今日の夕方のNST「スーパーニュース」は、「~地方クラブに厳しいオフ~アルビの未来を考える」というテーマで、非情に深刻なアルビレックスの経営状況を、サポーターと県民に訴えかけていました。ボクは仕事で見ることができなかったんですが、今日休みだった女房が録画しておいてくれたので、2度も3度も繰り返してこの特集番組を見ましたよ。今までもなんとなく感じていた「アルビの経営危機」を、切実な問題として把握することができ、背中から冷や水をかけられたような気分になりました。
今改めて問われる
新潟の結束力
この言葉の意味を、みんなが真剣に考えなければなりませんね。
番組では、まず「鈴木監督と契約を更新しない」という決断と、その背景にあった今季から始まった「移籍金ゼロシステム」について説明していました。このシステムがいかにお金のあるチーム有利で、財政の厳しいチームには不利であるかということがよくわかりました。
人件費がJ1リーグで下から2番目のアルビにとって、選手の年俸高騰に直接響くこのシステムは、本当に厳しいですね。田村社長の「選手の獲得や慰留がなかなか難しくなっていく」という苦渋の表情も、見ていて辛いです。北野の大宮移籍、松下のFC東京移籍の素早い発表の背景は、やっぱり「年俸」なんでしょうね。もちろん選手にしてみれば、短い選手生活ですから少しでも有利な(年俸の高い)チームに移籍したいのは当然だと思います。
ここで、アルビとよく似た存在の地方クラブとして取り上げられたのが大分トリニータでした。ご存知のように、昨年成績的に大躍進したトリニータは、財政が苦しいにも関わらず選手の年俸を維持し、「財政破綻」と「J2降格」という2つのとてつもなく大きなマイナスの荷物を背負い込むことになったわけです。
「みなさんに夢を与えたいという一心でやってきた」という、大分の溝畑元社長の涙が人ごととは思えません。大分はJリーグに借金を返さないと、J1への復帰も認められないそうであります。負債総額10億円。それに対して「大分の経営だけが悪い」といった口調で記者会見する鬼武チェアマンの白髪姿が、その名の通り「鬼」に見える大分サポも多いのでしょうね。
この大分の姿が「他人事でない」ということを、番組では数値的なデータで説明を続けます。
まずは累積赤字です。2005年には2億6千万円だったアルビの累積赤字が、3年後の2008年には約5億円にまで増加しています。「経営破綻」と言われた大分の半分まで赤字は達しているわけで、あと6年今の状況(赤字の増加)が続いたら今の大分と同じレベルになってしまうのです。
そして、このグラフです。入場者数と入場料収入の減少の状況は、まさに典型的な右肩下がり。「入場者数の確実な減少」が「累積赤字の確実な増加」に繋がっているのは間違いないところであります。
アルビレックスは「いい選手を引っ張ってくるようなチーム」ではないのです。「いい若手を育て安い年俸で活躍させる(他チームで活躍の場のない選手を安い年俸で活躍させる)チーム」にならざるを得ないのです。それでも今までの移籍システムならば「育てた若手を他チームに移籍させ移籍金を手に入れる」ってこともできたのでしょうが、前述したように今はそれもできない状況であります(いったい誰がこんなシステムにしたんだ?)。
番組の後半に、「サポーターの動き」として皆さんが一生懸命に取り組んでいる様子(ビラまきやスポンサー利用促進運動など)も紹介されました。その中でサポーターのA氏が「S席の2階の招待席がオレンジなんですよね」と語っていました。つまり、「初めてビッグスワンに来る人がオレンジのユニフォームを着てくるわけがない」=「リピーターが無料チケットで来ている」ということに対する問題提起をされていたのです。
ただ、これは難しい問題ですね。「無料でも客が入った方がいい」のか「タダの客なら空席の方がマシ」なのか。「all or nothing」ではなく、バランスの問題なのでしょうけどね。まだまだ「お金を払ってスポーツを観戦する」「ホームで選手を後押しする」っていう文化は、新潟では定着していないってことなのでしょうね。
なんか、いろいろ考えさせられた夕方のNST「スーパーニュース」でした。前に書いたことを再掲して今日のまとめにしたいと思います。
今改めて問われる
新潟の結束力
この言葉の意味を、みんなが真剣に考えなければなりませんね。ボクに何ができるだろうか?ボクも真剣に考えていきたいと思います。とりあえず今日の昼に、来年の後援会の会費を1万円振り込みました。