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腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

私は名もない宿屋の娘

2007年08月25日 16時33分24秒 | ほか
今から14年ほど前、確かテレビ東京系で、「ダンジョンV」という番組が放映されていた。
ゲーム情報を中心にした子供向けバラエティ(?)で、週刊ジャンプが製作に絡んでいたと思う。
内容はハッキリ言って下らないものだったが、ネットのない当時、未発売のゲーム動画を
見られるというのは貴重であり、当時も今もゲーオタな俺は新鮮なゲーム情報を求めて
毎週観ていたと記憶している。

放映終了から随分時間が経ち、どんな番組だったかは既に記憶が薄れている。
が、一方で10年以上も忘れられなかったのが、主題歌だ。
日常生活においてフッと思い出すことが年に一度程度の機会で発生し、
その度に「もう一度聴いてみたいなぁ」と思っていたのだ。

となったらこの最強インターネッツ時代、最低のファイル共有ソフトが存在するではないか。
最新のコンテンツならともかく、この曲のCDは当然現在では絶版になっているし、
再販の見込みも皆無である。一応ヤフオクなども探したが、一切見当たらなかった。
ググってもロクにヒットしない程のマイナー曲なのだ。
これなら落としても金子さんも許してくれるだろう。
と言うより、何故今の今までこの発想に至らなかったのか不思議でならない。
マイナー曲だけに検索が当たるまで時間がかかったが、何とかOP・ED共にゲット。
ニーで落としてこんなに嬉しかった貴重品は初代餓狼伝説(+ラストリゾート)
のサントラ以来だな。

貪るように聴く。記憶には残っていたものの鮮明ではなかったので、
改めてじっくり聴くとまた違った印象を受けた。もちろん懐かしいという感情もあったが。
ちなみに歌っているのはどちらも犬山犬子さん。
マキバオーとニャースの人だな。この頃はまだ駆け出しだったのだろうか?

まずはOP「ダンジョンV ~愛のヒーラー」。
なかなかいい。何と言うか、まるでMMORPGのテーマソングのようだ。
マジで現代のそれに採用しても通用すると思う。
時代を先取りした(?)センスには感心した。

しかし……やっと日記タイトルの件に入るが……ED曲がそれ以上に素晴らし過ぎたのだ。


曲名「私は名もない宿屋の娘」。
どうだろう、この命名センス。俺はマジで感動してタイトルだけで泣いてしまった。マジで。

宿屋と言えば、RPGには必須の定番施設である。ここでの「RPG」は番組放映時期を考慮し、
まぁスーパーファミコン時代、ドラクエで言えば5くらいを想定しているものとする。
主人公が訪れる先々の町に存在する宿屋。非常に重要な施設ではあるが、その目的は
ただの回復であり、宿屋自体に思い入れのあるプレーヤーは少ないだろう。
これが武器屋なら「はがねのつるぎのあるロマリア」「おおばさみのイシス」といった
印象に残っている店もあるかもしれないが、宿屋にそれはあまりないと思う。
またグラフィック的にも、従業員はカウンターにいるオッサンだけというのが大半であり、
それ以外が描かれていることは少ない。
尤も製作者がROM容量の小ささに苦しんでいた当時、そんなのは当然のことではあろうが。

しかし、である。
そんな宿屋にも、もちろんカウンターのオッサン以外にも、従業員はいるのである。
オッサンの奥さんもいるだろうし、外部から雇ったスタッフもいるだろう。
そしてオッサンの娘も、いい年になれば家業を手伝っていたに違いないのである。

これは、そんな娘のことを歌った歌。
プレイヤーも、ゲームの製作者すらも知らない娘のことを歌った歌。
名もない町の、名もない娘のことを歌った歌。
名どころかグラフィックすら存在しないけど、確かにそこにいた娘の物語。
小さな小さな物語。

……クッ、今こうして気取ったことを書いてたら、またちょっと涙ぐんでしまった。
「私は名もない宿屋の娘」。
素晴らしすぎる。なんという優れたセンス。
長くなったんで一旦終える。
次回、歌詞を見ながら更に詳しく語りたい。
いや歌詞がこれまた……「泣ける歌」とは実はこの曲のことを言うんじゃなかろうか。
ここ数ヶ月、俺は何度この歌で泣いたか分からんよ。
号泣ではないが、感動した。
キモくて上等、感動したんだ。
くうう……。


私は名もない宿屋の娘 その2







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