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洋裁の基本 はじめに 3

2011-01-25 13:54:12 | 洋裁の基本



下はパタピッ ユーザーの為のソーイング雑誌です

「縫う」 を中心に解説します。


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はじめに  No.3


「はじめに No.1」「はじめに No.2」をお読みいただいた後、このページにお進みくださいください。





簡単なものから始めましょう


ここで言う「簡単なもの」というのは、パジャマや部屋着ということではなく、縫い易い生地で作るシンプルなデザインの服ということです。

パタピッ ソフトの簡単な操作で、ファッション雑誌やショーウインドーで見かける素敵なデザインの型紙ができ上がりますので、今の自分が作れそうなおしゃれでシンプルな服を見つけて挑戦してください。

縫い易い生地というのは、あまり薄過ぎない綿、麻、ウールが良いと思います。 
また、最初は柄を合わせなくても良い無地や小花柄などが良いでしょう。
地厚なデニムや厚手ウールも扱い易いのですが、ミシンによっては縫えない場合がありますので、あなたのミシンで縫える厚さまでにしましょう。

作る視点に立って既製服を眺めると、とても簡単な作りでおしゃれな服が一杯あることに驚きます。そんな服から始めましょう。
たとえスカート一つでも、パンツ一本でも、作り方を覚えて 自分のサイズ、自分の好みの生地で作れたら、これは何より満足です。

スカートやパンツを覚えて上着が作れたら、スーツになります。


繰り返し作る内に、アイテムが増えれば、あなたの創造は限りなく広がっていくでしょう。




デザインの決定と布選び


服地屋さんに出かけ「さあ、どの生地がいいのかな?」
沢山の服地を目の前に、なかなか一枚に絞り込めません。

長い時間迷い迷って、結局何も買えなかった、、、。 こんな経験をよくします。
生地を眺めていても、でき上がったイメージを創造するのは難しいものです。
迷った末、やっと選んだ布で作ってみたら「こんなはずじゃなかった!・・・ もうがっかり!」

何が問題なのでしょうか。経験不足と言ってしまえばそれまでなのですが、ポイントを絞って「服地選び」を考えてみましょう。

最近は服地店がすっかり少なくなりました。
既製服が安く買える時代背景の中で 洋裁人口が減り、服地も陰を潜めています。

生地を求めて、電車を乗り継ぎ探しに出かけることもしばしばです。 東京、名古屋、大阪など、一角にどんとまとまって揃っている穴場もあり、思わぬ素敵な生地に出会うというわくわく感はまだまだ味わえます。

インターネットで購入できるなど、販売方法も多岐に渡っています。





デザインを決めてから服地を探す?


雑誌をめくりながら「よし この服を作ってみよう」・・・作りたい服が決まりました。

さあ、服地屋さんに出かけて生地探しです。 ・・・でも
ここで失敗をしない為にも 服地選びの視点をはっきりさせておく必要があります。

雑誌で選んだ服の何が気に入ったのか?・・・という点です。

「デザイン」なのか「生地」なのか?


デザインが気に入って布探しをしている場合も、雑誌で見た服の色や柄が脳裏にはっきり刻まれています。服地を探す時、この印象が選択のじゃまをします。

沢山の服地を前に選択肢はいっぱいあるのに、目は雑誌で見たままの生地を探しています。

・・・これが失敗の始まりです。


色や柄、風合い、しなやかさなど、同一の生地はまず見つからないでしょう。
早く気が付いて選択肢を広げればいいのに、雑誌の印象から抜け出せず、迷い迷った挙句、「えい!もうこれでいいや!」と、色や柄が似た服地を選んでしまう。 柔らかさ(又は硬さ)やしなやかさ(又は張り具合)などの性質には注意が注がれません。

これは失敗です。


デザインが主体であれば、その表情としての 柔らかさやしなやかさに注意すべきです。

案の定、でき上がった服は期待とはほど遠く、せっかく作ったのに着る気がしない!
視点が曖昧な場合の服地選びの難しさです。

「デザイン」がいいのか「色や柄」が好きなのか、選択の視点をはっきりさせること・・・これが大切です。
「色や柄」ならストレートに見たままの色や柄を探せば良いのですが、「デザイン」なら、脳裏に焼きついた服地の印象は早々に切り捨てるべきです。「服地」の印象に縛られなければ選択範囲はぐんと広がるでしょう。

柔軟に頭を切り替えて、広い目線で探しましょう。
新たなイメージも湧いてきます。 自分の独創性が出て、期待以上の服になることもあります。
発想の切り替えをしながら服地を眺めると、魅力的な服地が一杯見つかります。
イメージを固定して探すと、その魅力的な服地を見落としてしまうことになります。




服地を探してからデザインを決める?


