沈黙の春

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都心に活断層か

2012-08-19 15:15:21 | 地震

 東京都心部に断層があることを、地質調査専門家らのグループが、地層データから明らかにした。過去二十万年間に活動を繰り返しており、深部の活断層の存在を示している可能性もある。真上には多数の建物や高速道路があり、防災や都市開発に影響がありそうだ。二十日に埼玉県で開かれる日本第四紀学会で発表する。

 都心部は開発で自然の地形が失われて断層が分かりにくい。豊蔵勇・元ダイヤコンサルタント技師長らは、ビル建設や土木工事の際にボーリング調査された地層データを千点以上集め、分析した。

 その結果、JR飯田橋駅周辺から北北東-南南西に最大七キロにわたり、地層が食い違った断層が続いていることを突き止めた。

 さらに文京区内で得られたデータを分析すると、七、八万年前の火山灰を含むローム層が約二メートル食い違っていた。さらに九万年以上前の砂や砂利の層が約三・五メートル、二十万年前の東京層は約十二メートル食い違っていた。

 豊蔵さんは「古い地層ほど食い違いが大きいのは断層が何度か動いたことを示す。九万~二十万年前の間に四回ほど動いたのでは。地下深くで起きた地震の影響などでずれた可能性がある」と分析。また断層のタイプは正断層型だという。

 首都大学東京の山崎晴雄教授(地震地質学)は「こういう断層ができる原因は地震以外にもある。地震に関連する断層かどうか判断するにはさらにデータが必要だ」と話す。

 東京大学の池田安隆准教授(地形学)は正断層という点に注目して「房総半島にも成り立ちの不明な正断層がある。東日本大震災の後で福島県内の正断層が動いたように、海溝の超巨大地震の後、これらの正断層がお付き合いするように動くのかも」と推測する。

<断層> 地層の食い違いを断層という。正断層は、岩盤に引っ張る力が働くことで一方が滑り落ちるようにずれる。逆断層は、岩盤が圧縮されることで一方がもう一方に乗り上げる形でずれる。プレートが押し合っている日本では正断層は活動しにくいとされる。また活断層とは、最近活動したことがあり、今後地震を起こす可能性がある断層のこと。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012081802000092.html



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