身も心も

病気の事。ヨガやアロマの事。日々の事。好きなもの。

夢の記憶

2012-03-30 20:30:53 | 日記
この数日、見続けている夢がある。

夢は記憶の底に埋もれた事実を、呼び起こす事がある。

20年前、、、札幌で生活をしていた。摂食障害の症状華々しき頃だった。
夫も娘もいない日中、手当たり次第、食べ物を胃の中に詰め込んでいた。

食べている時は頭の中が真っ白になる。
限界が来ると、罪悪感に襲われる。

そうして喉の奥に指を突っ込んで全部吐く。すべて吐く。
胃液を吐くまで終われない。胃液どころか、血をまで吐く。

私はこの吐く行為を「みそぎ」と呼んでいる。
僧侶が滝に打たれて修行するようなもの。
罪悪感の固まり。
そんな罪深い自分に「吐く」と言う苦行を与え、清い自分に生まれ変わるのだ。

苦しくて止めたくてしかたがなかったが、日常の儀式のように繰り返していた。

一連の行為が終わると、家族にばれないよう痕跡を消す。
部屋とトイレを掃除し、ごみを捨て、着ている物を洗濯し、シャワーを浴び歯を磨く。

それから臭い。
「食べ吐き」の経験がある人には分かるだろうが、部屋とトイレが、食べ物と吐いた物で異様な臭いになる。

私はシャワーを浴びている間、部屋中の窓を開け放つ。

「あ~、終わった、、」と着替えを済まし、濡れた髪をタオルで拭きながら部屋に戻った。

その時は、真冬だった。

開け放たれた窓から、部屋に雪が吹き込んでいた。
吹雪いている。気温は-7℃。
北海道の雪は、東京の雪とは比べ物にならない。
まるで大量の小麦粉を撒き散らしたようだ。

1メートル先が見えない。

私はその雪を見ていた。

吸い込まれるようにベランダに出た。
当時マンションの9階に住んでいた。

「この雪にまぎれて消えてしまいたい。雪女のように消えてしまいたい」

ベランダの手すりから大きく身を乗り出していた。
下を見ると、下から雪が舞い上がっていた。


突然、耳元で「キンコンカンコン~」とベルが鳴った。
マンションの向かいは、娘が通っている小学校だった。
終業のベルが鳴ったのだ。

我に返った。
娘が学校から帰って来る。

気が付くと、濡れたままの髪はつららのように凍っていた。
きつく手すりを握っていた手が、張り付いている。
指を一本づつ剥がさなければ取れない。「べりべり」っと音がする。
「どうしよう、、、」

なんだか可笑しくなって来た。
さっきまでここから飛び降りようとしていた人間が、手の皮1枚剥がれる事を、こんなにも恐れている。

ここから先の記憶は無い。
きっといつものように、学校から帰って来た娘を笑顔で「おかえり」と、迎えていたのだろう。
いつものように。

あの時止まって良かった。そうしなければ今の自分は無い。
あの時があるから、それが、今の自分を動かす原動力になっている。
99.9%そう思っている。

でも、、、残りの0.1%、、、脳髄のずっと奥の所で、
「なぜあの時、もう一歩、踏み出さなかったのか!?後、一歩踏み出せば、すべてから解放されたのに、、、。バカだな、、、」と、
自分に向かってささやいている私がいる。

それも、事実なのだ。

























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3月「私達のミーティング*墓守娘の宴(えん)*」開催のお知らせ

2012-03-26 12:05:21 | 墓守娘の宴
「原家族と現家族との関わりの中で自分を主人公にして生きづらさを語ろう」

   
    
 親にとっての「良い娘」として成長し結婚。
そのまま、世間や回りの人間の評価の中で「良い母」「良い妻」「良い嫁」を
やって来た。
人生、折り返し地点に来た今、老いた実親との関係、義親との関係、
成長した子供との関係、
長年連れ添ったパートナーとの関係。

そんな中で、孤独感、虚しさ、居場所の無さを感じていませんか?

言いっぱなし、聞きっぱなし「私達のミーティング」です。
言葉として、声に出して「生きづらさ」を語りましょう。

ミーティングでは、自分の好きな名前を名乗って下さい。
     話したくない時は、パス、中座、途中で帰ってもかまいません。
 
皆さんの参加をお待ちしています。


〔日時〕2012年3月25日(日)14:00~16:00
    17:00まで部屋が借りられるので、ミーティング終了後
    フリーミーティングをします。参加自由  

〔場所〕東京都江東区富岡1ー16-12 
    「富岡区民館2F洋室1」
   
    東京メトロ地下鉄東西線「門前仲町」駅下車徒歩3分。
    出口1を出たら不動尊ご利益通りを不動尊に向かって直進。
    「成田堂漢方薬局」右折。「清水眼科」の合い向かい。
  *駐車場はありません。

〔参加者〕原則として45歳以上。女性。既婚。
     この場で見た事聞いた事は、全てこの場に置いて行く、
     絶対に外に持ち出さないと言う約束の守れる方。 
〔費用〕¥500
    おつりに困らない様お願いします。

ミーティングは主催者都合により(緊急事態・急病など、、)中止になる場合があります。
その場合、当日12:00までに当ブログにてお知らせします。
ご確認の上いらして下さい。
予約、連絡は要りません。当日、直接会場にいらして下さい。
飲み物は各自でご用意下さい。

ミーティングは奇数月(1月、3月、5月、7月、9月、11月)の
第4日曜日に開催する予定です。


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3月11日を超えて

2012-03-12 11:20:39 | 日記
朝、快晴。

きっと一年前の今日も、こんな穏やかな日常が来ると、人々は信じていたのだろう。

でも、前日の地震が、何もかも変えてしまった。


今日が、晴れていて良かった。
あの日、天に昇ったいくつもの命。
一年後の今日、この快晴の空の元、私達が暮らす下界が、良く見えるだろう。

どうか安らかに、私達を見守っていて欲しい。
心から、そう願っている。
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