水に浮かび物思う

カリフォルニアの海でカヤックに出会う。キャンプやハイキングの話も。

Camp out @ Samuel Taylor State Park (2)

2007年02月07日 | キャンプ
夜。焚き火で作ったカレーライスを食べ終えたぼくは食事の後片付けをして、お酒と本の時間にした。太平洋8000kmの無補給航海を成し遂げた女性、Maud Fontenoyの本を読み、プリングルスのポテトチップスをかじりながらぼくは彼女の冒険の世界に熱中した。音もなくサメがしのびよって彼女を怖がらせた話、遊びに来たアザラシに名前をつけてあげた話、孤独に押しつぶされそうな夜をひたすら我慢し続けた話。彼女は決して体も心も岩石で出来ているような頑丈な人間ではない。腕は華奢だと人に言われ、心は常に冬が来る前のリスのように不安をためこんでいる。普通の人間なのだ。いやそれだからこそ、彼女の話は新鮮さと驚きに満ちていた。

新しいテントは、何かいい。これからこいつがぼくのセカンドハウスになるのだなと思うと早くも愛着が沸いてしまう。ソロテントは狭いけれど、座って半畳寝て一畳というわけじゃないが、シンプルなのは何か好ましい。大切に使っていこう。これから、よろしく。

翌朝。針葉樹の森の中での朝は格別だ。鳥がないている。ぼくは椅子に腰掛けて、頭を正常な状態にしてから、薪に火を入れた。まずはお湯を沸かして、モカを飲む。しばらくぐずぐずして時間をつぶし、残りの薪で野菜たっぷりのラーメンを作って食べた。荷物を片付けてぼくはキャンプサイトを後にした。

車を出し、レンジャーステーションでもらった地図を頼りに近くのトレイルヘッドまで行って車をとめた。目測3マイル強のループトレイルがあったのでそれを歩くことにする。小川に沿ったトレイルを登り森の中へ入ってゆく。しばらくすると少しひらけた場所にでた。日差しが強くて、歩いた後では少し汗がでるくらいだった。しかしきもちがいい。




ぼくはスタスタと早足で歩き、トレイルの最後にあった小川で足を止め、しゃがんで水の流れを見ていた。すると後ろの方から人が二人やってきて、なにやら荷物を広げだしたようだった。後ろを振り向くとサンドイッチをむしゃむしゃと食べている男の人と目が合い、ニコッと微笑んでくれたので、ぼくも笑顔をかえした。最後までいいことづくめのキャンプだった。

さーて、今度はどんなキャンプをしようかなー。すでに次の遊びのことを考えてしまうぼくなのだった。

追記。やっぱりバーナーヘッドは家にありました(涙)。