【ハード】PS4
【メーカー】スパイク・チュンソフト
【発売日】2017年5月18日
【定価】4,104円(DL版)
【購入価格】2,052円
【プレー時間】40時間
ダンガンロンパ。10年前に彗星の如く登場し、奇抜な世界設定・キャラが話題を呼び、瞬く間に人気が出たシリーズである。
……という認識でいいんだよな? 俺は当時の状況を知らんのだ。ただ、アニメ化や多数のグッズの存在で人気の程は分かる。
もちろん俺も興味はあった。……が、どうにも「逆転裁判」のオマージュな香りと、モノクマの声優で、ブレーキがかかった。
その両方に思い入れがあり、特にモノクマの方は物心ついた頃からの愛着があるので、「そういうの止めてよ」と思っていた。
ゲームの雰囲気も大山のぶ代氏の起用も、センスが良いとは思う。他ゲーでは出来ないことをやっている。価値がある。
けど、現代娯楽には選択肢が幾らでもある。「俺には合わんな」と判断し、ダンガンロンパには全く触れず人生を送っていた。
だがしかし、PSストアでセールが一回あれば、俺の事情など簡単に塵と化す。俺はいつか安価ゲームが原因で命を落とすだろう。
そうして購入した「ダンガンロンパ1・2 Reload」。もちろんやるのは1からだ。去年、プレーした。面白かった。
ゲーム性は逆裁を下敷きにしながら独自性も十分あり、単なる模倣ではなかった。難度の低さがちょっと気になったが。
モノクマもガッツリ作られていて、ドラのパロではあっても安易さは感じない。最早氏のもう一つの代表作レベルだ。
大山のぶ代は今作を境(多分)にモノクマ役を降板している。恐らく今作が最新にして最後の大山モノクマ作品だと思う。
周知の通り大山のぶ代氏は認知症を患っており、声優復帰はもうない。モノクマは実質的に氏の最後のキャラにもなるだろう。
その意味でも、ドラに愛着があればこそ、モノクマをキッチリ見届けねばならぬ、と俺の意識が変化した。大袈裟に言うのう。
てわけで、2作収録の2作目、「スーパーダンガンロンパ2 ~さよなら絶望学園~」である。スーパーは多分ただの遊びだろう。
前作から2年後に登場した2作目。人気を受けて製作者としても脂が乗っていた、非常に良い状態で発売されたと想像出来る。
物語上の続編としても期待は漲る。「外」の世界はどうなっているのか? 十神は何故デブに? ともあれ、プレー開始である。
……うーむ。結論から言うと、ゲーム性は前作と殆ど変わってなかった。まぁ読みゲーにそうそう変化なんて望めんよね。
「日常編」で主人公を動かし、任意のイベントを消化。そうこうしているうちに殺人事件が発生し、捜査編に移行。
捜査編は完全に一本道で、取り零しが発生することはない。……この点には期待してたんだが、ゲームの複雑化は忌避された。
捜査が一通り終わったら、いざ「学級裁判」である。前作同様、犯人たる「クロ」を暴き、そいつをオシオキ(処刑)する。
そうしないとクロ以外の全員が殺され、クロだけが軟禁から脱出できるのだ。否応なく、犯人探しをするしかない。
日常部分でキャラと仲を深めるという要素はあるが、シナリオに分岐はなく、殺されるキャラも犯人も最初から決まっている。
一話で死ぬキャラとの好感度を上限まで上げるのはどうやっても不可能。まぁ2周目持ち越しは可能だが、ふざけた話だ。
裁判部分では新ネタが幾つも投入されているし、舞台が屋外ということで前作より移動を簡素にしているのは改良だろう。
しかし全体的には想定内な感じの続編で、失望とまでは言わんが、「まぁ、こんなもんか」と。安モン買いのゼータク客。
つくづくゲームで新鮮さを味わうのが難しい時代である。読みゲー方面なら尚更、そうそう新機軸は出せず、前作の延長になる。
汎用的な知識も技術も十分広まってるから、なまじ一作目から完成度の高いものが作れるしな。うーん。よう分からんや。はぁ。
ともあれ開始。前作は舞台が学校内のみと完全な閉鎖空間だった。今回は外だが「南の島一帯」ということで、状況は変わらず。
関係者以外の住人は人っ子一人おらず、もちろん外部への連絡手段もない。ただし何故か食料等の生活は保証されている。
主人公を含めた16人は「超高校級の生徒」が集まる希望ヶ峰学園に入学を果たし、いざ入学式に臨むと、ここに飛ばされた。
何を言っているか分からねーと思うが、前作もそうだったから受け入れられた。慣れたもんよ。基本何でもありの世界である。
最初は「ウサミ」なる白モノクマのようなキャラが登場し、これは修学旅行だと告げる。もちろん詳細は何も語られないが。
主人公らは意味不明ながらも一応それを受け入れるが、すぐにモノクマが来襲、ウサミをブッ倒し、絶対権力者として君臨する。
モノクマの目的は前作と同じ、殺し合いと学級裁判。当然皆は拒否するが、そうしないと脱出不可能だと煽られ、揺さぶられる。
やがて発生する殺人事件。さっきまでそこにいた個性的なキャラが、二度と喋らぬ骸と化してしまう、超高校級の悪事。
それが何度も起こる。学級裁判を経て、「もう二度とこんな悪夢は御免だ」と全員が決意するのに、次の章ではまた死体誕生。
異常としか言い様のない事件の果てにある真実とは? ……しかし君らメンタル強いね。俺なら世を儚んでピーしてるわ。
ちなみにウサミはモノクマにより「モノミ」と強制的に改名させられ、以後それが定着する。モノクマの悪は本物である。
今作は、とにかくプレーしていて陰鬱な気分になるゲームだった。前作と方向性は同じで、前作以上にそうだったと思う。
人が死ぬ。皆初対面に近いが、それ故に特異な環境下で結束を固めていたはずの仲間たちが、殺され、もちろん逆では殺してる。
学級裁判ではクロを暴き、全てを白日の下に晒されたクロはムービー付きで派手に葬られる。この上なく凝った手法で。
主人公たる日向創(ひなたはじめ)は非常に普通な少年で、感性も極めて普通だ。そんな彼はこの悲劇を強く嘆く。当然だ。
でも次章に進めばまた無慈悲な殺人と学級裁判が起きる。これが二度も三度も四度も繰り返される。酷い話だよ、全く。
モノクマの性格も相変わらずで、のぶ代ボイスでギャグ的存在に描かれてはいるが、その内実は相当ハイレベルな悪である。
ただでさえ度重なる殺人と裁判に気が滅入るのに、モノクマの悪意をこれでもかとぶつけられる。そらもう、気が沈むよ。
ゲームとしては面白い。予想を超える出来ではなかったが、前作同様の面白さを提供してくれている。でも、空気が、な。
一言にすれば「悪趣味」である。仮にも商品であるゲームソフトで、ここまで悪趣味な作品も珍しい。いや、他にはないかも。
前作も作風は同じだったが、俺は今作にどこか「前作の事件の(爽快な)解決編」を期待していた。だから余計に効いた。
悪趣味の極みを見せられ陰鬱な気分になとこにモノクマのギャグでプッと笑ってしまい、それでまた落ち込むこともある。
今作は娯楽作品であり、プレーヤーを楽しませようとしている。決して「鬱ゲー」ではない。ただ只管に悪趣味なだけだ。
なんと言うか、捉え方の難しいゲームである。間違っても笑って遊べる内容じゃないが、娯楽らしい笑いや爽快感もある。
そもそも人殺しなんてゲームの常なのに、今更騒ぐのもおかしな話だ。……けど何故か、今作の死には強く感情移入してしまう。
物凄くキャラが魅力的とも思わん(個性的だとは思うが)けど、クローズドな状況と関係性の描き方が上手いんだろうな。
