東京電力福島第1原発事故について、米国最大の学術団体「米科学アカデミー」が独自の事故調査委員会(事故調)を設置したことが分かった。今後2年かけ、事故原因や日本の原子力政策を調査、米国の原発や原子力政策改善に反映させる。
関係者によると、事故調は米議会の要請で設置された。米国内の専門家約20人に参加を呼びかける。さらに日本の原子力分野の研究者や技術者にもアドバイザーとして委員会への参加を要請する。日本原子力学会などの専門家を念頭に置いているものとみられる。
福島原発事故をめぐっては、日本でも政府、国会、民間など複数の調査委員会が事故の真相解明に取り組んでいる。米国での調査はこれらの調査結果を参考にしながら、事故の教訓を分析し、米国内の原発の安全性向上や使用済み核燃料保管といった日米共通の課題解決に生かす。
事故調のトップを務める米科学アカデミー原子力放射線研究委員会責任者のケビン・クローリー氏は「事故調のメンバーを日本に派遣し、日本政府、東京電力、専門家などに話を聞きたい。また、米国政府や世界の原子力産業など幅広い関係者から情報を集めたい」と話す。【永山悦子】
http://mainichi.jp/select/news/20120410k0000e040197000c.html から。
- 福島第1原発:塩分除去装置配管から高濃度の汚染水漏れ 写真付き記事 (2012年04月05日)
- 福島第1原発:旧避難準備区域で親子が孤立死 南相馬 写真付き記事 (2012年03月27日)
- 福島第1原発:1カ月不明者捜索できず怒り 浪江で遺族会 写真付き記事 (2012年03月10日)
- 福島第1原発:炉心溶融の可能性指摘 対策本部議事概要 (2012年03月09日)
福島第1原発:4号機の核燃料プール映像公開写真付き記事(2012年3月16日 21時6分)
- 福島第1原発:4号機 クレーン付きカバーを設置へ写真付き記事(2012年3月7日 20時45分)
- 原発民間事故調:北沢委員長「危機管理の取り組み不合格」(2012年2月28日 20時0分)