腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ(Wii VC「旧約・女神転生」版)

2018年06月18日 00時38分46秒 | スーパーファミコンゲーム感想文
【ハード】スーパーファミコン(Wii VC)
【メーカー】アトラス
【発売日】1995年3月31日(オリジナル)2012年7月3日(VC)
【定価】926円(VC版)
【購入価格】926円
【プレー時間】35時間


さて、Ⅰをやったのだから、セットの続編もやる。「デジタル・デビル物語 女神転生Ⅱ」である。
……今作のオリジナル、ファミコン版は、俺にとって特別だ。今も胸に残る甘酸っぱいタイトルである。アホか。

ツイッターではよく、「好きなゲーム10本を挙げよう」てなハッシュタグ企画を見る。
人が生きていればゲームの100本や200本を経験しているのは当たり前(多分)だから、その中から上位10本を紹介してくれ、ということだ。
「魂のゲーム」「〇〇でハマったタイトル5本」等、バリエーションは色々あるが、本当によく見る。
つまり皆そういう企画が好きで、そういうことを話し合うのが好きなのだろう。
……が。俺は正直、その手の企画が好きではない。乗ったことがないわけではないが、今後はもうしない。
何故か。単純に、「選べないから」である。ベストゲーム10本? お前ら、そんなの選べるの? プレーしたゲームにそう簡単に順列を付けられるの??? ……俺は無理である。
もちろんゲーム毎におもろいつまらんはある。ハマり度に差はある。けど「最高にハマった」だけでも数えきれないほどある。それらは順番も何もない。「最高」だから。
またこういうのは、どうしても若い頃、原体験に近い作品が有利になる。面白さは互角でも衝撃度に差が出る。
そういった格差を上手く平らにして語れる人のものならランキングも価値があろうが、そんな人はそうそういない。
だからそんなの語る意義を感じないし、人のを聞いても「そですか」で終わりだ。ゲームあんまやらん人なら違うかもしれんが。
故に俺はやらない。これからも、だ。……ンな気合入れた話でもないし。テキトーでいいよ。はぁ。

しかし。それを踏まえて。俺が。無理矢理に「生涯ベストゲーム」とやらを挙げるとするなら!!!
恐らくファミコン版女神転生Ⅱは入っている。今作はそれほどに強烈に俺の心に残る、比類なきゲームソフトなのである。
……なのだが、具体的に「何が面白かったのか」は、あんま語れない。プレー経験は1度だけ、1周しただけだ。
借り物だったので返却し、以後入手することはなかった。変な話だが、よく覚えていないのである。いや本当に変な話だな。
それでも、記憶にキッチリカッチリ残っているのである。今作の「圧倒的面白さ」が。
それはもう面白くて面白くて、プレー時間全てが黄金で彩られているような、そんな感じだ。
ゲームをプレーしていれば、所々に「不快感」は存在する。どんなゲームも常時最高とは行かない。
「マイベストゲーム」であっても、小さな不満はきっとあるはずなのだ。
でも今作に関しては、それはない。ただ只管に「面白かった」という満足感のみが残っている。
プレーしたのは28年前……まだ比類なくガキだった俺は「ゲームは1日1時間(ちなみに高橋名人は無関係の何となくな制約)」と親に決められていた。
今作もその制約の中で触れたので、当然満足にやりまくることは叶わず、それもある意味面白さに寄与したのかもしれないな。
毎日1時間、面白くて面白くて仕方ない時間を楽しんだ。まだ何の迷いもなくゲームで遊べる年齢だったことも大きかった。
大袈裟に言えば、「俺の人生で最も楽しかった記憶の一つ」である。もちろん補正は多大に入っているのだろうが、そんなことは今更どうでもいい。
死ぬ時に、少なくとも一つだけ楽しかった記憶を持っていける。ありがとうメガテン2、である。終わり。

で。そこまで言うほどのゲームなのだが、再プレーについては長年やりたいようなやりたくないような、微妙なところだった。
女神転生のシリーズ版権がアトラスに移ってからはナムコ時代の今作は扱いが悪くなり、リメイクもVC化もされなかった。
俺は再プレーを「やろうにもやれなかった」のである。それを言い訳に出来て、思い出を壊さずに済んだとも言える。
しかし今回、WiiのVC終了に絡み、遂に旧約を購入。もう言い逃れは出来ない。俺は再びメガテン2をやらねばならない。
……いやさ。今作は俺にとって、「最高の思い出」という点以外でも、かなり特殊なんだよ。なんつーか、ふわふわしている。
面白かったのはもちろんだが、具体的に「何が」ではない。まぁ悪魔合体にハマりまくったが、それだけではないはずだ。
でも、繰り返すが面白さの詳細については記憶が薄い。最高の記憶と言う割に、どうにも曖昧だ。我ながら変な話だ。
ちなみに初代と同じく、今作も攻略本ガン見プレーだった。その意味では真っ当に取り組んだゲームではないのかもな。
他の「最高」ゲームは概ねその良さを記憶してたり、後年になって再プレーして再認識している。が、今作は違う。
「よう分からん最高のゲーム」なのである。俺のゲーム歴でも指折りの変な存在だ。それ故に特別なのかもしれない。

ハッキリしているのは、今再プレーしたとしても、かつてほどの面白さは得られないこと。それはやる前から分かっている。
なんせ28年も前のゲームである。リメイク版としても古すぎる。システムもグラフィックもシナリオも、全て古いだろう。
だが、これはいい機会だ。敢えて美しすぎる思い出を掘り起こす。今やらないと今後ますますやらなくなるかもしれんからな。
最近思うんだが、その道のオタになったのなら、「思い出」に甘えてちゃいかんのである。それは一般人の特権なのである。
ガキの頃触れた作品はどれも美しく残っている。誰にとってもそうだ。だが成長しオタク化したのなら、それを掘り起こせ。
当時の思い出とは別に、改めてその作品に触れるのだ。無論それは美しい思い出を傷付ける可能性も高い。怖い行為だ。
それでも、やるべきだ。公平に、一個の作品として、ある種クールに接してみる。そしたらまた違う姿が見えるかもしれない。
「こんなもんだっけ」「昔ほど面白くないな」と感じても、それはそれでアリだ。無論「相変わらず最高!」がベストだが。
自らの再プレーを避けていても、今は動画サイトがある。どこかでそれらに触れてしまうこともある。結局「逃げられない」のだ。
なら覚悟を決めて、正面からもう一度あのゲームをやれ。それがゲーオタとなった者の義務であり、枷であり、運命なのだ。
……ちょっと自分でもよく分からなくなってきたが、最近そんな風に思うようになった。故に今作の再プレーも、自然なこと。
結果がどうあれ、俺は今現在メガテン2をやるのだ。あの頃とは違う自分と、あの頃の自分を思い、いざ。はぁ。


