4号機建屋 壁の一部に膨らみ
NHK 5月26日 4時41分
水素爆発で大きく壊れた東京電力福島第一原子力発電所4号機の耐震性について懸念が指摘されていることから、東京電力が建屋の傾きなどを調べた結果、壁の一部に膨らみによる傾きが見つかりました。
原子力安全・保安院は、傾きは小さく、耐震性に直ちに重大な影響があるとは考えられないとしましたが、東京電力に対し、改めて耐震性を評価するよう指示しました。
福島第一原発の中で最も多い数の燃料が建屋上部のプールに保管されている4号機は、
水素爆発で壊れた建屋が傾いているのではないかなどと耐震性に対する懸念が指摘されています。
このため、東京電力は、今月17日から1週間かけて、建屋の南側と西側の壁合わせて4か所で傾きを調べました。
その結果、西側の1か所で、水素爆発の爆風でできたとみられる膨らみによる傾きが確認されました。
傾きは、13メートルの壁の高さに対して3.3センチで、
建築基準法の制限値の半分ほどの傾きだということです。
東京電力は、ほかに壁にひび割れなどがないか目視による点検や、
特殊なハンマーを使ってコンクリートの強度を調べましたが、いずれも異常は見つからなかったとしています。
原子力安全・保安院は、確認された傾きは小さく、ほかに異常が確認されていないことから、
耐震性に直ちに重大な影響があるとは考えられないとしましたが、
東京電力に対し、さらに現場を確認したうえで、改めて耐震性を評価し、
来月29日までに報告するよう指示しました。