正直このシリーズがアニメ化するほどの人気を得ているのは非常に意外である。カルト的な人気なら非常に分かるのだが。
感受性の強い(ってどういう意味か実はよう知らん)人ならプレーして寝込むくらい、悪意の強い内容だと思うんだがな。
優しい心と真っ当な価値観を持つ俺にはしんどい内容だった。アホか。まぁこの世は良い人には向いてない。知ってます。
気分は陰鬱だが、ゲームの進行からは逃げられない。殺人が起きて証拠集めが終われば、学級裁判の始まりだ。
基本は前作のままで、生き残りの全員が検事も弁護人も陪審員も全てを兼ねる。とにかく全員で議論し、結論全員で下す。
……つってもゲーム的には当然主人公の日向が動くことになり、ミスを重ねると日向がクロとされる。理不尽な世界だ。
他の面子ももちろんそれぞれの持論を、そしてクロである犯人は自身の犯行を誤魔化す嘘をぶつけてくる。議論は紛糾する。
それらの説を一つ一つ論破……していくこともあるが、今作には否定の反対、他人の論を「肯定」する要素が加わった。
議論中の特定用語に矛盾する証拠をぶつける前作同様の「論破」もあれば、それに沿う証拠をぶつける新要素もあるわけだ。
これはコロンブスの卵ないいアイデアだと思う。犯人側とのみ対峙する逆裁とは違い、今作はあくまで議論してるんだからな。
悪意なく喋ってる相手の意見には同意できる部分もあって当然だ。これにより、単純に議論の奥行きが2倍になった。多分。
それも関係して、今作は前作より難度が上がっている。どの用語を狙うのか、肯定か否定か、その判断が結構難しい。
前作では発言が一巡すると主人公の独白が入り、それがかなり露骨なヒントになっていたのだが、今回はそれも薄かった。
前作は少々温かったから、この調整も良かったと思う。逆裁並の難度になったと言えるだろう。……褒めてる? うーん。
他にも、キャラとサシでやり合うアクションバトルや、自分の思考を深めるスノボゲーム等が幾つか新要素として入っている。
……なんでスノボ? と疑問を抱くかもしれんが、実際スノボなんだから仕方ない。俺だってなんじゃこれはと思ったわ。
言葉の撃ち出しも含め、実際にはやってないことをゲーム化してるんだから、色々無理があるのはまぁ仕方ないのかもな。
ただ今作の場合、変なミニゲームであることはともかく、「操作がよう分からん」のは問題だった。前作もそうだったな。
音ゲーや発言を斬るミニゲームが実に分かり難い。一応事前にチュートリアルはあるが、その後いきなり実戦に放り込まれる。
ああいのうは好きなだけお試しをやれるべきだろう。もちろんメニュー画面からいつでも、だ。それくらい用意しろやボケ。
スノボの方は操作はともかくコースに初見殺しが多く、つってもそれで死ぬことはないが、不快感が募りやすかった。
作った側のそちらはネタに習熟してても、ユーザーは未見なんだよ。初心者なんだよ。だったら導入には配慮をせぇよ。
そんなのゲーム作りの基本中の基本ではないか。二作目でもその辺に進歩がなかったことは残念だった。はぁ。
「謎の質」はどうだろう。要は話の整合性だ。発生する事件や使われるトリックが、現実的で納得のいくものなのかどうか?
……これについては「最低」であった。まだ許容範囲だと思えた前作を遥かに下回り、逆裁の納得の行かなさに近付いていた。
いやホント、酷い。机上の空論ならぬ空殺ばかりが描かれて呆れるしかなかった。こんなんやれるか! お前やってみろや!!
最初の事件からして「事件時の音声が記憶されているのに悲鳴がない」「下から何度も突き刺してるのに被害者じっとしてる」
等々、それはないでしょおかしいよとツッコみまくりでゲームが捗らない。どんだけ針穴通す計画なんよ。犯人はアサシンか?
最初の事件だけじゃなく、次もその次も最後まで、完璧な計画と偶然に助けられた事件が続く。実際は突発案件なのにな。
典型的な「筋さえ通ってりゃいいだろ?」精神である。残念ながら、筋は通っていても非現実的すぎて無理筋なのだが。
色々と浮世離れした今作の世界だが、起こっていることは現実のはずだ。キャラも、超高校級であっても、普通の人間達だ。
なのに起きる事件は、まるでゲームシナリオのような出鱈目ばかり。もしかして今作はバーチャル空間の話なのか?
謎解き読みゲーの整合性。俺は非常に大事なとこ、作家の腕の見せ所だと思っているのだが、その期待は虚しく空振るばかり。
世界設定とはまた違う方向性で陰鬱な気分になっちまった。多分、頑張ってもあんま評価されないとこなんだろうね。はぁ。
日常部分、キャラとの仲良くなるパートも、相変わらず酷い。前作で酷かった部分が全く改良されることなく引き継がれている。
決められた自由時間にキャラと交流が可能で、会話とプレゼントで好感度を上げれば、そのキャラのエピソードが語られる。
同時に「希望のかけら」なるアイテムが手に入り、それを使って裁判が有利になるスキルを身につけられるようになる。
……つってもそっちはおまけのようなもので、初期状態でもさほど問題はない。裁判で困るのはそこじゃないからな。
だから交流の目的は、専ら仲良くなることである。超個性的ながら内面が不明なキャラ達の実情、知ってみたいじゃないか。
なのに自由時間、少なすぎ。一日2回、一章につき数回で終わり。それでこの多すぎるキャラ全員と? 無茶言うなや。
更に渡すプレゼントが……入手は前作同様の下らんガチャガチャだし、どれを渡せばいいのかも殆ど事前情報がない。
適切に好感度を上げるには、リセットを繰り返してそのキャラの好むアイテムを探るしかない。今の時代にやることじゃない。
何より、今作の特性上、多くのキャラは途中離脱する。一章で殺し殺されるキャラとの交流機会は、2回だっけか。少なすぎ。
好感度は5回上げれば最大値になるが、一章離脱キャラは100%それを満たせないわけだ。システムが破綻している。
それ以外でも、散々な状況下でキャラが談笑してる風景が不気味に思えて仕方ない。日常部分、あまりに浮きすぎである。
この噛み合わなさは前作でハッキリと露呈してたのに、何故こうも工夫なく続投させたのか。完全に手抜きである。
日常部分を入れるなら、途中離脱キャラも計算に入れて構成すべきだろう。全キャラ同数のエピソードて、アホすぎだ。
分かってて放置するその製作方針、実に残念である。趣味は悪かろうと、ゲーム作りには全力を出してほしかった。はぁ。
物語。まず今作は、前作の完全続編である。中盤からは前作の情報がほぼ必須になるので、単発でのプレーは厳禁である。
と言ってもそれは中盤からで、序盤はモノクマ以外に見知ったキャラはおらず、また前作の事件やキャラが語られることもない。
ちなみに前作での衝撃的事実だった「入学式から数年分の記憶を抜かれている」ことは序盤で説明される。方法? 知るか。
またそのせいか、「超高校級の絶望」により外界が世紀末状態になっていることも知らない模様。プレーヤーも知らんが。
とにかく「頭を弄られた」状態で謎の南の島に連れてこられ、実質的に初対面の超高校生16人が共同生活を送ることになる。
それでも最初は修学旅行、リゾートとのことで気楽な雰囲気だったが、モノクマの乱入により事態は殺し合い学園生活に変化。
繰り返される殺人と学級裁判を経て島の探索を進めると、明らかになっていく島生活の真実。やがて物語は前作と絡み合い……!
