沈黙の春

本ブログの避難用ブログです。

富士山の異変

2012-09-07 08:26:15 | 地震
昨年3月11日の東日本大震災と4日後に静岡県東部で起きたマグニチュード(M)6・4の地震によって、富士山のマグマだまりに噴火を引き起こしかねないほどの大きな圧力がかかったことが防災科学技術研究所(茨城県つくば市)などのチームの研究で6日、分かった。圧力の高まりだけが噴火の要因ではなく、現在のところ、噴火の兆候は観測されていない。

 ただ富士山の直近の噴火である1707年の宝永噴火で直前の宝永地震により富士山に加わった力より、今回の力は強く、チームは「地震から数年たってから噴火する可能性もあり警戒が必要」としている。

 チームは富士山の直下でマグマが滞留しているマグマだまりにかかった力を推定。マグマだまりの中心が地下約15キロにあると仮定した場合、2回の地震により最大で計約1・6メガパスカル(約15・8気圧)の力がかかったとの結果を得た。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/120906/dst12090611210009-n1.htm

富士山直下に活断層か 山体崩壊の恐れも 文科省調査、自治体に説明
富士山(3776メートル)の直下に活断層が存在する可能性が高いことが文部科学省の調査で9日、分かった。地震の揺れで「山体崩壊」と呼ばれる巨大な山崩れが発生、東山麓の静岡県御殿場市などで大規模災害の恐れがある。約2900年前に起きた山体崩壊と泥流の引き金だった可能性もあり、調査チームが地元自治体に説明を始めた。

 文科省が実施した3年間の調査で判明した。チームの佐藤比呂志・東大地震研究所教授は9日、結果を静岡県に伝えた。千葉市で20日から始まる日本地球惑星科学連合大会で発表する。

 調査報告書などによると、富士山の東山麓で人工地震波などを使って地下構造を探査し、御殿場市付近で地下に隠れている断層を発見した。数十万年前以降の火山噴出物の地層を動かした形跡があり、活断層の可能性が高いと分析した。

北東-南西方向に伸びる長さ約30キロの逆断層で北西に傾斜しており、下端は富士山直下の深さ十数キロと推定。マグニチュード(M)7級の地震を起こすとみられ、揺れで東斜面が崩壊し、大量の土砂が雪崩のように下る「岩屑(がんせつ)雪崩」や泥流が発生する恐れがあり「甚大な被害を周辺地域に引き起こす危険性がある」と結論付けた。

富士山では約2900年前に大規模な山体崩壊と岩屑雪崩が発生した後、泥流が御殿場付近を広範囲に埋め尽くす「御殿場泥流」が起きた。地震などが原因とされており、今回の断層が動いた可能性もある。

 この断層は御殿場泥流以降に動いた形跡はほとんどなく、地震の頻度は数千年に1回程度とみられるが、切迫度などは分かっていない。佐藤教授は「山体崩壊は噴火を伴う場合は事前に分かるが、突然の地震で起きると避難する余裕がなく、防災上は厳しいシナリオになる」と話す。

 この断層は活断層「神縄(かんなわ)・国府津(こうづ)-松田断層帯」の西側延長線上にある。

付近は泥流の堆積層で厚く覆われ地下構造は不明だった。国が平成16年に作製した富士山のハザードマップもこの断層は想定していないため新たな防災対策を迫られそうだ。

富士山


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