さて、勿体付けまくって、女神転生2。言うまでもなく今作は女神転生の続編であり、数々のテイストを受け継いでる。
……のだが、実は変更点も非常に多い。特に世界設定が全然違う。「2作目でここまでやるか?」というほど激変している。
初代は「和風ファンタジー」という雰囲気で、「現代のキャラが魔界で戦う」内容だった。創作らしい創作だったと言える。
それが今作だと、舞台は「核戦争で崩壊した日本の数十年後」という北斗の拳ワールド。実際世紀末核戦争はそのままだ。
物語前半の舞台は「荒廃した東京」であり、登場人物達はそんな核戦争後の世界を生きてきた。……お、重い。ガチである。
浮世離れした雰囲気の前作から一気に現実的な、重い世界設定となった。まぁファミコンだからそう濃いものじゃないが。
リメイク版はインターフェース等が統一されているからまだマシだが、オリジナルでは落差が凄かった。続編とは思えなかった。
今作の作風は、ハッキリ言って初代より「真」以降に近い。真はもっと濃いが、退廃的な世界設定や悪魔のデザイン等、同じ系譜上にある。
初代の感想で、「女神転生はファミコン版と真以降で断絶された」と書いた。それも間違いではない。「販売形態として」は。
だが作風としては「初代」と「それ以降」に分けられると言える。……ややこしなもう! だが本当に全然違うのだ。
つまり今作こそが「女神転生」を実質的に確立した金字塔なのである。ドラクエで言えば2だな。……そのまんまやんけ。
初代メガテンは従来の3Dダンジョンに悪魔勧誘・合体という異常なまでに斬新な要素を取り入れた画期的ゲームだった。
本来なら続編はその発展的なものにすべきだろう。無論今作は初代の発展形でもあるが、それ以上に貪欲に変化を取り入れた。
なんつーか、スタッフが「乗っていた」のであろう。そんなゲームが面白くないわけがない。当時の俺がドハマりしたのも納得だ。
前作からの発展と、大幅な変更を兼ね備えた続編。シリーズにもゲーム業界全体にも活気があったから出せたんだろうな……。

今作は世界設定が初代から激変している。そしてゲーム的にも、「2Dマップの登場」という大きな変更があった。
初代は完全3Dダンジョンもので、ゲームは終始そこで進んだ。しかし今作では、一般RPGのようなフィールド移動要素があるのだ。
と言ってももちろん3Dダンジョンも健在で、大雑把に「建物」の内部がそうなっている。街が2D、建物が3Dといった感じだ。
主人公は2Dフィールドの東京を歩き回り、「新宿」「品川」等の街に入ると建物があり、そこに入ると3Dダンジョンが始まる。
これによりゲームが非常に立体的になり、「世界」が飛躍的に広がった。初代は大魔宮という閉鎖空間が全てだったからな。
初代は「ウィザードリィ」の影響を強く受けていたが、2D要素の追加により、もう単なる3Dダンジョンものじゃなくなった。
また多数の3Dダンジョンが登場するので、一つ一つの規模は小さくなった。初代のような超巨大ダンジョンは存在しない。
これによりゲーム難度も下がったと思われる。初代のファミコン版は攻略本がないと相当しんどいバランスだったが、2は違う。
だから今回も、初プレー時に倣わず自力で頑張ることにした。28年前の俺とは違うのだよ! ……そんなんで威張るな。はぁ。
初代は旧約でバランスにかなり手が加えられていたが、今作はどうだろう。ほぼ忘れているから俺に比較は出来ない。
まぁその辺は気にしても仕方ない。別物だったら別物でもいい。旧約2という名の女神転生2に、俺は今自力で取り組むのだ。

プレーして思ったのが、初代より遥かに「やりやすい」こと。やはり2Dフィールドの効果は絶大で、非常に取っ付きがよくなった。
3Dダンジョンは、30年前当時でも「マニアック」なものだった。少なくともファミコンキッズには。2DのRPGも既にあったしね。
無論女神転生もそういう扱いを受けていた。が、今作において取っ付き易さが大きく向上し、マニアック度が薄れている。
それでも暗くて重い世界設定故にドラクエやFFのような立場にはなれそうにないが、十分「売れる」出来である。いいね。
3Dダンジョンも、序盤は頭で覚えられる程度の規模しかなく、気楽にやれる。初心者も安心の親切設計といったところか。
もちろんオートマッピングも健在で、頑張って一度歩き回ればマップが出来上がり、次の訪問が楽になる。いいもんだ。
迷宮探索一択だった前作から一気に地上世界が広がり、開放感が出た。オタクからリア充へって感じ? ……外、嫌い。嗚呼。

で。取っ付きは格段に良くなり、難度も下がった今作だが……プレーを続けるうちに「これ難しくない?」と思い始めた。
何か。「フラグ立て」だ。RPGの基本だが、フラグが立たんとイベントがなく、先に進めない。そこが今作、やけに複雑なのだ。
物語前半の目的は、「ピラー」というアイテムを7つ集めること。ピラーは東京各所に散らばっていて、所有者も様々だ。
そんでこのピラー集めが、何ともやり難い。少なくとも「一本道シナリオを進めていけば自然に集まる」では絶対にない。
序盤から「行ける箇所」が妙に多く、また明確に何処へ行けと言われることもない。道は自分で選び、調べなくてはならない。
東京各地で色んな情報が手に入るが、それが役に立つのは別の場所だったりして、そういう面でもスムーズにはいかない。
また、「迷ったらもう一度情報収集」はRPGの基本だが、3Dダンジョンの絡む今作ではそれがかなりしんどかったりする。
と言うのも、情報は大抵建物の中、となれば3Dダンジョンを進む必要があるからだ。当然戦闘も絡み、相応に時間がかかる。
つまり「あの情報をもう1回聞きに行こう」となれば、もう一回3Dダンジョンを進む必要があるのだ。非常に面倒臭い。
いい加減な記憶に頼ると痛い目に遭うのは必至なので、今作をプレーする際にはメモ取りが必須だろう。攻略の基本だ。
俺は攻略ではなく記録目的でテキトーにメモ取ってたんだが、ゲームを進めるにつれ「やっててよかった」と冷や汗をかいた。
決して「理不尽」ではない。誰でもクリアー出来るゲームだと思う。ただし甘くもない。怠慢な奴は未来東京で迷子となる。
「進めていけば進むRPG」に慣れきっていたんで、今作の「油断しているとえらいことになる」バランスは妙に新鮮だった。
自力メモプレーで思わぬ楽しみを得ることも出来た。昔は攻略本ガン見だから、このバランスには気づかなかったな……。