うーむ。最初に言っておくと、前作のガッツリ続編ながら、前作で残された多すぎる謎が解けたとは言えない。ほぼ据え置き。
特に外界の状況が実際にどうなのかは、今回も全て伝聞でしかない。極端な話、全部作り話でした~でも不自然ではないのだ。
このシリーズは、作風は面白いのに、明らかに「世界」を広げすぎた。地球丸ごと秘密結社のせいで無茶苦茶て。ガキの妄想か。
あまりに世界を舐めすぎである。どんな神がかった才能の持ち主でも、世界をどうこうなど出来るものか。超高校級に無理だ。
せいぜい日本か、いち地方だけカオス状態というのがフィクション的にギリギリ許されるリアリティであろう。俺はそう思う。
今回もスケールだけは「無駄に」大きく、白けるばかりだった。そんな大きい話にしなくていいのに、何故背伸びをする。
架空の星ならともかく、地球、そして現実を土台にしているのなら、事態を大きくするのに相応の覚悟が必要なはずだ。
お遊びを履き違えたテキトーさで、作品に深刻な非現実的白けを発生させてしまった。その罪は非常に重いと思う。
それ以外にも今回もスルーされた記憶除去の方法や、ドラえもんもビックリの超技術VR空間……どの地球なんだよここは。
いつもいつも言ってるが、「フィクションなりのリアリティ」を考えてくれよ。作れるのはアンタらだけなんだからよ。
先述の通り、陰鬱な展開にプレーを進める毎にテンションは落ちていく。ゲームとしては楽しめてるのが実に複雑である。
せめて謎の解明で気持ちよくさせてくれと思うが、それもない。今作で生まれた新たな謎もまた謎のまま闇に消えていく。
九頭竜妹の事件の真相はどうしたよ。罪木の言う「あの人」て誰なんよ。なんでわざわざモヤモヤを残してくれるんだよ。
「ちゃんと描く」ことを相当怠ってるのう。それやると大変だからね。整合性で突っ込まれるもんね。ボカす方がずっと楽。
そして終盤では前作キャラも登場し、物語は一気に決着へ。……まぁ、苗木らの再登場は熱かったが……展開は、ね……。
このシリーズはどうにも「絶望」て言葉をテキトーに扱いすぎだと思う。絶望とは? 望みを無くすこと。「気力」を失うこと。
それが普通だろう。じゃあ「超高校級の絶望」なら? 人より遥かに優れた絶望持ちなら? ……生きてなんかいられるかいや。
このシリーズの絶望さん達は、破壊願望に塗れて世界を滅茶苦茶にする。善悪はさておき、物凄くアクティブである。
こんな絶望があるかぁ!!! と突っ込まずにはいられない。どう考えても、これは絶望じゃなく悪意だよ。超高校級の、な。
この言葉の違和感の中、何度も絶望がどうたらと語られるから、もう頭の中で絶望が絶望でぜつぼってわけ分からなくなる。
もっと言葉通りの、見ているだけで、声を聞くだけで死にたくなるような絶望キャラを描写してくれよ。はぁ。
前述のように描かれる殺人事件の概要はどれもあり得ないネタばかりで話にならんが、狛枝の事件だけは別格でよかった。
まぁこれも事件のあり得なさは他と同じだが、犯人の目的が実に巧妙で、こちらの二手三手先を読んだ思考には舌を巻いた。
謎を解いて「どうだ? お前の負けだ」と思ったら、実はそれこそが犯人の真の意図だっとという。ありゃマジで見事だった。
あれほど筋の通った、こちらがやられたと感じるどんでん返し、そうそう見られるもんじゃない。ライターの大勝利である。
読みゲーとしての今作で、間違いなく一番光っていた箇所である。……あの質を、事件内容にも出せていればなぁ……。
そして物語は、元凶を倒したもののバッドエンド気味に終わる。例によって細かい部分はボカされるから不明ですけどね。
一体世界はどうなったのよどうなるのよ。話のスケールだけは大きくして肝心な部分は全部プレーヤーの想像にお任せ。
実に気に食わないやり方である。続編で? それも期待薄だよ。永遠にボカしておけば、永遠に責任を放棄出来るからね……。
グラフィックは、前作同様3D背景に2Dキャラを合体させた作風になっている。一応今作の売りだろうか。あんま魅力は感じんが。
まぁPSPの時点で、現行機ほどの性能がなくても「十分綺麗」と感じさせてくれるんだから、成功しているのだろう。と思う。
音楽は、ぶっちゃけ前作と同じ(アレンジは入っている)曲ばかりが耳に残った。前作の曲が良かったから、尚更に。
だから不満はないのだが、今作の曲が良かったとは言い難いのは事実。「アレンジが良好だった」と褒めればいいんかな。
おまけモードの「モノミのテーマ」だけは気に入ったんで、これを一押しとしておく。おまけでは輝いていたよ。本編は知らん。
そういや、声優。前作でも大山氏を筆頭に異様なほど豪華だったが、今作でもその路線は完全に引き継いでいた。正直、凄い。
何より凄いのが、モノミ役の貴家堂子氏だ。……誰それ、と? じゃあ氏の代表的キャラを言おう。フグ田タラオだ!!!
そう、タラちゃんである。タラちゃん声優を今作の重要キャラに採用したのである。これは凄い。ハッキリ言って物凄い。
だって貴家氏、ゲームの声優をやるの、今作が初である。マジで。その意味ではモノクマ役の大山氏より驚くべき抜擢だ。
俺は最初「この声、誰だろ? 聞き覚えあるけど分からん……」とモヤモヤしていたんだが、知って吃驚仰天したナリよ。
いやー。貴家氏はまだ現役でタラちゃんを演じているが、当然ながらかなり高齢だし、今後新規のキャラは難しいと思われる。
つまりモノミ役がゲーム出演唯一無二のキャラになる可能性が高いわけだ。……スタッフ、偉い。これはほんまようやった。
氏はゲームに不慣れなはずだが、モノミの演技は良好で、引っ掛かる部分はなかった。ダメキャラとしていい味出している。
大山のぶ代と貴家堂子が共演するゲームなんて、空前絶後である。昭和人間として今作をプレーして良かった。マジで。
貴家氏以外の面子も有名どこが揃っていて、所謂「豪華声優陣」が全く誇張でない。こういうゲームも何気に珍しいかもな。
しかし腹の立つキャスティングもあって……いや声や演技が悪いわけではない。あくまでキャスティングだ。やってくれる。
今作には主要メンバーに「狛枝凪斗(こまえだなぎと)」という男がいる。声は緒方恵美氏。……これは当然、ピンとくる。
前作の主人公・苗木誠(なえぎまこと)である。狛枝の名前はほぼ苗木のアナグラムであり、担当声優は同じ。
どういう事情かは分からんが、何らかの形で本人が化けているのだろう。見た目も何となく似てるし、間違いない。
そして、十神白夜。こちらは名前も顔も同じだが、前作と比べて激太りしている。一体あれから何があったんだ?
