志半ば

4日NGOペシャワール会の現地代表　中村哲医師がアフガニスタン東部で銃撃され死亡した。
潅漑工事現場に車で向かう途中。一緒にいた運転手など６人もの人たちが犠牲となった。

昨日早朝、TVや新聞で知った。大変なショックだった。
彼のインタビューやドキュメンタリーを折あるごとに見ていた。

「１００の診療所より１本の用水路」
どんな高度な医療でも、飢えや渇き、そこから発症する様々な不幸な事は治せない。
一時的に治せたとしても、また直ぐ同じ繰り返しになってしまう。

清潔な水、食物が生る田畑。それを作る。
「現地の人たちだけでも維持、管理できなければ意味が無い」
土木を独学し図面を描き、自ら重機を操縦した。今も生きる、日本の伝統的技術を取り入れていた。

「こんなすごい人が日本人でいたんだ！」と、数年前知った時は驚きだった。

「医学部入学した時は、まさか後に自分が重機を操縦するとは思わなかったな～」
「最初から人助けをしようとしたんじゃありません。子供のころから昆虫が大好きで、珍しい蝶が見れるかも？って
思って、アフガニスタンに来ました」
人間臭い言葉が好きだった。

「あと２０年は活動を続ける」と語っていたそうだ。

本人も家族も、それなりの覚悟はあっただろうと思う。今日、家族の方が現地に向かったそうだ。
世界でどんなに評価されていたとしても、家族の方たちはどんな思いなのだろう、、、？
夫として父親として、わだかまりはなかったのだろうか、、、、。

一人の人間が生きている事を許せない人間がいる。
その思いに至るまでの歴史や政治や宗教、、、思惑や暗躍する出来事を思うと気が遠くなる。
だが、それも現実なのだ。

ご冥福をお祈りいたします。

(中村哲医師に関するドキュメンタリー、インタビューなどはYou Tubuにたくさんあります。
ぜひ、ご覧下さい)