謎解き方面はやや難しい。では戦闘は……まぁ普通。ちゃんと戦ってレベルを上げれば楽になるが、サボるとしんどい。
戦闘後に手に入る経験値や金が敵の強さと噛み合っておらず、強い敵を倒したのに実入りが少なかったり、逆もあったりする。
異様に稼げる「美味しい敵」も多いので、雑魚戦(経験値稼ぎ)は苦にならない。その意味じゃ良バランスだった……のか?
今作では武器が「剣」と「銃」に別れ、「銃は威力が高いが実体のない敵には効きにくい」といった調整がなされている。
いいネタだとは思うが、今作の戦闘はオートが基本なので、いちいち武器種を選択するのは正直面倒だった。
戦闘で一人ひとりのコマンドを選ぶと1ターンでもかなり面倒臭く、ここは初代から改善されてないのが残念である。
中盤からは強力な剣がゴロゴロ手に入るので、そこからはほぼ剣一択になった。まぁ敵は悪魔だし、銃殺じゃムード出ないよね。
防具は装備箇所が6つもあり、これは当時最先端だったと思われる。……あんまし多さに意味があるとは感じなかったけど。
防具は値段が異常に高く、買うのが大変な割に、上がる守備力は2とか3ばかりで強くなった気がしないのが不満だった。
防具は守備力以外にパラメータアップの効果があり、こっちの方が重要。……なのに購入後でないと効果が不明なのはどういうこったねん。
旧約2本は装備メニュー等が共通だが、リメイクのくせに非常に質が低く、やり難いったらありゃしない。
この辺は悪い意味で難度が高いと言える。まぁ旧約としても23年も前のゲームだもんな。時代が違いすぎるのだ……。

悪魔勧誘はもちろん今作でも健在。初代から遥かにパワーアップ!! ……と言いたいとこだが、実は殆ど変化がない。
ファミコン版なら大幅パワーアップがあったが、旧約は悪魔勧誘システムも共通させているので、要するに初代と同じなのだ。
悪魔とのやり取りコマンドや相手の台詞も完全に流用でガッカリ。まぁこれは仕方ないとして諦めよう。
初代と同じく、「説得」はあまり意味がなく、効果があるのはやはりプレゼント攻勢。モノを渡すのが交渉の基本であり応用。
悪魔の要求金額は概ね高く、痛い。更に仲魔にした悪魔を呼び出すのにも大金がかかる。地獄の沙汰もなんとやら、か。
今作は悪魔との交渉や召喚に非常に金がかかり、また装備品が異様に高価で、常時金欠気味だった。ここはバランスに難ありだ。
また悪魔を連れ回すと消費する「マグネタイト」は上限が9999までしかなく、終盤だとあっという間に枯渇する。これもバランスがおかしかった。
まぁ戦闘は装備より仲魔の方が重要だし、マグネタイトが切れても移動中にスリップダメージが入るだけだから、そんなに困ることはないけど。
悪魔は主人公とのレベル差が開いていると「脅す」で無償加入してくれることがあるので、結局これが一番効率的だったかもしれない。
ゲーム進行で迷ってウロウロしてると自然にレベルは上がるからね。狙ったわけではないが、終始高めのレベルでプレー出来た。
下手な交渉よりパワーを見せつけ脅す、これぞ魔界の流儀ってか。所詮は俺ら殺し殺される関係だもんな。
悪魔勧誘の面白さは健在だが、新鮮味が薄れたことでパワーダウンしたと感じた。リメイクで言うのも変な話だけどな。

そして女神転生もう一つの特長、悪魔合体。こちらは製作者側も気合い入れて手を加えたと思われる。
まず、初代だと明らかに 合体でのみ生まれる悪魔>>>勧誘悪魔 だったが、今作にてその差がかなり緩和された。
序盤から「弱い合体のみ悪魔」が登場し、また終盤でも「強い勧誘可能悪魔」が存在する。初代とはまるで違う。
まぁそれでも結局総合的には合体のみ悪魔の方が強いのだが、バランスの取れた配置になったと言えよう。これでいい。
また、初代だと低レベル悪魔から驚くほど高レベルの悪魔が生まれた(と言ってもレベル不足だと作れないが)が、
今作ではこの辺のバランスも改良され、概ね合体元悪魔に即した結果が生まれるようになった。
ゲーム進行度に沿った悪魔を作れるようになっている。初代のビックリ箱っぷりも好きだが、これも改良であろう。
合体法則自体にも手が加えられ、「論理」が読みやすくなった。自力で色々検証し、実験し、喜ぶことが出来る。
初プレー時は攻略本ガン見で強い悪魔を作り、それが無茶苦茶面白かったが、今回は自力で面白い。……順番逆じゃね?
最近思うが、ゲーム攻略にメモ取りって大事だよな。いやそんなの基本中の基本だが、今更それの大切さに気付いたわ。
「メモなんて面倒、子供の頃神童と言われた俺の記憶力で十分」などと自惚れてる阿呆は一度やってみ。無論パソでもいいから。
悪魔合体はやはり面白いシステムである。欲を言えばシミュレートが可能だといんだが、贅沢かのう。うーむ。

そして今作で初登場したのが「3身合体」である。文字通り、3体の悪魔から1体を生み出す、非常に贅沢な合体だ。
ファミコン版では特定の場所でしか出来なかった(らしい。忘れた)が、旧約版では全ての邪教の館で可能となっている。
2体ならともかく3体となると複雑すぎるのでは……と思うが、「1体を土台に2身合体」という感じで、割と理解はしやすい。
ただもちろん素材(酷い言い方だが)を大量に消費するので、ガンガン実行することは出来ない。高位合体である。
でもその分効果は絶大で、3身合体をやれば強い悪魔がガンガン生まれる! ……ということはなかった。残念ながら。

3身合体では、当然というかそれでしか作れない悪魔種族が存在する。具体的には、神獣と天使と魔神。
で、3身合体は、ハッキリ言ってこの3種族専用。この3種族以外を生み出す組み合わせは、どいつもこいつも全く役に立たない。
わざわざ素材を増やしているのにレベルが落ちる悪魔が生まれたりして意味分からん。実行する価値がゼロなのである。
まぁ「3体使えば確実に強い悪魔を作れる」だとバランスが崩れるから仕方ないのかもしれんが、それにしても酷い。
「3種族を生み出すためだけ」となると複雑怪奇なはずの3身合体も実は単純で、深みを感じられなかった。面白さがなかった。
更に言うと神獣と魔神もそんな極端に強くはなく、有り難みが薄かった。天使は復活魔法を使えるけど弱くて役に立たんし。
種族間の強さを平らにしたことで、良くも悪くも強種族の権威が薄れた。合体で強い悪魔を作る喜びが減ったとも言える。
俺が調べた限りでの最強悪魔達でもどうにも頼りないから「きっと隠された最強組み合わせが他にあるに違いない」
と思っていたが、クリア後に調べたところ、なかった。作成可能な最強仲魔は、魔神シヴァ。あれでかよ。ガッカリだ。
非常に奥深そうなのに、実際は浅めだった。バランスを取るのが難しいシステムなのは分かるんだけどね……。