苗木の変装と十神の変貌、どちらも当然なにか理由があるに違いない。話を進めれば判明するであろう事実に俺は期待した。
……で、結果的には、両者とも全くの無関係。要は製作者のミスリードだったってわけだ。……うーん。それはどうなのか。
もちろん明言されてたわけじゃないからこちらの勝手な思い込みだし、製作者としてはしてやったりってとこなのだろう。
でも、なぁ。声優まで同じにしておいて、それ? と。俺には神の立場を悪用してると感じられて、白けてしまったわ。
大小の謎に関する説明にはちっとも力を入れないくせに、こういうおちょくりは熱心やねんな、て。やれやれだ。
もちろん声優らには何の瑕疵もないが。他キャラも含め、さすが豪華声優陣であり、ゲームを見事に彩ってくれていたと思う。
さて、本編をクリアーすれば……トロである。今作は前作から余計な……は言い過ぎか、ミニゲームが増え、厄介になっている。
本編中には何故かたまごっちインスパイアの歩数ゲーがある。フィールドを歩き回っているうちに成長し、やがて羽化して去る。
育成中に糞の始末やプレゼント次第で成果が変わる。正直全然おもしろくない。けど全パターン達成が必要なのでやるしかない。
いちいちメニュー画面を開かずとも、画面端に常時状態が表示されていれば(消すことも可能)いいのにと何度も思った。
それなら本編の息抜きにもなったのにな。あんな確認が面倒な仕様なんだから、そもそも遊ばせようという意図すらないのかも。
ちなみに俺はたまごっち全くやったことないんだが、本物もこんな感じなのかな? だとしたら……未経験のままでいよう。
次は「ミラクル☆モノミ」なるアクションゲーム。一応本編の裏で行われていたこととなっている。どうでもいいが。
これも、まぁおまけだから別にいいのだが、出来が良いとは言えない。操作性がイマイチで、やってて楽しくはなかった。
それでいて、ランダム取得のアイテム全収集がトロ条件なので、長時間プレーを強要される。かーなーり面倒だった。
モノミ、本編の不遇を覆すおまけでの大活躍も、プレーヤーのヘイトを買うだけだった。とことん悲惨なキャラだな。
そこまで狙って作ったのだとしたら大したものだ。それはないか。貴家氏、良い足跡を残してくれたよ……。
そして前作にもあった「ダンガンアイランド」。キャラとやり取りして好感度を高め、一定数以上で個別EDを見られるモードだ。
「本編の冒頭でモノミがモノクマに勝ったら」というイフの設定になっている。つまり、本来の趣旨通り修学旅行である。
そのためずっと遊んでいられるわけではなく、アイテム集め労働ゲームもある。……面白くはないが。所詮はおまけやのう。
やはりメインはキャラとのやり取りである。本編ではとてもまともにやれない交流を、ここでなら存分に行えるのだ。
個性的過ぎる各キャラには当然それぞれの来歴や事情があり、それを聞くだけでも興味深い。人生色々である。
更に労働ゲームで得たお出かけチケットを使えばデートも可能(男含む)で、それで好感度をMAXにすれば、最後に特殊ED。
女キャラとは大半がラブコメールEDになる。これだよ、俺が求めていたのは。裁判? 謎解き? そういうのはもう疲れたよ。
ただし好感度上げもデートもゲーム的には全く面白くないので、終始攻略サイトガン見のカンニングプレーである。
アイテム集めの労働ゲームも同様。それに全く後悔も後ろめたさもないんだから、やっぱゲーム性はアカンと思う。
日数に限りがあるので、EDを迎えられるキャラは5人まで。能力持ち越しで周回プレーが可能だが、全15人で計3周必要となる。
キャラとのやり取りは楽しいが、まぁ基本的に苦痛である。実際、ほぼ読みゲーながら、プラチナのレア度は2.9%だった。
てわけでトロコンしたわけだが、水増しが多かったのでやり遂げた高揚感は薄い。それでも浸る自己満足。ふふ。これでいい。
ふぅ。ゲームやキャラクターは面白かったしハマれたけど、商業作品とは思えんほどの悪趣味っぷりに心削られたとこもある。
そして安定の「こまけぇこたぁいいんだよ、な?」精神。よくねーよクソが、それこそ商業作品であることを意識しろボケ。
スパチュンという大手ではないメーカーが作ったことが、良くも悪くも特徴として強く出ているな。何とも尖ったゲームだ。
何度も言うが面白かったのは面白かったので、見捨てる気は更々ない。続編をやる気は満々だ。てわけで、そのうちやるよ。
まずは正統続編「V3」である。今のとこ最新作だが、もしかして最終作でもあるのかな? キャラも今度こそ一新されてるし。
2まではPSPタイトルだが、V3はVITA・PS4である。ジャンル的にハード進化の恩恵は受け難いと思うが、まぁ期待しよう。
そして外伝作品「絶対絶望少女」である。こちらはジャンルが撃ちゲー(?)で、どうやら外の世界が舞台のようだ。
外の現実が描かれるなら、ある意味3以上に俺が見てみたいゲームである。これはPSプラスフリプでVITA版を持っている。
発売順からしてもまずはこれだな。……外界描写もテキトーで再び落胆する可能性も高いが、それはそれだ。やってみよう。
それからアニメ版もチェックしておきたい。どっかで配信されているだろう。……それの無料お試しで観よう。最低やな。
比類なく悪趣味だけど面白いからやるしかないダンガンロンパのファンを自覚して終わり。いつまでも陰鬱気分は許されない。
超高級の学生達ですらあんなに苦しんでるんだからな。超哺乳類級の凡才である俺なんかに我儘言う資格はないんだよ。
しっかし、「才能」ねぇ。そら欲しいよ。いつも願ってるよ。でもその一方、そんなのない方が幸せだとも思うんだよな。
人間以外なら個体差なんてそうそうないし、劣ってたら死んでいくからシンプルなんだけどね。ほんま、人類、人間界は。
はぁ。
拍手を送る
【メーカー】スパイク・チュンソフト
【発売日】2017年5月18日
【定価】4,104円(DL版)
【購入価格】2,052円
【プレー時間】40時間
ダンガンロンパ。10年前に彗星の如く登場し、奇抜な世界設定・キャラが話題を呼び、瞬く間に人気が出たシリーズである。
……という認識でいいんだよな? 俺は当時の状況を知らんのだ。ただ、アニメ化や多数のグッズの存在で人気の程は分かる。
もちろん俺も興味はあった。……が、どうにも「逆転裁判」のオマージュな香りと、モノクマの声優で、ブレーキがかかった。
その両方に思い入れがあり、特にモノクマの方は物心ついた頃からの愛着があるので、「そういうの止めてよ」と思っていた。
ゲームの雰囲気も大山のぶ代氏の起用も、センスが良いとは思う。他ゲーでは出来ないことをやっている。価値がある。
けど、現代娯楽には選択肢が幾らでもある。「俺には合わんな」と判断し、ダンガンロンパには全く触れず人生を送っていた。
だがしかし、PSストアでセールが一回あれば、俺の事情など簡単に塵と化す。俺はいつか安価ゲームが原因で命を落とすだろう。
そうして購入した「ダンガンロンパ1・2 Reload」。もちろんやるのは1からだ。去年、プレーした。面白かった。
ゲーム性は逆裁を下敷きにしながら独自性も十分あり、単なる模倣ではなかった。難度の低さがちょっと気になったが。
モノクマもガッツリ作られていて、ドラのパロではあっても安易さは感じない。最早氏のもう一つの代表作レベルだ。
大山のぶ代は今作を境(多分)にモノクマ役を降板している。恐らく今作が最新にして最後の大山モノクマ作品だと思う。
周知の通り大山のぶ代氏は認知症を患っており、声優復帰はもうない。モノクマは実質的に氏の最後のキャラにもなるだろう。
その意味でも、ドラに愛着があればこそ、モノクマをキッチリ見届けねばならぬ、と俺の意識が変化した。大袈裟に言うのう。
てわけで、2作収録の2作目、「スーパーダンガンロンパ2 ~さよなら絶望学園~」である。スーパーは多分ただの遊びだろう。
前作から2年後に登場した2作目。人気を受けて製作者としても脂が乗っていた、非常に良い状態で発売されたと想像出来る。
物語上の続編としても期待は漲る。「外」の世界はどうなっているのか? 十神は何故デブに? ともあれ、プレー開始である。
