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夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

銘作左小刀 渡辺省亭筆 その2

2012-11-26 05:14:50 | 掛け軸
あちらこちらに左甚五郎作と伝えられる木彫作品があるようです。とくに日光の近くの土地には多いようです。

昨日は群馬県の「吹割の滝」(この旅行記は後日・・)を観て参りましたが、その浮島というところにの小さな社にも・・・。



この社の中にも左甚五郎作と伝えられている作品があり、祀られているとのこと。ただ、覗いてみても暗くて見えません。



はてさて、見えないのは残念と思っていたら、家内がやおらカメラを格子の間から入れてフラッシュをたいて撮影・・、そのとたんけたたましいベルの音・・・

どうも盗難防止のベルが作動したらしい



周りの人は皆、振り返るはで困った・・。停止用のスイッチは見当たりません。しばし待っていたのですがどうしようもなく、少し歩いて案内している人に謝罪してあとの処置を御願いしてきました。

しかもカメラにはくだんの左甚五郎作の像は写っていませんでした


本日は左甚五郎の歌舞伎になった伝説を表現した作品です。

彫った美人像が人間となった話・・、本ブログはほんとうに為になる記事が多い・、ただし家内の真似のようなことはしてはいけません


銘作左小刀 渡辺省亭筆
絹本水墨淡彩 軸先象牙 合箱
全体サイズ:縦1850*横440 画サイズ:縦1045*横415



リンク先を簡単に説明します。


左甚五郎は、江戸時代の彫刻の名人で、日光東照宮の眠り猫や東京上野東照宮の竜で有名です。この竜の彫刻には、毎夜動き出して不忍池の水を飲んだという伝説もあります。本作品はこうした伝説を背景に、左甚五郎が作った人形に魂が入って動き出すという内容を基にした作品です。





舞台は甚五郎の家です。甚五郎は、ある傾城の美女[位の高い遊女]に恋い焦がれ、その傾城に生き写しの等身大の人形を作りました。すると甚五郎の一途な思いが人形に乗り移り、人形が動き出します。





けれども人形は作り主である甚五郎を真似て、男の無骨な動きをしてしまいます。そこで女の魂ともいわれる鏡を人形の懐に入れると、たちまち優しい女の動作になります。そして鏡が落ちるとまた男の動きに戻り、甚五郎と2人で同じ振りを早いテンポで踊っていきます。





人形が見せる男と女の動きの変化が見どころです。その後、甚五郎がかくまっている姫を敵が捕まえに来ます。甚五郎はその敵の1人に右腕を切られ、左腕だけで大工道具を使った所作ダテをします。元は長いお話の1コマでしたが、今ではこの舞踊の部分だけが残っているため、後半の展開が急なものになっています。美しい人形が動き出し、男の身振りをする楽しい舞踊です。



渡辺省亭の詳細「蔓豆図 渡辺省亭筆 その1」を参考にしてください。


歌舞伎の話題になりましたが、小生が最近読んでいる文庫本は「家元の女弟子」(戸板康二作 文春文庫)ですが、歌舞伎を主題とした娯楽小説です。歌舞伎ファンには面白い内容です。


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