2身合体については「〇〇(種族)+指定悪魔 にすれば〇〇のランクが1上がる」という法則があり、これが非常に便利だった。
取り敢えずこの法則を覚えておけば、手持ち悪魔の強化を確実に行える。初代にはなかった要素で、ちょっと使えすぎかも。
ただこの為にはランク上げの度に指定悪魔(合体でのみ誕生)が必要となり、その都度素材悪魔を集めるのが面倒だった。
鬼神用のウンディーネは総計で何体作ったか分からん。その度にウンディーネの素材悪魔を集めなきゃならんから大変だ。
ゲーム中、「戦力用の強い悪魔」じゃなく「素材用の弱い悪魔を何度も勧誘(脅迫)する」のに時間を使った。……うーん。
こうして見ると、システムが整理された今作よりトンデモ要素の強い初代の悪魔合体の方が面白かったかもしれんなぁ。
と言ってもそれは初代の規模だからこそ可能だったこと。要素が増えた続編でもそのままだったら無茶苦茶になる。
体系化させて当然、カオス度を抑えて当然なのである。その上で面白くすべきなのだが、それには時間がかかる。
続編を重ねて整えていくしかないのだろう。その意味でも今作は「真」以降の礎となったのだ。多分。
昔の攻略本ガン見プレーは間違いなく邪道だが、まだ未成熟な今作の段階なら、あれはあれでよかったのかもしれん。
ほんま面白かったよなぁ。夢中で合体に勤しんだもんだ。……と言っても、詳細はは覚えていない。怪しい至高の思い出。
ちなみに今回、かつて愛用した悪魔「鬼神コウモクテン」を作れた時が一番興奮した。うおおおおおと叫んでしまった。
そんなに強い悪魔じゃないんだけど、好きだったんだよなぁ。再会できてよかったよコウモクテン。嗚呼。

物語。重い世界設定に合わせた、初代とは似ても似つかない複雑なシナリオが展開される。……と言っていいのかな。
タイトルデモでは「199X年 人類の歴史は終った そして、時は流れて……」と表示される。所謂全面核戦争後である。
その核戦争で魔界との穴が繋がり、世界中で悪魔が跋扈、人類はシェルターに逃げ延び生活していた。そして数十年……。
一応初代との繋がりもあり、ナカジマ・ユミコの存在が明示され、ケルベロスが引き継ぎで登場したりもする。
けどその辺は完全にオマケで、ほぼ独立作品だ。恐らく真シリーズとも無関係だろう。世紀末核戦争……いいよなぁ。
主人公はシェルター育ちの少年で、ある日親友と二人で「デビルバスター」というコンピューターゲームをプレーしていた。
このデビルバスターは実際にプレーすることになり、そのマップは初代で登場する最初のダンジョンだったりする。いいね。
デビルバスターでも戦闘や悪魔勧誘・合体はあるが、無論それはゲーム中でのこと。現実ではない。……そのはずだった。
無事デビルバスターをクリアーすると、ゲームに封印されていた高位悪魔「パズス」が復活、主人公に語りかけてくる。
パズスは神の使いで、主人公を「救世主」と呼ぶ。主人公と親友の二人こそが人類を救う御子となる存在だ、と。
そしてパズスは主人公に「悪魔召喚プログラム」を授ける。同時にシェルターに悪魔が現れ、否応なく戦いが始まるのだった。

むぅ。ゲームやっててクリアーしたらいきなり救世主扱いされ特殊能力を与えられる、か。なかなか「分かってる」出だしだ。
主人公に特殊な血筋等の設定はゲームを進めても一切登場しない。つまり普通の少年だ。無理があり過ぎるが、まぁ言うまい。
序盤はパズスと対立する「魔王バエル」を倒すべく行動する。パズスも適宜テレパシーで助言を送ってくる。
しかしその途中、パズスに反抗する「魔女」なる少女と相対する。魔女は「本当にパズスが正しいと思うの?」と問うてくる。
それに親友は大反発。「パズス様を疑うのか! 俺とこの女、どっちを取るんだ!」と突然の修羅場発生。主人公大ピンチ。
ここは一応選択肢はあるものの、結局は強制的に魔女……少女を選ぶことになり、親友は激怒してパーティーを離れる。
親友より女を取る……思春期少年としては正しいのかな。無論少女は仲間(×仲魔)になり、以後は彼女と行動する。
そうすると「敵」はパズスとなる。やはり彼は主人公を利用していた。誘導し、敵対するバエルを倒させようとしたのだ。
パズスとその配下である親友……「ダークヒーロー」と戦う主人公と少女は、やがて東京から魔界へと向かい……。

……んーむ。面白いと思う。最初に力を貸してくれた存在を徐々に疑い、やがて関係決裂、仲間が離脱、かつ新たな仲間が加入。
こういう、所謂「正義がブレる」展開は、当時かなり斬新だったのではないか。少なくともゲーム業界ではそうだろう。
今作にはないが、真シリーズではゲームの進め方により主人公の属性が「ロウ」や「カオス」に変化し、展開も変わるという。
今作はその礎を築いている。ファミコンで、2作目でここまでやったのは見事だ。……ちょっと攻めすぎと思わんでもないが。
けど今回再プレーしてみて、結構ハッキリした不満があった。物語はいい。だがそこに「主人公の意思」が感じられないのだ。

今作は他にないタイプの作品だが、主人公は当時の風潮を継承した「喋らない男」だ。一言たりとも言葉を発しない。
それはいいにしても、目まぐるしく変化する状況において、彼の意志・思考が全く感じられないのはどうなのか。
最初の旅立ち自体、いきなり救世主扱いという意味不明待遇だ。何故受け入れる? ゲームだから? ……そらそうだ。
その後も、「パズスは怪しい」という流れになるが、別に明確にそうだと判断できる描写はない。「何となく」だ。
パズスと敵対するにしても、じゃあ誰の陣営に入るのか。独立して悪魔たちと戦争するのか。少女は怪しくないのか?
色々な疑問をプレーヤーたる俺は抱くが、俺の分身であるはずの主人公君はただ淡々と優等生的にシナリオを進めるだけ。
ゲーム後半は舞台が魔界に移り、ますます戦いは激しくなる。敵も幹部が続々登場し、最終的にはあのルシファーまで登場。
そのルシファーは選択肢次第で仲魔になるという非常に熱い展開もある。そして迎えるラスボスは、序盤で会ったあの人物!!
……と、話は面白い、面白いんだが、そこに主人公が関係してこないんだよ。中心にいるのに蚊帳の外というか。
メモを取り、ちゃんと物語に取り組んだつもりだが、俺は結局最後まで「何のために戦ってるのか」がよく分からなかった。
完全に悪魔たちの勢力争いに巻き込まれた形で、そこに主人公の意志も人類の未来もない。漁夫の利的にはあったかもしれんが。
ついでに言うと「謎の存在」として仲間になった少女も、その後は何も語らず語られず、ただ仲間として最後までいるだけ。
一体君は何だったんだと言いたい。悪魔の血を引くとか化身とかそういうのないんかい。ラブコメもないし。萌えないし。
主人公たちは言うまでもなく人間。そして悪魔たちは人間の敵。これが原則。……違うのか? ここがよう分からんのだよ。
今作は、女神転生は「人間と悪魔の共存」を描きたいのか? それとも敵対を? ここが不明瞭だから主人公の立場も分からん。
惜しい出来である。繰り返すが、話は面白いんだよ。「神と悪魔の物語」は。そこに人間は不在だけど……。