……うーむ。結論から言うと、ゲーム性は前作と殆ど変わってなかった。まぁ読みゲーにそうそう変化なんて望めんよね。
「日常編」で主人公を動かし、任意のイベントを消化。そうこうしているうちに殺人事件が発生し、捜査編に移行。
捜査編は完全に一本道で、取り零しが発生することはない。……この点には期待してたんだが、ゲームの複雑化は忌避された。
捜査が一通り終わったら、いざ「学級裁判」である。前作同様、犯人たる「クロ」を暴き、そいつをオシオキ(処刑)する。
そうしないとクロ以外の全員が殺され、クロだけが軟禁から脱出できるのだ。否応なく、犯人探しをするしかない。
日常部分でキャラと仲を深めるという要素はあるが、シナリオに分岐はなく、殺されるキャラも犯人も最初から決まっている。
一話で死ぬキャラとの好感度を上限まで上げるのはどうやっても不可能。まぁ2周目持ち越しは可能だが、ふざけた話だ。
裁判部分では新ネタが幾つも投入されているし、舞台が屋外ということで前作より移動を簡素にしているのは改良だろう。
しかし全体的には想定内な感じの続編で、失望とまでは言わんが、「まぁ、こんなもんか」と。安モン買いのゼータク客。
つくづくゲームで新鮮さを味わうのが難しい時代である。読みゲー方面なら尚更、そうそう新機軸は出せず、前作の延長になる。
汎用的な知識も技術も十分広まってるから、なまじ一作目から完成度の高いものが作れるしな。うーん。よう分からんや。はぁ。
ともあれ開始。前作は舞台が学校内のみと完全な閉鎖空間だった。今回は外だが「南の島一帯」ということで、状況は変わらず。
関係者以外の住人は人っ子一人おらず、もちろん外部への連絡手段もない。ただし何故か食料等の生活は保証されている。
主人公を含めた16人は「超高校級の生徒」が集まる希望ヶ峰学園に入学を果たし、いざ入学式に臨むと、ここに飛ばされた。
何を言っているか分からねーと思うが、前作もそうだったから受け入れられた。慣れたもんよ。基本何でもありの世界である。
最初は「ウサミ」なる白モノクマのようなキャラが登場し、これは修学旅行だと告げる。もちろん詳細は何も語られないが。
主人公らは意味不明ながらも一応それを受け入れるが、すぐにモノクマが来襲、ウサミをブッ倒し、絶対権力者として君臨する。
モノクマの目的は前作と同じ、殺し合いと学級裁判。当然皆は拒否するが、そうしないと脱出不可能だと煽られ、揺さぶられる。
やがて発生する殺人事件。さっきまでそこにいた個性的なキャラが、二度と喋らぬ骸と化してしまう、超高校級の悪事。
それが何度も起こる。学級裁判を経て、「もう二度とこんな悪夢は御免だ」と全員が決意するのに、次の章ではまた死体誕生。
異常としか言い様のない事件の果てにある真実とは? ……しかし君らメンタル強いね。俺なら世を儚んでピーしてるわ。
ちなみにウサミはモノクマにより「モノミ」と強制的に改名させられ、以後それが定着する。モノクマの悪は本物である。
今作は、とにかくプレーしていて陰鬱な気分になるゲームだった。前作と方向性は同じで、前作以上にそうだったと思う。
人が死ぬ。皆初対面に近いが、それ故に特異な環境下で結束を固めていたはずの仲間たちが、殺され、もちろん逆では殺してる。
学級裁判ではクロを暴き、全てを白日の下に晒されたクロはムービー付きで派手に葬られる。この上なく凝った手法で。
主人公たる日向創(ひなたはじめ)は非常に普通な少年で、感性も極めて普通だ。そんな彼はこの悲劇を強く嘆く。当然だ。
でも次章に進めばまた無慈悲な殺人と学級裁判が起きる。これが二度も三度も四度も繰り返される。酷い話だよ、全く。
モノクマの性格も相変わらずで、のぶ代ボイスでギャグ的存在に描かれてはいるが、その内実は相当ハイレベルな悪である。
ただでさえ度重なる殺人と裁判に気が滅入るのに、モノクマの悪意をこれでもかとぶつけられる。そらもう、気が沈むよ。
ゲームとしては面白い。予想を超える出来ではなかったが、前作同様の面白さを提供してくれている。でも、空気が、な。
一言にすれば「悪趣味」である。仮にも商品であるゲームソフトで、ここまで悪趣味な作品も珍しい。いや、他にはないかも。
前作も作風は同じだったが、俺は今作にどこか「前作の事件の(爽快な)解決編」を期待していた。だから余計に効いた。
悪趣味の極みを見せられ陰鬱な気分になとこにモノクマのギャグでプッと笑ってしまい、それでまた落ち込むこともある。
今作は娯楽作品であり、プレーヤーを楽しませようとしている。決して「鬱ゲー」ではない。ただ只管に悪趣味なだけだ。
なんと言うか、捉え方の難しいゲームである。間違っても笑って遊べる内容じゃないが、娯楽らしい笑いや爽快感もある。
そもそも人殺しなんてゲームの常なのに、今更騒ぐのもおかしな話だ。……けど何故か、今作の死には強く感情移入してしまう。
物凄くキャラが魅力的とも思わん(個性的だとは思うが)けど、クローズドな状況と関係性の描き方が上手いんだろうな。
正直このシリーズがアニメ化するほどの人気を得ているのは非常に意外である。カルト的な人気なら非常に分かるのだが。
感受性の強い(ってどういう意味か実はよう知らん)人ならプレーして寝込むくらい、悪意の強い内容だと思うんだがな。
優しい心と真っ当な価値観を持つ俺にはしんどい内容だった。アホか。まぁこの世は良い人には向いてない。知ってます。
気分は陰鬱だが、ゲームの進行からは逃げられない。殺人が起きて証拠集めが終われば、学級裁判の始まりだ。
基本は前作のままで、生き残りの全員が検事も弁護人も陪審員も全てを兼ねる。とにかく全員で議論し、結論全員で下す。
……つってもゲーム的には当然主人公の日向が動くことになり、ミスを重ねると日向がクロとされる。理不尽な世界だ。
他の面子ももちろんそれぞれの持論を、そしてクロである犯人は自身の犯行を誤魔化す嘘をぶつけてくる。議論は紛糾する。
それらの説を一つ一つ論破……していくこともあるが、今作には否定の反対、他人の論を「肯定」する要素が加わった。
議論中の特定用語に矛盾する証拠をぶつける前作同様の「論破」もあれば、それに沿う証拠をぶつける新要素もあるわけだ。
これはコロンブスの卵ないいアイデアだと思う。犯人側とのみ対峙する逆裁とは違い、今作はあくまで議論してるんだからな。
悪意なく喋ってる相手の意見には同意できる部分もあって当然だ。これにより、単純に議論の奥行きが2倍になった。多分。
それも関係して、今作は前作より難度が上がっている。どの用語を狙うのか、肯定か否定か、その判断が結構難しい。
前作では発言が一巡すると主人公の独白が入り、それがかなり露骨なヒントになっていたのだが、今回はそれも薄かった。
前作は少々温かったから、この調整も良かったと思う。逆裁並の難度になったと言えるだろう。……褒めてる? うーん。
他にも、キャラとサシでやり合うアクションバトルや、自分の思考を深めるスノボゲーム等が幾つか新要素として入っている。
……なんでスノボ? と疑問を抱くかもしれんが、実際スノボなんだから仕方ない。俺だってなんじゃこれはと思ったわ。
言葉の撃ち出しも含め、実際にはやってないことをゲーム化してるんだから、色々無理があるのはまぁ仕方ないのかもな。
ただ今作の場合、変なミニゲームであることはともかく、「操作がよう分からん」のは問題だった。前作もそうだったな。
音ゲーや発言を斬るミニゲームが実に分かり難い。一応事前にチュートリアルはあるが、その後いきなり実戦に放り込まれる。
ああいのうは好きなだけお試しをやれるべきだろう。もちろんメニュー画面からいつでも、だ。それくらい用意しろやボケ。
スノボの方は操作はともかくコースに初見殺しが多く、つってもそれで死ぬことはないが、不快感が募りやすかった。
作った側のそちらはネタに習熟してても、ユーザーは未見なんだよ。初心者なんだよ。だったら導入には配慮をせぇよ。
そんなのゲーム作りの基本中の基本ではないか。二作目でもその辺に進歩がなかったことは残念だった。はぁ。
「謎の質」はどうだろう。要は話の整合性だ。発生する事件や使われるトリックが、現実的で納得のいくものなのかどうか?
