女性作家ばかりの展覧会。さらに、関連企画も上野千鶴子など、女性の講演ばかりで女性づくし。なんだか、東京オペラシティアートギャラリーで以前開催された、「ガール!ガール!ガール!展」を思い出す。ちなみに、イチハラヒロコと澤田知子は両方とも出展。

エスカレータを下り、地下の会場に入ると澤田知子の巨大な写真がお出迎え。しかも丸坊主で、その名も《SKIN HEAD》!「キヤノン写真新世紀2000」特別賞を受賞した出世作《ID400》も展示されていたけど、これはその拡大バージョン?あと、《School Days》も凄い。クラス写真をセルフポートレイトで合成しているのだが、よくもまあこれだけ髪型と表情を変えるものだと関心。先生も良いアクセントになっていた。

嶋田美子の作品は、部屋一室を使った参加型インスタレーション《箪笥の中の骨》。これは、観客が家族の秘密をポストに入れ、作家がそれを引き出しにしまったもの。引き出しを覗くと、戦争・差別・貧困・犯罪など壮絶な秘密が目白押しで、ちょっと欝な気分。でも、「18さい(原文ママ)」のほのぼのとした「秘みつ(原文ママ)」に、ほんの少し救われた。

鴻池朋子は、ナイフ・ナイフ・ナイフ!ミラーボールの光までナイフだった!《第4章 帰還―シリウスの曳航―》は、モチーフもぶっ飛んでいるが、書き込みも尋常ではない。その一方で、鉛筆画アニメ《MIMIO movie》は、可愛らしかったりと幅が広い。このほか、澁澤龍彦の小説『狐媚記』の挿絵や、これまた凄い書き込みの鉛筆画《Knifer life》も。

吹き抜けの展示室では、イチハラヒロコの巨大な文字が出現。相変わらずクスっとさせてくれる。部屋中央の《クロッキー帳。》は、作家のメモを拡大コピーしたもので、制作過程や裏話が分かって面白い。漢字で書くか、カタカナにするかなど、試行錯誤を繰り返していることがわかる。あと、タイトルになんとなく親近感を感じる《愛と笑いの日々。》も気に入った。この作品は、「愛」と「笑」の活字(金属製)を山のように積んだだけ。皮肉にも取れそうだけど、単純にこういうの好き。

後編に続く。

最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
コメント&TBありがとうございます。 (pizz)
2005-02-03 06:09:57
私も軽い気持ちで出かけたのですが、予想以上に強烈な展示に圧倒されました。

本当に面白かったですね。

MOTを見直しました。

返信する
雨の週末 (Tak)
2005-02-01 11:06:19
ほんと雨が多いです、週末。

車で出かけられるので

軽い気持ちで出かけた展覧会。



とても面白かったです。

ふざけた文ですが

TBさせていただきました。
返信する
コメントありがとうございます。 (pizz)
2005-01-25 23:32:33
私のブログ、読んで下さったのですね!

お褒めいただき、大変嬉しいです♪

これからもよろしくお願いします。

返信する
はじめまして。 (ミチル)
2005-01-25 18:57:06
こんにちは。先日はMOTアニュアルについてのコメントをくださり、ありがとうございます。

レビュー、なるほどーと頷きながら読ませていただきました。勉強になります!

またおじゃまさせてくださいね。
返信する