上で少し書いたが、今作には選択肢によるシナリオ分岐がある。それも「終盤に敵の幹部が仲間になるかならないか」というかなり重要なものだ。
それ自体は分かりやすい選択肢で可能だからいい。……のだが、問題は「全ての鍵となる選択がゲーム中盤にある」ことだ。
具体的には魔王バエルという敵を倒した後、止めを刺すかどうか。刺せばパーだが、生かせば終盤に選択をする権利が得られる。
だがバエルは別に「良い奴」っぽいわけではない。パズスとは敵対していたが、普通に魔王だ。人間の敵と言っていい。
この時点で殺す選択をするのが「間違ってる」とは全く思わない。こんな行動を重要な鍵に設定するのは非常によろしくない。
俺はこのことを覚えていたから普通に生かしたが、分岐としては最低だと思う。こんなとこでプレーヤーを困らせるなよ。
殺してしまったらもう一周やれとでも言うのか? 何という作り手の傲慢。唯一神もビックリだなったく。
まぁいい。バエルを殺さなければ、終盤は幹部加入ルートに自然に入るだろう。そうなれば俺は最強軍団の頭。最高だ。
最終局面で迎えるはラスボス「サタン」との決戦。ルシファーよバアルよアフラマズダよ、俺に続け、悪を倒すのだ!!

……そして。サタンを倒しても物語は終わらない。真のラスボス「唯一神Y・H・V・H」が救世主の前に姿を現すのだ。
いやー……この展開、俺、28年前、まさに度肝を抜かれたね。「な、ななな何こいつ!? まだ敵がいたの!?!?」って。
「ラスボス倒したと思ったら真ボス登場」自体は、当時としても珍しくない展開だ。だが今作で起こることは全く想像外だった。
なんせ「サタン」を倒したんだからな。サタンを上回る存在なんて想像出来んよ。「サタン=大魔王」な認識だったから。
ちなみに当時の攻略本にもサタンまでしか記載がなく、それも本頼りだった俺の想像を狭めていたと思う。
サタンを倒した後の通路を進み、唯一神が出現した時の衝撃は今も忘れられん。ああ、やっぱ女神転生2は最高だ。
まぁそれは28年前のこと。今回は既知だったから淡々と挑んだ。唯一神の姿は顔だけ男で、正直不気味である。気持ち悪い。
ここで最後の選択肢があり、唯一神の要望を受ければ彼の力でルシファーらは滅び、主人公達は「永遠の至福の世界 千年王国」とやらに導かれる。どうやらそこで神となって暮らすようだ。ドラクエの竜王とは違い、本当に彼なりに幸せを与えてくれる。
一方唯一神の言葉を跳ね除ければ、当然戦闘開始。倒すと、「神のいなくなった世界で、これから人間は自分たちの力で生きていく」て感じのEDとなる。……うーん。甲乙付け難いな。
もちろん形としては後者が真EDなのだろうが、唯一神と共に生きるのも別に悪いとは思わん。少なくとも主人公にとっては。
自分らで何でも決めるてしんどいよ? 唯一神の下でニート的な生活、悪くないやん? それで行こうよ。いやマジで。
やっぱ今作は「敵」の描き方が悪い意味で曖昧だな。考えてみれば、終始「憎い奴」はいなかったしな。人間も含めて。
敵側にも人間がいたらその辺がクッキリしたかもしれない。まぁ今更だ。当時はこれでよかったんだ。90年代だったしな……。

グラフィックは、初代ほどではないが旧約仕様への変更により、魅力が薄れている。残念ながらファミコン版の方が良かった。
フィールドで主人公がマントを羽織っていること、会話キャラのバストショットがなくなったことが残念。何故こうした。
音楽は、相変わらずいい。記憶にあるフィールド曲、戦闘曲、中ボス戦曲を改めて聴けて嬉しかった。……リメイク版だけどね。
ファミコン版は音楽用に特殊チップを積んでいて、それはそれは良い音を出していた。ファミコンであんな音が出るとは。
今作以外でも、「魍魎戦記MADARA」「ラグランジュポイント」等でも特殊チップ音源の効果には驚かされたもんだ。懐かしい。
ファミコンは、性能は当然ずっと同じだが、後期はソフトにチップを乗せることにより、擬似的に性能をアップさせていた。
ああいう工夫はカートリッジゲーム機ならではであろう。まだゲーム制作に「工夫」があった時代。……今は昔の物語。
で、旧約でもメロディは同じだが、あの音源まで再現出来ているわけではなく、魅力は下がっている。残念だがしゃーない。
旧約リメイク、外装で良くなった部分はハッキリ言って一つもない。もう少し大事に蘇らせてほしかったと思う。
分かってる、アトラスにも事情があった。この形だからこそリメイク出来たんだ。贅沢言っちゃいかんよ。
心に染み入る「魔界のフィールドテーマ」を久々に聴き、ちょっと泣いた。面白かったなぁ。あの頃は良かったなぁ……。


ふぅ。
想像通り「相変わらず最高!」とは行かなかったが、思わぬ進行の歯応えがあったりして、別の形で楽しめた。
かつては「なぞる楽しみ」で、今回は「攻略の楽しみ」……まぁ違って当然だな。あれはあれ、これはこれ。それでいい。
「いつかやらないと」と20年くらい思い続けた女神転生2の再プレーをようやく達成できた。リメイクだが、満足である。
今後は「真」や派生シリーズにも手を広げていきたい。幾つか持っているものもあるし、新作も出ることだしな。
メガテンにて生まれ、メガテン2が礎を築いた、比類なき人間と悪魔の因縁ゲーム、その名は女神転生。
関わりは少ないが、我がゲー道においても大切なシリーズである。今後もっとやって、悪魔と「真」の友好を築きたい。
比類なき悪魔勧誘合体シリーズ・女神転生の今後に乾杯して終わり。SWITCHで出る「真5」はどういったものになるのかね。
悪魔を殺して平気じゃないけど合体材料にするのは平気。仲魔にならない悪魔を経験値にするのも平気。……ええんかおい。
かなり歪んでる気がするが、それくらいでないと悪魔とは付き合えないのだろう。なんたって悪魔なのだからな。