……これについては「最低」であった。まだ許容範囲だと思えた前作を遥かに下回り、逆裁の納得の行かなさに近付いていた。
いやホント、酷い。机上の空論ならぬ空殺ばかりが描かれて呆れるしかなかった。こんなんやれるか! お前やってみろや!!
最初の事件からして「事件時の音声が記憶されているのに悲鳴がない」「下から何度も突き刺してるのに被害者じっとしてる」
等々、それはないでしょおかしいよとツッコみまくりでゲームが捗らない。どんだけ針穴通す計画なんよ。犯人はアサシンか?
最初の事件だけじゃなく、次もその次も最後まで、完璧な計画と偶然に助けられた事件が続く。実際は突発案件なのにな。
典型的な「筋さえ通ってりゃいいだろ?」精神である。残念ながら、筋は通っていても非現実的すぎて無理筋なのだが。
色々と浮世離れした今作の世界だが、起こっていることは現実のはずだ。キャラも、超高校級であっても、普通の人間達だ。
なのに起きる事件は、まるでゲームシナリオのような出鱈目ばかり。もしかして今作はバーチャル空間の話なのか?
謎解き読みゲーの整合性。俺は非常に大事なとこ、作家の腕の見せ所だと思っているのだが、その期待は虚しく空振るばかり。
世界設定とはまた違う方向性で陰鬱な気分になっちまった。多分、頑張ってもあんま評価されないとこなんだろうね。はぁ。
日常部分、キャラとの仲良くなるパートも、相変わらず酷い。前作で酷かった部分が全く改良されることなく引き継がれている。
決められた自由時間にキャラと交流が可能で、会話とプレゼントで好感度を上げれば、そのキャラのエピソードが語られる。
同時に「希望のかけら」なるアイテムが手に入り、それを使って裁判が有利になるスキルを身につけられるようになる。
……つってもそっちはおまけのようなもので、初期状態でもさほど問題はない。裁判で困るのはそこじゃないからな。
だから交流の目的は、専ら仲良くなることである。超個性的ながら内面が不明なキャラ達の実情、知ってみたいじゃないか。
なのに自由時間、少なすぎ。一日2回、一章につき数回で終わり。それでこの多すぎるキャラ全員と? 無茶言うなや。
更に渡すプレゼントが……入手は前作同様の下らんガチャガチャだし、どれを渡せばいいのかも殆ど事前情報がない。
適切に好感度を上げるには、リセットを繰り返してそのキャラの好むアイテムを探るしかない。今の時代にやることじゃない。
何より、今作の特性上、多くのキャラは途中離脱する。一章で殺し殺されるキャラとの交流機会は、2回だっけか。少なすぎ。
好感度は5回上げれば最大値になるが、一章離脱キャラは100%それを満たせないわけだ。システムが破綻している。
それ以外でも、散々な状況下でキャラが談笑してる風景が不気味に思えて仕方ない。日常部分、あまりに浮きすぎである。
この噛み合わなさは前作でハッキリと露呈してたのに、何故こうも工夫なく続投させたのか。完全に手抜きである。
日常部分を入れるなら、途中離脱キャラも計算に入れて構成すべきだろう。全キャラ同数のエピソードて、アホすぎだ。
分かってて放置するその製作方針、実に残念である。趣味は悪かろうと、ゲーム作りには全力を出してほしかった。はぁ。
物語。まず今作は、前作の完全続編である。中盤からは前作の情報がほぼ必須になるので、単発でのプレーは厳禁である。
と言ってもそれは中盤からで、序盤はモノクマ以外に見知ったキャラはおらず、また前作の事件やキャラが語られることもない。
ちなみに前作での衝撃的事実だった「入学式から数年分の記憶を抜かれている」ことは序盤で説明される。方法? 知るか。
またそのせいか、「超高校級の絶望」により外界が世紀末状態になっていることも知らない模様。プレーヤーも知らんが。
とにかく「頭を弄られた」状態で謎の南の島に連れてこられ、実質的に初対面の超高校生16人が共同生活を送ることになる。
それでも最初は修学旅行、リゾートとのことで気楽な雰囲気だったが、モノクマの乱入により事態は殺し合い学園生活に変化。
繰り返される殺人と学級裁判を経て島の探索を進めると、明らかになっていく島生活の真実。やがて物語は前作と絡み合い……!
