http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120602-OYT1T00463.htm
2012年6月2日14時40分 読売新聞)
首都圏で最大震度7が予想されている東京湾北部地震(マグニチュード7・3)で、震度6強の地域でも、地盤が軟弱だと10~15階建て程度の非木造中層ビルに大きな損傷が及ぶ恐れがあることが、大学や大手ゼネコンなどによる研究会の分析でわかった。
この地震について、文部科学省の研究チームは今年3月、最大震度7の新たな震度分布を公表した。これを受けて研究会は、被害が大きくなる震度6強での建物への影 響を予測した。
予測地点には、表層の地盤が固い2か所(東京・新宿、霞が関)と、比較的軟弱な3か所(横浜市、千葉県浦安市、千葉市)を選んだ。
横浜や浦安では、非木造の中低層ビルが揺れやすい周期1~2秒の地震動が大きくなることが判明した。壁の耐震性が低い中層ビルの場合、構造の変形や内外壁の崩壊 、建具の破損、天井の落下などの可能性があるという。
ゆっくりした周期3秒以上の地震動で揺れやすい60メートル以上の超高層ビルへの影響は、比較的小さいとみら れる。研究会は「都内などにも地盤の軟らかい所はある。まずは耐震診断を行うべきだ」としている。