……あと、もうないだろうが、もし今後ファミコン版のデータ化があれば、また改めてプレーしたいと思う。
やっぱ特別だからな。どんなにかったるくても、また触れないと。初代も、2も。本当に面白くて、面白かったんだ。
サタンから続けて唯一神を倒すには時間が足りなくて、母ちゃんを拝んで少し延長してもらったんだよなぁ。嗚呼。嗚呼。
全部あの頃に置いてきてしまった至高の思い出。再プレーしたことに後悔はしないが、やはり虚しさと切なさも格別だ。
はぁ……。







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3 コメント

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FC版は2D主人公がケンシロウに見えました (かまぼこ)
2020-05-13 22:24:35
FC2は本当にすごいゲームだったと思います
1990年のファミコンと言えばDQ4、FF3、Wiz3(シナリオ#2)、初代FE、等とRPGのとんでもない当たり年だった印象があります
その中でも個人的にぶっちぎりですごいと思っていたのが今作でした

FC2はもう1にも2にも音楽音楽だと思います。拡張音源の音楽は素晴らしく旧約がFC版既プレイ者に失格の烙印を押されやすい
最大の要因だとも思います。僕もCDで召喚盤・合体盤なるサウンドトラックをいつぞやのJPOP全盛期に発見した時は即買いして楽しんだものです

旧約1から続けたせいか、プリセットの名前がナカジマとユミコになってました。なんでやねん(笑)絶対違うでしょ!
と思いつつ製作者の意思を尊重しナカジマユミコで冒険を始めてしまいました
デビルバスターのゲーム内ゲームと言う設定は個人的にはFC2がはじめて出会った作品かもしれません
そしてそれがいきなり3Dダンジョンに放り出す前のチュートリアルを兼ねると言う当時としてもかなり斬新だったかもしれないですよね
FC2では懐かしい初代の音楽が拡張音源によりゴージャスアレンジになり、特に1の邪教の館のテンポアップした音楽は震えるほど感動した覚えがあります
…が、旧約内だと「いやさっきまで聴いてたのとおなじやん」となってしまう(笑)
FC2には劣るにしても違うアレンジにして欲しかったと言うのはワガママなんでしょうかね…

デビルバスターは1準拠のゲーム内ゲームなのでFC2では敵が登場してすぐでけでけでけでけでーんでーんでーんはそのままだったのに
旧約は余計なのが挟まっています…あの曲は、「FC2」の戦闘音を初めて聞く前に「何だこの音楽!?」と思わせてからの
究極とも言える「FC2」の戦闘音が流れ出す前触れとして凄まじい効果があったと言うのになぜ1のはずのデビルバスターで挿入してしまうのか…悲しいですね
FC2の「2」の邪教の館も究極と言える音がなっていましたが、旧約2はテンポダウン…音源差があるにしろ多くの人は著しい劣化と思うでしょう。嘆かわしいです

…めげずにデビルバスターをプレイしていくとパズスが現れます
曰く、「ナカジマ様には悪魔召喚プログラムを差し上げます」ナカジマにしたせいか違和感(笑)あるもののまあわかります
そしたら、「親友様にはディ、マッパラーの魔法を差し上げます」とか言い始めるんです。ここで僕はブチ切れですよ!!!
ゲームリメイクの都合上、ディやマッパラーが必要な事は理解するけれど…
本来ならば「親友様にはザンマの魔法を差し上げます」であり、明確な時期違いの超威力の主砲でした。FC2当時はとどめを刺すとダメージ数値が
出ずに「とどめを刺した!」にとどまっていましたが、誰に撃っても1発粉砕する威力でありしかも複数ヒットの序盤としては超魔法でした
初ボスのネビロスでさえも開始直行でも展開次第で瞬殺可能なほどです
それほどまでの圧倒的な威力にただの箱入りシェルター住まいの人間が「パズスに心酔し(、勘違いし)てしまった理由である」と納得できていました
今作でもある程度のレベルアップによりザンマは覚えますが、結局直接的に授かったのは上記の魔法のみ
ああん?お前は見るからに怪しいアクマに絆創膏と地図をやるから世界救えと言われてその通りにするのかよ!?!?!?畜生が!!!
お話的に導入部が大失敗しています。ディやマッパラーはついでに勝手に覚えていても良いのでザンマを授けるべきでした…

1と同じように心象悪いスタートとなってしまいましたがダメさは1で経験済みな事もあり深刻に考えずに続けることにしました
羽田に到着するも我らが謎のトーテムポールこと愛らしい「チェックマン」がいない!!パソコンになってる!!はぁ…
崩壊した東京では行けるところが次々増える割に何をするべきか(FC2を覚えてないと)わからない迷い感はやはり素晴らしく
シェルター育ちの二人がパズスに唆されて救世主(笑)になるための冒険感を存分に堪能できましたね。
話は戻りますが、女の子NPCが「デビルバスターでミノを倒したけどパズスにやられちゃったどうなってんの?」的な事を
言っていましたが、やはり二人はパズスに唆されていると最序盤でプレイヤーは答えを知ることができるんですよね

少女と出会って仲間になるシーンでも前述の通りものすごい違和感がありました
親友「パズス様より女を選ぶのか!?」
主人公「絆創膏と地図ってそんなにいいの?」となってしまう(笑)

親友の仇を討ち、ギニュー隊長のようにカエルになるバエルに心情的にとどめを刺さない、ましてやカエルをつれていくなんてプレイは
何かあるな?と勘ぐってしまうゲーム慣れした現在はともかく当時はそうそう出来るもんじゃないですよね。裏ルートは攻略本にもなかったような気がしますし

親友が息を引き取った際、最期に奪い取っていたなんちゃらの玉とソロモンの指輪を交換してあげるのは本作屈指の名場面ですね
親友が最期に言った「本当の敵は魔界にいる(旧約版。FC版は言いかけて力尽きてしまう)」という事で初めて3人の思惑が完全に一致
魔界に”絶対に魔王殺すマン”と化して虐殺旅行が始まるわけですが、手探りだった東京と違って本当に直行して虐殺して回るんですよね(笑)
これには神も驚いたのか、たまらず考え直せとか引き返せとか泣き言みたいな事を言ってるのも笑えます
主人公は当初パズスに唆されたものの、パズスが想像すらしなかったであろう程の大物食いを成し遂げてしまいます。真のMVPは奴か(笑)