うーむ。最初に言っておくと、前作のガッツリ続編ながら、前作で残された多すぎる謎が解けたとは言えない。ほぼ据え置き。
特に外界の状況が実際にどうなのかは、今回も全て伝聞でしかない。極端な話、全部作り話でした~でも不自然ではないのだ。
このシリーズは、作風は面白いのに、明らかに「世界」を広げすぎた。地球丸ごと秘密結社のせいで無茶苦茶て。ガキの妄想か。
あまりに世界を舐めすぎである。どんな神がかった才能の持ち主でも、世界をどうこうなど出来るものか。超高校級に無理だ。
せいぜい日本か、いち地方だけカオス状態というのがフィクション的にギリギリ許されるリアリティであろう。俺はそう思う。
今回もスケールだけは「無駄に」大きく、白けるばかりだった。そんな大きい話にしなくていいのに、何故背伸びをする。
架空の星ならともかく、地球、そして現実を土台にしているのなら、事態を大きくするのに相応の覚悟が必要なはずだ。
お遊びを履き違えたテキトーさで、作品に深刻な非現実的白けを発生させてしまった。その罪は非常に重いと思う。
それ以外にも今回もスルーされた記憶除去の方法や、ドラえもんもビックリの超技術VR空間……どの地球なんだよここは。
いつもいつも言ってるが、「フィクションなりのリアリティ」を考えてくれよ。作れるのはアンタらだけなんだからよ。
先述の通り、陰鬱な展開にプレーを進める毎にテンションは落ちていく。ゲームとしては楽しめてるのが実に複雑である。
せめて謎の解明で気持ちよくさせてくれと思うが、それもない。今作で生まれた新たな謎もまた謎のまま闇に消えていく。
九頭竜妹の事件の真相はどうしたよ。罪木の言う「あの人」て誰なんよ。なんでわざわざモヤモヤを残してくれるんだよ。
「ちゃんと描く」ことを相当怠ってるのう。それやると大変だからね。整合性で突っ込まれるもんね。ボカす方がずっと楽。
そして終盤では前作キャラも登場し、物語は一気に決着へ。……まぁ、苗木らの再登場は熱かったが……展開は、ね……。
このシリーズはどうにも「絶望」て言葉をテキトーに扱いすぎだと思う。絶望とは? 望みを無くすこと。「気力」を失うこと。
それが普通だろう。じゃあ「超高校級の絶望」なら? 人より遥かに優れた絶望持ちなら? ……生きてなんかいられるかいや。
このシリーズの絶望さん達は、破壊願望に塗れて世界を滅茶苦茶にする。善悪はさておき、物凄くアクティブである。
こんな絶望があるかぁ!!! と突っ込まずにはいられない。どう考えても、これは絶望じゃなく悪意だよ。超高校級の、な。
この言葉の違和感の中、何度も絶望がどうたらと語られるから、もう頭の中で絶望が絶望でぜつぼってわけ分からなくなる。
もっと言葉通りの、見ているだけで、声を聞くだけで死にたくなるような絶望キャラを描写してくれよ。はぁ。
前述のように描かれる殺人事件の概要はどれもあり得ないネタばかりで話にならんが、狛枝の事件だけは別格でよかった。
まぁこれも事件のあり得なさは他と同じだが、犯人の目的が実に巧妙で、こちらの二手三手先を読んだ思考には舌を巻いた。
謎を解いて「どうだ? お前の負けだ」と思ったら、実はそれこそが犯人の真の意図だっとという。ありゃマジで見事だった。
あれほど筋の通った、こちらがやられたと感じるどんでん返し、そうそう見られるもんじゃない。ライターの大勝利である。
読みゲーとしての今作で、間違いなく一番光っていた箇所である。……あの質を、事件内容にも出せていればなぁ……。
そして物語は、元凶を倒したもののバッドエンド気味に終わる。例によって細かい部分はボカされるから不明ですけどね。
一体世界はどうなったのよどうなるのよ。話のスケールだけは大きくして肝心な部分は全部プレーヤーの想像にお任せ。
実に気に食わないやり方である。続編で? それも期待薄だよ。永遠にボカしておけば、永遠に責任を放棄出来るからね……。
グラフィックは、前作同様3D背景に2Dキャラを合体させた作風になっている。一応今作の売りだろうか。あんま魅力は感じんが。
まぁPSPの時点で、現行機ほどの性能がなくても「十分綺麗」と感じさせてくれるんだから、成功しているのだろう。と思う。
音楽は、ぶっちゃけ前作と同じ(アレンジは入っている)曲ばかりが耳に残った。前作の曲が良かったから、尚更に。
だから不満はないのだが、今作の曲が良かったとは言い難いのは事実。「アレンジが良好だった」と褒めればいいんかな。
おまけモードの「モノミのテーマ」だけは気に入ったんで、これを一押しとしておく。おまけでは輝いていたよ。本編は知らん。
そういや、声優。前作でも大山氏を筆頭に異様なほど豪華だったが、今作でもその路線は完全に引き継いでいた。正直、凄い。
何より凄いのが、モノミ役の貴家堂子氏だ。……誰それ、と? じゃあ氏の代表的キャラを言おう。フグ田タラオだ!!!
そう、タラちゃんである。タラちゃん声優を今作の重要キャラに採用したのである。これは凄い。ハッキリ言って物凄い。
だって貴家氏、ゲームの声優をやるの、今作が初である。マジで。その意味ではモノクマ役の大山氏より驚くべき抜擢だ。
俺は最初「この声、誰だろ? 聞き覚えあるけど分からん……」とモヤモヤしていたんだが、知って吃驚仰天したナリよ。
いやー。貴家氏はまだ現役でタラちゃんを演じているが、当然ながらかなり高齢だし、今後新規のキャラは難しいと思われる。
つまりモノミ役がゲーム出演唯一無二のキャラになる可能性が高いわけだ。……スタッフ、偉い。これはほんまようやった。
氏はゲームに不慣れなはずだが、モノミの演技は良好で、引っ掛かる部分はなかった。ダメキャラとしていい味出している。
大山のぶ代と貴家堂子が共演するゲームなんて、空前絶後である。昭和人間として今作をプレーして良かった。マジで。
貴家氏以外の面子も有名どこが揃っていて、所謂「豪華声優陣」が全く誇張でない。こういうゲームも何気に珍しいかもな。
しかし腹の立つキャスティングもあって……いや声や演技が悪いわけではない。あくまでキャスティングだ。やってくれる。
今作には主要メンバーに「狛枝凪斗(こまえだなぎと)」という男がいる。声は緒方恵美氏。……これは当然、ピンとくる。
前作の主人公・苗木誠(なえぎまこと)である。狛枝の名前はほぼ苗木のアナグラムであり、担当声優は同じ。
どういう事情かは分からんが、何らかの形で本人が化けているのだろう。見た目も何となく似てるし、間違いない。
そして、十神白夜。こちらは名前も顔も同じだが、前作と比べて激太りしている。一体あれから何があったんだ?
苗木の変装と十神の変貌、どちらも当然なにか理由があるに違いない。話を進めれば判明するであろう事実に俺は期待した。
……で、結果的には、両者とも全くの無関係。要は製作者のミスリードだったってわけだ。……うーん。それはどうなのか。
もちろん明言されてたわけじゃないからこちらの勝手な思い込みだし、製作者としてはしてやったりってとこなのだろう。
でも、なぁ。声優まで同じにしておいて、それ? と。俺には神の立場を悪用してると感じられて、白けてしまったわ。
大小の謎に関する説明にはちっとも力を入れないくせに、こういうおちょくりは熱心やねんな、て。やれやれだ。
もちろん声優らには何の瑕疵もないが。他キャラも含め、さすが豪華声優陣であり、ゲームを見事に彩ってくれていたと思う。
さて、本編をクリアーすれば……トロである。今作は前作から余計な……は言い過ぎか、ミニゲームが増え、厄介になっている。
本編中には何故かたまごっちインスパイアの歩数ゲーがある。フィールドを歩き回っているうちに成長し、やがて羽化して去る。
育成中に糞の始末やプレゼント次第で成果が変わる。正直全然おもしろくない。けど全パターン達成が必要なのでやるしかない。
いちいちメニュー画面を開かずとも、画面端に常時状態が表示されていれば(消すことも可能)いいのにと何度も思った。
それなら本編の息抜きにもなったのにな。あんな確認が面倒な仕様なんだから、そもそも遊ばせようという意図すらないのかも。
ちなみに俺はたまごっち全くやったことないんだが、本物もこんな感じなのかな? だとしたら……未経験のままでいよう。
次は「ミラクル☆モノミ」なるアクションゲーム。一応本編の裏で行われていたこととなっている。どうでもいいが。