「これといって具体的なイメージはないんだけれど、何か素敵な服を作りたいな」・・・とお店に立ち寄ります。
こんな時は、ただ自分の好きな色や柄や素材に目が向きます。

素敵な生地が見つかりました。 何を作ったら良いのか分らないけれど購入します。
家に帰って、雑誌をめくりながら「何を作ろう・・・」  迷います。
気に入った服地だから、じっくり考えておしゃれに作りたいな。

期待をかければかけるほど更に迷って決まりません。 デザインすることの難しさです。
これが誰でも簡単にできるのなら、皆デザイナーになれる訳ですから無理もありません。

それでは、素人が素敵な服に仕上げる為にはどうしたら良いのでしょうか?

デザイナーは頭の中に沢山の服のイメージを溜め込んでいます。
素敵な服地を前にすると、その蓄積された頭の引き出しからデザインを引き出してイメージします。
プロと素人の違いは、その蓄積量と具現化する能力です。

では素人はどうしたら良いのでしょうか。
頭の中の引き出しの代わりに、書店には沢山のファッション雑誌が並んでします。 街を歩けば既製服が溢れています。 どこを向いても服、服、服・・・ 眺めている内に「これだ!」というデザインが見つかるでしょう。

頭の中か外かの違いで同じことです。

素人は外にイメージを求めて探し歩いてください。 そんなことを繰り返す内に、気に入ったデザインが頭の中に蓄積されていきます。 服に興味があれば、時間をかけて服を観察することで頭の中に溜まっていきます。 デザイナーに一歩また一歩と近付いていく訳です。

「デザインを決めてから服地を探す」「服地を決めてからデザインを探す」か、どちらも難しいことですが、やはりどちらも経験の積み重ねです。

服地探しが上手になり、デザインもイメージできる様になれば、「服飾」はのめり込むほど面白い分野です。 作る視点から眺めると、街に溢れている既製服もファッション雑誌も、すべて恰好なテキストです。

作る視点で、これからは身の回りの服に興味を向けて眺めてください。
「素敵なデザイン」や「面白い素材」が見つかるでしょう。

おしゃれな服を見つけたら、ボタンや糸も観察してください。ボタン一つでイメージはがらっと変わります。糸の色や太さも大切です。

さて、素敵な服を作る為の服地選びをお話してきましたが、次は製作です。
頭の中には素敵なイメージができ上がっているのに、いざ始めると・・・
「裁断しにくい生地、縫いにくい生地を選んでしまった!」ということがあります。
実力の伴わない服地では、いくらイメージはおしゃれでも、とんでもない仕上がりにもなり兼ねません。

自分の実力に合った服地やデザインであることが大切です。

経験を重ねることで、扱い難い生地や難しいデザインもこなせる様になります。
それまでは無理をしない様に・・・ ちょっと我慢です!


先に、ミシンに付いての解説をしましたが、扱い難い生地が縫えるかどうか、また 上手に縫えるかどうかは、実はミシンと大きく関わっています。

「うまく縫えない」「私はなんて不器用なんだろう」・・・と嘆き悲しむことがあるとしたら、実はミシンのせいかも知れません。

詳しくはミシンの解説でお話していますが、動力(モーター)が決め手です。 
扱い難い生地を家庭用ミシンで縫ってもうまく縫えません。 
「職業用タイプのミシン」以上のモーターなら縫えます。 

どんなに器用な人でも、縫うのはミシンです。ミシンが悪ければ才能は開花しません。
動力の弱いミシンから強いミシンに変えた瞬間、きれいに縫えて突如プロになった様な錯覚を覚えた・・・こんな経験をした人も多いでしょう。それほどミシンの性能の差は顕著です。

 職業用タイプのミシンは決して高くありません。
20年30年と持ちますので、一台あれば一生ものです。
家庭用ミシンは、近頃ではコンピューターミシンが多く、価格が高い上に壊れやすく、動力も弱いので、洋服を作るには不向きです。






用尺について


デザインが決まって生地を買う段階になると、どれだけ要るんだろう? と迷います。
最近の服地は布幅が多様なので、用尺が大変見積もりにくいようです。

布の幅により型紙の置き方が違いますし、体型やデザインによって分量はまちまちです。
一様に「ワンピースなら○○m」「コートなら○○m」と安易な説明ができません。

経験を重ねることで、型紙の配置図が頭に浮かび、およその分量の予想ができますが、それもデザインによっては難しいものです。
「高い生地で必要最小限に納めたい」という時は、やはり具体的に型紙を置いて確認するしかありません。 型紙ができ上がったら、畳や床に、布幅を想定して型紙を並べて見当を付けましょう。

柄合わせのある物や一方方向に裁断しなければいけない生地などは、10~20%増しで購入してください。


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