多分また長いので続きます
返信する
2/2 (かまぼこ)
2020-05-13 22:25:44
主人公の意思が不明であるとのことですが僕のゲーム内から解る情報での認識解釈では
神の使いと自称するパズスから力を授かる(バエルの存在を知る)→話の真偽はともかく数十年平和だったシェルターが破られ否応なく外の世界へ
→授かった力はアクマと戦える物であった。徐々に力をつけていく→パズスはバエルとの迷惑な勢力争いの敗者と外の世界で知る
→パズス軍は劣勢のため都合よく動きそうな駒をデビルバスターで吟味して利用したと知る
→パズス軍(直近ではパズスの犬たるオルトロスら)と戦う少女と邂逅。東京タワーを本拠に弱者救済をしながら戦っていた経緯もあり信用する(そもそもアクマでなく同じ人間である)
→より洗脳に成功していた親友とは決別(パズスは戦闘時マリンカリンを使えるのもあり人心掌握が本職なのかも)
→神獣ナーガがクチナワの剣を突き刺されて封印されているのを助け、仲魔にする。パズスとマンモンにやられたという(神の御子がなぜそのような事を?)
→パズスが少女を捨てろと鬱陶しく要求してくる→どう言うことかと会いに行くと親友が本当の救世主だお前はいらんと決裂、襲ってくる→返り討ち
→災禍の中心バエル軍も東京に不要。生憎パズスの望み通りになるが殺しに行く→親友は自分の道は間違っていたと吐露し魔界の存在を知らせる
→戦死した親友にヒロコ(彼のカノジョ)から預かったソロモンの指輪をつけてあげた事により主人公には彼との間にワダカマリが全然無い事がわかる
→パズス、バエルさえ居なければ親友がこんな結果にはならなかった。→ゆ…許さん…絶対に許さんぞ糞魔王共!!一匹たりとも逃さんぞ覚悟しろ!!(フリーザ様w)
→主人公、少女、親友3人の意思がようやく一致し魔王虐殺ショーを通常ルートならブレずに完遂する
です。確かに少女の存在が謎すぎますが…タイトル通り女神の転生であるのかとか想像におまかせします状態ではありますよね…

シナリオでは一切喋らない主人公ですが、戦闘中はFC2ではちょろっと喋ってたんですよね
「アクマに話しかけた! ネェ」であるとか「うまい!親友のかいしんのいちげき!」とか「やった!◯◯をかわした!」「ナム」
とかちょっとした奴なんだけど結構いい感じのニーチャンであることはわかったものですが…なぜか全削除でしたね。残念です

後半、料理屋で注文する際に消費税を取られますがゲーム的には当時「えーゲームでも消費税とんのかよー」を狙ったと思われますが
今プレイすると「えっ3%でいいの?w」になりますよね(笑)時代を感じられて面白く思えます

特殊精霊合体、便利だけど材料集めが面倒ですよね
その後のシリーズでは精霊の作り方が変更になり元のレベルが参照されなくなり、元種族により誕生精霊が固定
今作のように「特定の弱いのを探しに行く」的なのはなくなったと思います。「特定の種族を2人集める」になりました
アクマ交渉で、説得は意味がないとのことですが同じアクマに連続で複数回説得は試しましたか?
10回とかしつこく説得すると1回の貢物でかなりOK出してくれるようになる気がします。FC版もね
ただこれでは交渉というより拝み倒し(笑)であり、誰が出てきても同じ対応をする事になるので問題アリではありますけどね…

邪教の館の合体演出も妙に長く感じませんでした?
FC版は1も2ももっとサクサク出来た気がするんですが、合体回数が増える旧約2では結構苦痛でしたね
なんかちんたらと自己紹介今後ともヨロシクするしね…後地味にセーブポイント間ワープも長くなっていました…
パソコンがDNA・・・OKとかカット不可で毎回流しますが長いよね

コウモクテンですか!いいですねえ!彼はあんまり姿形に変化なくそのままな印象でしたよね
僕はその付近レベルのエリゴールも大好きでした。こいつは普通につよいけどもw
3身合体はFC版では東京では上野でしかできなかった気がします。魔界ならどこでもいいやつです
3身合体では素材にGOODのアクマしか使用できず、事実上6匹以上使う大合体なんですよね
その割に魔神は良いけど天使はあまりパッとせず、神獣は無料で貰えるナーガにサラマンダー当てて強化するほうが気楽と
有効活用がむずかしいんですよね。あまり強力でも困るんでしょうけどFC版は上野専用ともったいぶるわりにはうーん…でしたねw

合体システム、今作はまだ理解は難しくないもののシリーズが進むにつれてやりこみ要素的に深くなっていくんですよね
真1では合体事故、剣合体が登場、真2ではアクマ同士による魔法継承。魔法継承は凝りだすと止まらなそうです
デビルサマナーでは造魔なる能力0の粘土のようなものに好きなアクマを何度も付けていき特徴や能力を継承させる育成要素が登場
ソウルハッカーズでは御霊合体なる元のアクマを変身させずにステータスだけを増強する合体が登場
真3ではついに通常戦闘の経験値によるアクマのレベルアップ成長が実装されました(ついにと言っても何年前だろうか(笑))

マグネタイトはFC版では(攻略本ガン見のせいか)あんまり印象に残ってないんですが、旧約版では油断するとすぐなくなりましたねw
終盤なら5000あってもフルメンバーならすぐなくなるので困ったもんです。ボスの場所だけ知ってれば稼ぎは
2Dマップフルメンバーで行って、3D探索は2人+最小限で逃げつつ仲魔にいるアクマは話しかけて去ってもらってボス前でスタメン召喚って出来るんですけどね~
そのせいなのか真1?だったかな、ではこちらからの要求に仲魔になれの他に金くれ、マグネタイトくれ、去ってくれがあったりします
仲魔にならないアクマにも交渉の余地ができたんですよね。そしてアクマによっては結構多く本当にくれるのが面白い(笑)

バランスは…多少マイルドにはなっているんでしょうが違和感をあまり感じなかったので旧約1ほどの変化は無いと僕も思います
驚異のテンタラフーが少々薄れたかなあ?くらいのボンヤリした印象といいますか、これも運に左右された勘違いかもしれません
今ではアトラスマスコットのジャックフロスト君も特に改変されずガチで殺しに来るのも良いですねw

FC版にあったオートパイロットは…正直バグの温床だったようですし、使い道もよくわからなかったので削除やむなしかとw

Auto戦闘は1は旧約1では原作よりも速かったものの、2では原作と比べて遅く、スリリング感が減少していますよね
FC版2ではうっかりBが遅れると大惨事になったりしたものですしw
あとFC2の敵撃破時のピョロロン♪って小気味良い効果音もなく非常に出来が悪いのも残念ですね~
そもそも何故ハイスペックハードで旧ハードから劣化できるのかと…

