ちょっとおかしいなと思いつつもそのままにしていた1ヶ月。
早く病院に連れて行きなさいと、私に電話で声高に言ってくれたのは
ばあさんの友人で5歳年上のHさん。
ばあさんは株をしている
Hさんは株の先輩であり
ばあさんは最近、私が引き継ぐ気もないので整理して売っていたらしい。
それが証券会社の担当が、頼んでいないものまで売ったと
私にずっと愚痴っていた。
わたしは全く興味のないものでしたから、いずれは売るつもりなのだから
少しくらい後先してもいいじゃないとかわしていましたが
そのことをHさん宅に行って愚痴っていたらしい。
その際、Hさんから聞く話によると
3月は配当が出るのに、それを売ってしまっている。
ばあさんは担当に売る銘柄をメモをみて伝えたが
そのメモもなくなり、担当に何を頼んだかも不明。
売るように頼んだ銘柄が全く思い出せない。
要するにいままで出来ていた株取引の基本が今は全く出来ていないから
こりゃおかしいということになった。
「Hさんてすごいんだよ あの年で、そろばんをはじきながら
私と話をするんだよ」 人をほめるなんてことを滅多にしないばあさんが
ほめるのも これもまた変化だ。
「Hさんて なんてすごいんだ! 病院も1人で行けるし
なんでも1人でできる、 歯もあるし、なんでも食べられるし・・」
年がいくと、ほめるポイントがそれなりになってくるのが面白い。
じいさんが「そりゃHさんは1人暮らしだから 全部しなきゃと気が張っている。
うちにはしてくれる人がいるから」と私の存在を持ち上げてくれた。
先日の病院で、1人できて、話のつじつまがあわないから、
どこが悪くて来院したのか言えない人が
ていねいに「家族と来てください」と断られていたのを見ていて
「さっさと受診できてよかったよね」なんて ばあさんにつぶやいた私。
さて一昨日、主人が義母の遺品整理に行っていた。
別になにもいらないのですが
義兄が、捨てるのも忍びないから持って帰ってくれと
車椅子に、電気製品にその他雑貨。
その中に ノートが紛れ込んでいて、見てみると
私たちが結婚したときの経費、お祝いの書き込みがあった。
お義母さんも、ちゃんとつけていたのですね。
うちからの結納金の記載もありました。
婿取りですから、こちらから結納を持っていたのでした。
当然ですが当時の嫁取りよりも多い額。
この額が、 娘との同居のために必要であり
いまの安心につながっているのなら
当時、執拗なまでにこだわった甲斐があったというもの。
いやはや ばあさんがどのように変化していくのか、
見守るしかありません。
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