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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

雪景山水図 釧雲泉筆 その20

2017-07-08 00:01:00 | 掛け軸
酒とゴルフとギャンブル、そしてゴルフにはまると何の徳も無い。そう、なんの「徳」もない。これを肝に銘じている人は意外に少ない。

さて本日は久し振りに釧雲泉の作品の紹介です。蒐集を始めた頃には紆余曲折のあった釧雲泉の作品ですが、ちょっと落ち着きを取り戻しています。ようやく真贋が、ほんの少しですが判断がつくようになってきました。



雪景山水図 釧雲泉筆 その20(真作整理番号)
紙本水墨軸装 軸先木製 合箱
全体サイズ:縦970*横465 画サイズ:縦224*横290

表具は当時そのままのもののように思います。箱もない状態での入手でしたが、なんとか鑑賞できる状態を維持している作品です。



このような作品を「掛け軸は黴臭い。」とか「汚らしい。」とか言われる御仁がよくいますが、シワもあり、虫食いもある、これが古い掛け軸の魅力なのですよ



印章(下記の写真右)のみの作品で印章自体は当方の所蔵作品NO2.「浅絳山水画双幅」(左とその隣の写真)、そして参考作品「河豚図」(右から2番目の写真)と酷似の印章が押印されています。

*経験値から古い作品でここまで印章を真似るのはほぼ不可能と思われます。

   

左下には小印で「雲泉」とあります。なぜ例外的に落款のない、押印のみの作品なのかは良く解っていませんが、釧雲泉の作品の中ではかなり小さな作品であることから、スケッチや下書きのようなものであったのかもしれません。



作品の雰囲気から晩年期の真作と判断しています。



釧雲泉の作品は前期が自由奔放の筆遣いに対して、後期の作品は重苦しいと評価されています。



どちらかというと前期の作品が遺されている作品の数も少なく評価が高いとされています。



本作品は後期の分類される作品と思われます。



小点(小さな南画の作品を総じての名称)ながら、味わい深い作品だと私は評価します。

冒頭に追記すると、骨董にはまるとなんに得もない。そう、なんの「得」もない。これを肝に銘じている人も意外に少ない。





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