トオル君はすっかりいつものトオル君に戻ってた。
「いつもの」と言い切れるほど、彼のことを知ってるわけじゃないけど、でも、そう思った。
二人で多摩川の土手を星を見上げながら歩いた。
彼は星を指差しながら、私に星や星座の名前を教えてくれた。
ギリシャ神話に彩られた様々な星たちのエピソードを語り、そして、最後に
「東京は本当に星が少なくて残念だ」と、言った。
結局、彼は私の家まで送ってくれた。
「今日は本当にごめんね。じゃ、また」
遠ざかるトオル君の後姿を見ながら、振り向いてもう一度手を振ってくれることを願った。
「お願い。トオル君、振り向いて……」
思わず、そう呟いてしまっていた自分に驚いた。
でも、何よりも驚いたことに、本当にトオル君は振り向いてくれたんだ。
え??
あれ??
こっちに走ってくる。
トオル君は息を少し弾ませながら、少年のような無邪気な笑顔で私に尋ねたんだ。
「来週、一緒に花火を見に行きませんか?あの……ハルナちゃんさえ都合が良ければなんだけど」
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二人で多摩川の土手を星を見上げながら歩いた。
彼は星を指差しながら、私に星や星座の名前を教えてくれた。
ギリシャ神話に彩られた様々な星たちのエピソードを語り、そして、最後に
「東京は本当に星が少なくて残念だ」と、言った。
結局、彼は私の家まで送ってくれた。
「今日は本当にごめんね。じゃ、また」
遠ざかるトオル君の後姿を見ながら、振り向いてもう一度手を振ってくれることを願った。
「お願い。トオル君、振り向いて……」
思わず、そう呟いてしまっていた自分に驚いた。
でも、何よりも驚いたことに、本当にトオル君は振り向いてくれたんだ。
え??
あれ??
こっちに走ってくる。
トオル君は息を少し弾ませながら、少年のような無邪気な笑顔で私に尋ねたんだ。
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