夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

氏素性の解らぬ作品 伝李朝染付 牡丹ニ蝶文壺

2019-09-18 00:01:00 | 陶磁器
男の隠れ家の小さい方の床には下記の作品を掛けてきました。

秋果実 伝田能村竹田筆
絹装軸水墨紙本箱入 
全体サイズ:縦*横 画サイズ:縦*横(未測定)



むろん真贋など当方の関知するところではありませんが、折れ目などかなり補修を目立たないように処置されており、大事にされてきたことがうかがえる作品です。

なお本作品はだいぶ前に本ブログに投稿されており、当時の記事の内容は今よりさらにだいぶ稚拙ですが、理由は良く分かりませんがアクセス件数の多い記事となっているようです。 



賛には「壬午初秋写□竹田荘□居 田憲」とあり、真作なら文政5年(1822年)、田能村竹田が45歳頃の作品となります。

今も竹田市の街並みを見下ろす高台に遺る竹田荘(ちくでんそう)は、1790年(寛政2年)、竹田が画業に専念するために建てた物です。



さて本日の作品も難しい作品、骨董蒐集で難しいのが中国の作品全般、日本の古陶磁器と著名画家、そして李朝の陶磁器・・・。当方はそれらは本格的に蒐集していませんが、ときおり挑戦してみては討ち死に・・・

*なお最近当方にコメントのあった富岡鉄斎と呉昌碩の作品ですが、当方ではすでに予測されているコメントの内容でした。

氏素性の解らぬ作品 伝李朝染付 牡丹ニ蝶文壺
古杉箱入
口径外126*胴径193*高台径113*高さ270



呉須の顔料が高かった時代は呉須をいかに少なくして染付をうまく描けるかがポイントだってようです。



呉須が入手しやすくなると染付がふんだんに描かれるようになります。



ただそれでも呉須を少なくして染付を描く技は脈々とあったのではないでしょうか?



牡丹に「蝶」が描かれています。



李朝でも呉須や鉄釉を使った作品もありますが、肝要なのはその絵付けの洒脱さでしょう。なんでもいいというわけにはいきませんね。



器形にも品格があること、絵付けや釉薬の肌に洒脱さが求められます。



高台内も同じで洒脱さが必要なのでしょう。家内曰く「李朝は難しくよくわからない」・・・、小生も同感です。



この薄めの杉板で作られた箱は気に入っています



陶磁器を収納する箱にはまず作品を紙で覆い、次に黄布、そして周囲をクッション材で囲います。さらに破損しやすい作品には綿を入れます。こうしておくと落とさない限り破損しません。今までに破損したことは一度もありません。



最後に説明書を封筒に入れておきます。この封筒はできれば鳩居堂製・・・。蒐集する者にはこのようなこだわりが必要です。



時代はあっても李朝後期?



時代がないと展示室に飾っていても飽きがくるのが早いようです。



飽きがくる時間で作品の良しあしが決まるようです。骨董蒐集は失敗を糧として挑戦し続けるものだが、あまりにも失敗が多いの駄作の山を築くことになるようです。



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