今思えば僕はDQ1&2もマリオコレクションも期待ほどではなかったです
DQも遊びやすくなったけれど音が(特にDQ2)良くないしマリオも絶望的な音でした。マリオ3はなぜかマリオが被弾時のスペック強化されてるし…
リメイクで良いと思ったのはPS2版DQ5くらいしか実は経験ないのかもしれないです。otaさんはどうですか?
僕みたいな煩い懐古がいるから単純なリマスターが増えてしまったのかもしれません(笑)

今作の僕の感想は「あまりにも酷いけど、元が面白いから楽しい」位でお願いします(笑)
結局個人的には忌み子たる旧約を制覇しましたが、劣化移植の評価は覆る事はありませんでした。残念です
旧約1の方にも書きましたがスイッチで出るとされる「ナムコットコレクション」にDLC追加収録されたら泣いて喜んで買うと思います!
きっとotaさんもそうであるように、たとえ”全ソフト購入のおまけ特典”と鬼畜な商法されても即決で買うと思います!少し期待してみましょうか
返信する
Unknown (ota)
2020-05-19 01:10:49
>FC版は2D主人公がケンシロウに見えました
当時はそういうこと考えなかったんですが、今見たらモロですよねw そもそも世紀末な世界設定から影響ありまくりだし。
旧ではマントを纏うようになり、これは改良だと思うんですが、ケンシロウを見たかった気もしますね。

>1990年のファミコンと言えばDQ4、FF3、Wiz3(シナリオ#2)、初代FE、等とRPGのとんでもない当たり年だった印象があります
本当に。他にもMADARA、忍者らホイ!、桃伝ターボ、イース2、ゴッドスレイヤー……色々あったなぁ。
SFCが発売された年でもありますが、ファミコンゲームの成熟度も凄かったですね。最高の一年でした。……はぁ。

>FC2はもう1にも2にも音楽音楽だと思います。
特殊チップ音源なんて飛び道具は、今じゃあり得ませんからね。同じハードで明確に違う音が聴こえるのは衝撃的でした。
今作と、あと翌年の「ラグランジュポイント」にはビックリしましたね。今作は名曲揃いでもあり、素晴らしかった。

>デビルバスターのゲーム内ゲームと言う設定は個人的にはFC2がはじめて出会った作品かもしれません
言われてみばそうですね。ゲームの雰囲気がガラリと変わったので、前作経験者向け導入部としても機能していましたね。
>…が、旧約内だと「いやさっきまで聴いてたのとおなじやん」となってしまう(笑)
まぁそれはもう、ね。俺は基本的には「出してくれてありがとう」と思ってるんですが。

>そしたら、「親友様にはディ、マッパラーの魔法を差し上げます」とか言い始めるんです。ここで僕はブチ切れですよ!!!
……む、むぅ。俺は正直全然覚えてません。なんという記憶力。ザンマ、そんなに強かったですか。物理しか見てなかったな。
>それほどまでの圧倒的な威力にただの箱入りシェルター住まいの人間が「パズスに心酔し(、勘違いし)てしまった理由である」と納得できていました
なるほど、なるほど! 見事な関連付けです。製作者はまず間違いなくそこまで考えてませんよ。偉い。

>親友の仇を討ち、ギニュー隊長のようにカエルになるバエルに心情的にとどめを刺さない、ましてやカエルをつれていくなんて
2は分岐に関しては酷いとしか言い様がないと思います。あそこまでEDに影響が出る選択肢を、あんな形でやらせるのはない。

>主人公は当初パズスに唆されたものの、パズスが想像すらしなかったであろう程の大物食いを成し遂げてしまいます。真のMVPは奴か(笑)
まぁ、声かける相手を間違ってましたねw 今作のパズスはいい味出してると思います。初代ではトグロ巻いてたのに。

>主人公の意思が不明であるとのことですが僕のゲーム内から解る情報での認識解釈では
まぁ俺は何でも「ちゃんと説明しろ!」と言いがちなんですよね。容量の限られた当時のゲームでそれは望みすぎかな。
「悪魔の勢力争いに巻き込まれた主人公が、彼らの想像を超えた力を得て、やがて全てを蹂躙する物語」と解釈すべきですかね。
なんかやってることがヒーローつうより魔王っぽいなw 深く考えるべきか雰囲気だけで見るべきか。難しいとこです。

>その後のシリーズでは精霊の作り方が変更になり元のレベルが参照されなくなり、元種族により誕生精霊が固定
おお、そうなんですか。それは嬉しい。合体関係はシリーズを重ねる毎に洗練されていってるんでしょうね。
>10回とかしつこく説得すると1回の貢物でかなりOK出してくれるようになる気がします。FC版もね
え!! これは知りませんでした。マジですか!! しかもFC版から。はー。悪魔はしつこい勧誘が苦手なんでしょうかw

>コウモクテンですか!いいですねえ!彼はあんまり姿形に変化なくそのままな印象でしたよね
「四天王の一人」てとこもお気に入りでした。系統最上級のタモンテンを期待して作ったらいまいちでガッカリしたなぁ。
>僕はその付近レベルのエリゴールも大好きでした。こいつは普通につよいけどもw
エリゴール、覚えてます。レベルは19、レベル13アプサラスとレベル11の何かで作れるコスパの良い悪魔だったはず。
「ドンッ」と合体結果が表示され、それが予想外に強いやつだった時の興奮はたまらなかったですね。いい時代だった……。

>真3ではついに通常戦闘の経験値によるアクマのレベルアップ成長が実装されました
うお、レベルアップが。真3は「ライドウ対アバドン王」の限定版で持ってるんですよね。未プレーですが。嗚呼。

>今思えば僕はDQ1&2もマリオコレクションも期待ほどではなかったです
俺も、売り方としては見事と思うものの、プレーするなら断然オリジナルです。レトロ系ではほぼそうなりますね。
やっぱ不便さや理不尽さも含めた思い入れがありますからね。かと言ってオリジナルまんまだとやっぱ面倒だったり……ぬぅ。
我ながらなんとも我儘になったなぁと思います。リメイクは否定しないので、両方を提供してくれればいいんですけどね。

>リメイクで良いと思ったのはPS2版DQ5くらいしか実は経験ないのかもしれないです。otaさんはどうですか?
俺はドラクエ5はオリジナルで全モンスター仲間にしたくらいなんで、正直SFC版一択です(PS2版もプレーはしました)。
良リメイク……3DSのゼルダ時オカは今考えれば良質でしたね。元の良さはそのままに遊びやすさが格段に向上してました。

>旧約1の方にも書きましたがスイッチで出るとされる「ナムコットコレクション」にDLC追加収録されたら泣いて喜んで買うと思います!
はい、待ちましょう。つーかPVに出した以上、外すことはないでしょう。よね!? あと出来ればPS4でも展開してください。
メーカーとしては旧作の復活は恐らく全然儲からん商売なのであまり強くは言えないのですが、頑張ってほしいですね……。
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