民主党参院議員の舟山康江(山形)、行田邦子(埼玉)、谷岡郁子(愛知)の3氏は17日、国会内で輿石東幹事長に会い、離党届を提出した。この後、3人は参院議員会館で記者会見し、野田政権が進める関西電力大飯原発再稼働や消費増税への反対が離党理由と説明。同席した亀井亜紀子参院議員(島根、国民新党を離党)とともに、4人で新会派「みどりの風」を結成すると発表した。小沢一郎氏らの新党結成に続く集団離党で、野田佳彦首相には打撃となる。
輿石氏は同日の会見で、離党届を近く受理する方針を示した。
舟山氏ら3人が離党すれば、参院の民主党会派は88人に減少。86人いる第2勢力の自民党会派との差はわずか2人となり、野田政権は一段と厳しい国会運営を迫られる。参院議員会長を兼ねる輿石氏の求心力低下は避けられない状況で、18日から始まる消費増税関連法案の参院特別委員会での審議にも影響を与えそうだ。
3人はいずれも、小沢氏が民主党代表だった2007年の参院選で初当選した議員で、来年夏に改選を迎える。舟山氏は会見で、政策目標として「原発ゼロ社会」の実現と環太平洋連携協定(TPP)反対、増税法案の成立阻止を列挙。同法案について「歩み寄る余地がないと確信し、本格審議を前にけじめをつけた」と述べた。
また、行田氏は、4人で新党の結成も視野に活動する考えを示す一方、小沢氏らの新党「国民の生活が第一」との合流は否定した。
民主党からはこれまで、増税法案への反対などを理由に13人の参院議員が離党している。輿石氏は会見で「崖っぷちに立っている危機的状況を(民主党議員が)共有しなければ、大変なことになる」と危機感を表明した。(2012/07/17-21:00
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