これも、まぁおまけだから別にいいのだが、出来が良いとは言えない。操作性がイマイチで、やってて楽しくはなかった。
それでいて、ランダム取得のアイテム全収集がトロ条件なので、長時間プレーを強要される。かーなーり面倒だった。
モノミ、本編の不遇を覆すおまけでの大活躍も、プレーヤーのヘイトを買うだけだった。とことん悲惨なキャラだな。
そこまで狙って作ったのだとしたら大したものだ。それはないか。貴家氏、良い足跡を残してくれたよ……。
そして前作にもあった「ダンガンアイランド」。キャラとやり取りして好感度を高め、一定数以上で個別EDを見られるモードだ。
「本編の冒頭でモノミがモノクマに勝ったら」というイフの設定になっている。つまり、本来の趣旨通り修学旅行である。
そのためずっと遊んでいられるわけではなく、アイテム集め労働ゲームもある。……面白くはないが。所詮はおまけやのう。
やはりメインはキャラとのやり取りである。本編ではとてもまともにやれない交流を、ここでなら存分に行えるのだ。
個性的過ぎる各キャラには当然それぞれの来歴や事情があり、それを聞くだけでも興味深い。人生色々である。
更に労働ゲームで得たお出かけチケットを使えばデートも可能(男含む)で、それで好感度をMAXにすれば、最後に特殊ED。
女キャラとは大半がラブコメールEDになる。これだよ、俺が求めていたのは。裁判? 謎解き? そういうのはもう疲れたよ。
ただし好感度上げもデートもゲーム的には全く面白くないので、終始攻略サイトガン見のカンニングプレーである。
アイテム集めの労働ゲームも同様。それに全く後悔も後ろめたさもないんだから、やっぱゲーム性はアカンと思う。
日数に限りがあるので、EDを迎えられるキャラは5人まで。能力持ち越しで周回プレーが可能だが、全15人で計3周必要となる。
キャラとのやり取りは楽しいが、まぁ基本的に苦痛である。実際、ほぼ読みゲーながら、プラチナのレア度は2.9%だった。
てわけでトロコンしたわけだが、水増しが多かったのでやり遂げた高揚感は薄い。それでも浸る自己満足。ふふ。これでいい。
ふぅ。ゲームやキャラクターは面白かったしハマれたけど、商業作品とは思えんほどの悪趣味っぷりに心削られたとこもある。
そして安定の「こまけぇこたぁいいんだよ、な?」精神。よくねーよクソが、それこそ商業作品であることを意識しろボケ。
スパチュンという大手ではないメーカーが作ったことが、良くも悪くも特徴として強く出ているな。何とも尖ったゲームだ。
何度も言うが面白かったのは面白かったので、見捨てる気は更々ない。続編をやる気は満々だ。てわけで、そのうちやるよ。
まずは正統続編「V3」である。今のとこ最新作だが、もしかして最終作でもあるのかな? キャラも今度こそ一新されてるし。
2まではPSPタイトルだが、V3はVITA・PS4である。ジャンル的にハード進化の恩恵は受け難いと思うが、まぁ期待しよう。
そして外伝作品「絶対絶望少女」である。こちらはジャンルが撃ちゲー(?)で、どうやら外の世界が舞台のようだ。
外の現実が描かれるなら、ある意味3以上に俺が見てみたいゲームである。これはPSプラスフリプでVITA版を持っている。
発売順からしてもまずはこれだな。……外界描写もテキトーで再び落胆する可能性も高いが、それはそれだ。やってみよう。
それからアニメ版もチェックしておきたい。どっかで配信されているだろう。……それの無料お試しで観よう。最低やな。
比類なく悪趣味だけど面白いからやるしかないダンガンロンパのファンを自覚して終わり。いつまでも陰鬱気分は許されない。
超高級の学生達ですらあんなに苦しんでるんだからな。超哺乳類級の凡才である俺なんかに我儘言う資格はないんだよ。
しっかし、「才能」ねぇ。そら欲しいよ。いつも願ってるよ。でもその一方、そんなのない方が幸せだとも思うんだよな。
人間以外なら個体差なんてそうそうないし、劣ってたら死んでいくからシンプルなんだけどね。ほんま、人類、人間界は。
はぁ。
拍手を送る
悲惨さをあまり醸さずエンターテインメントにしてる手腕は凄いのでしょうが、俺はこのシリーズに関してだけ妙に鋭敏でしてw
しかしこれが大ヒットではないにしろ「有名人気作」になってることには驚かされますね。皆さん実にクールだ。カッコ良い。
>要は、個人のすぐ真上に世界がある違和感ですよね。
そうです。地球はクソほど人が多くて皆バラバラなのに、ンな画一的なことが起きるかいや、と。
>目的や設定の与えられない一般人はみな無個性で無能な存在である事にシラケてしまう。
もちろん、人類数十億全員の設定を考えろなんていいません。世界をザックリ端折れるのは創作の長所の一つだとも思います。
それでもある程度はちゃんとしてくれ、とね。「創作なりのリアリティ」が軽視されていると感じると、多大に白けますね。
>アニメの3とスピンオフの絶望少女で大方は説明されてはいるのですが……。
おお、そうなのですか。むむむ、そのうちやりますよ、そのうち。最後まで見届けます。
先日のDL版セールでゲームのV3も買いました。やります、やってやりますよ俺ぁ。……そのうち、そのうちに……。
2は特に途方もなく悲惨な物語だと思うのですが、
意外とそこを重く受け止める人は少ないです。
そこまでシリアスな作品ではないし、直視すると辛いので程々に受け流している人が多いのかな。
>創作だからってスケールが大きけりゃいいわけじゃない。ファンタジーならともかく、現代地球が舞台ならリアリティが必要です。
この辺りは受け取る人の年代というか、成熟度合いが大きいのかなと思います。
要は、個人のすぐ真上に世界がある違和感ですよね。
普通は中間がたくさんあるのに、
世界は人間の営みによって作られているという意識がなく、目的や設定の与えられない一般人はみな無個性で無能な存在である事にシラケてしまう。
私はライトノベル(的な作品全般)は総じてそういう物だと思っているので、
「そう言うならそうなんだろう」と聞き分け良く納得してしまうんですが、
大の大人がまともに取り合え無い様な拙さはありますね。
主要購買層は特に引っかからないのでしょうが。
謎が解明されてない点については……どうでしょう。
アニメの3とスピンオフの絶望少女で大方は説明されてはいるのですが……。
九頭竜妹など単に未回収の部分はひとまず置いて、
このゲームの根幹の世界観には蓋然性がまるで無いですよね。
そういう物を説明したらどうなるか、
ネタバレになるので詳しく申し上げませんが、それなりの内容です。
個人的には、好悪はともかくこの点はブラックボックスで良かったんだなと思いました。
>安定の「こまけぇこたぁいいんだよ、な?」精神
V3は多分シリーズで一番スッキリすると思うので1や2にモヤモヤしたなら是非プレイしてみて欲しいですね。
そう、そこなんです。雰囲気やキャラはいいのに、世界を広くしたことが多大な白けを呼んでるんです。
創作だからってスケールが大きけりゃいいわけじゃない。ファンタジーならともかく、現代地球が舞台ならリアリティが必要です。
1の時点では外界を描いてなかったから、2では「その辺は全部嘘でした、割と狭い範囲の話でした」を期待してたんですけどね……。
なんでこんな無駄に壮大な話にしたのか理解に苦しみます
16人が閉じ込められてコロシアイをして裁判やって生き残った何人かで脱出→また16人が閉じ込められて〜を繰り返してくれればそれで良かったんですけどね
なるほどなるほど……アニメで一旦完結させ、V3で新展開ということだったのか。ややこしいなもうw
よく分かりました、ありがとうございます。
ネタバレを避けるためにぼかしますが、発売順に追っていっていただければいいかと。
ド濃いゲーム話をもっとしてほしかったですな。作中にトワイライトシンドロームが出てきたことには驚きました。
1と3はアニメ化してるけど、この2は飛ばされてるみたいですね。なんでや。のぶ代氏が出られなかったからかな……。
システムとかは前作から大して変わってないしV3でも大して変わらないです。まあ、別にそんな変える必要もないですけど。でもミニゲームは鬱陶しいから控えめにしてほしかった。V3でもきっちりパワーアップするのはマジで嫌がらせ目的ではw
アニメで3をやっているので、話の続きはそっちですね。まあネタバレは控えましょう。完結編という事で大体は満足できる……のでは