初雪の季節になりました。そのものずばりのモーパッサンの短編です。
この物語にあるように、ノルマンディー地方(モーパッサンの出身地です)の冬の厳しさは相当なもののようです。当地に留学していた知り合いが「ノイローゼの一歩手前だった」と述懐していました。モーパッサンの作品を読んだ後の寒々した感覚も、こんなところに根ざしているのかもしれません。
ただ、私が知っているかぎり、ノルマンディー出身の人間は粘り強く理知的な人が多いように思います(日本の東北人と同じですよね)。
私がパリにいた時、ノルマンディー出身の幼なじみ同士の夫婦(旦那さんは柔道をやっており、日本への留学経験あり)にお呼ばれして夕食をともにしたことがあります。ちょうどその頃私は通っていた語学学校でモーパッサンの「ベラミ」を読んでおり、その本に出てきたノルマンディー方言の話をしたら、二人ともたいへん喜んで、夫婦でノルマンディー方言を実演してくれたことを懐かしく思い出しました。
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