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腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

スーチーパイアドベンチャー ~ドキドキナイトメア~

2008年07月25日 18時31分39秒 | PSゲーム感想文
俺は麻雀のルールを知らない。
「いずれ覚えよう」と思いつつ、もう随分時間が経った。
今後覚えることはあるんだろうか? まぁ、いずれ覚えよう、と思っている。

初代は「美少女雀士スーチーパイ」ってタイトルだったかな?
「良い子と良い大人のスーパーファミコンに脱衣麻雀登場かよ!」と
当時それなりに驚いた覚えがある。もちろん、実際には下着まではない(はず)が。
しかし、当時はまだこれほど露骨な「美少女ゲーム」は任天堂ハードでは珍しかった
ので、麻雀を知らない身の上であっても、興味をそそられたことを覚えている。
その後、他機種で本当に脱衣麻雀になった(?)りもしたが、当然プレーは出来なかった。
そんな折、この「スーチーパイアドベンチャー ドキドキナイトメア」が発売された。
名の通りADVゲームであり、麻雀の知識は不要であるらしい。これなら俺も! と思った。

……けど結局高い金を払ってやるほどの魅力は感じず、俺のスーチーパイは始まらなかった。
しかし、あれから10年たった今年の5月。いつものように投売りゲーを漁っていると、
このゲームが20円で置いてあった。速攻ゲットし、寝かすことなくすぐ開始した。
ちなみに、PS版。
いやぁ、もう10年も経ったんだねぇ。この声優陣も、当時は人気声優だったんだねぇ……。

プレーを開始。名の通りアドベンチャーだが、全体マップ中を目的地を選んで
移動する辺り、「同級生」と例えた方がいいと思う。尤も、あれほどフラグ立てが難解ではないが。
ゲームは月~土曜までの6日間の物語となっているが、実質自由に動けるのは火~木の3日間。
非常に短い。よってボリュームはあまりない。慣れると30分かからず終えられる。
じゃあそれがダメなのかと言うと、そんな事はない。

一回のプレーは短いが、攻略可能キャラは13人とかなり多い。
逆に、一回のプレーが短いから、13人全員を攻略したくなるとも言える。
その意味では理想的な分量と言える。俺はそう思った。
また周回プレーに対する配慮もほぼ完璧で、音声やムービーはいつでもスキップ可能であり、
快適に複数回のプレーを楽しむことができる。
また読み込み時間は短く、セーブデータは三つ(でも使用ブロック数は1)、などなど、
PSというハードを考えると非常にレベルの高いプレー環境になっていると思う。
ムービーやCGの鑑賞モードも完璧。文句なし。

このゲームの素晴らしい所は、「スタッフに愛されている」ことだ。
それがゲーム全体からビンビン伝わってくる。
上に書いたプレー環境への配慮もそうだ。これだけ痒い所に手が届く作りはそうそうない。
スタッフがこのゲームを愛しているからこそ出来た配慮だと思う。思いたい。
もちろんゲーム内容も然りだ。
キャラの顔やアニメーションは非常に高品質、かつ健康的にエロい。
スタッフの拘りと熱意がなければこのレベルは実現できまい。
家庭用ハードだから、所詮は乳首も合体も表現できない。
だからこそ、安易なエロがやれないからこそ、技術と妄想を駆使して
健康的なエロを追求する。
馬鹿にしているのではなく、本当にそんな事を感じ、感心した。。

これだけだと力が入ってるのは美少女方面だけかと思うかもしれないが、そうではない。
まぁゲーム性とは関係ないが、このゲーム、何気にドット絵が異常なほど凝っている。
全体マップも建物の中も、殆ど無意味なまでに描き込まれていて思わず笑ってしまった。
マップを移動するキャラ絵も当然気合いを入れて描かれており、
美少女ゲー方面だけでなく、ゲーム的絵もかなり高レベルである。
そしてこれは金や時間だけじゃなく、確かなスタッフの愛がなければ出せないと思う。

それらグラフィックを活かすゲーム性も、まぁここは普通だが、悪くない。
大多数のキャラに同じ攻略法が通用する簡単なゲームだが、一部ではちょっと複雑なフラグもある。
基本お馬鹿なシナリオばかりだが、一部ちょっと真面目なネタもある。
個性的なキャラの数々と快適なプレー環境のおかげで何周もしているうちに、
どんどんこの世界の住人になっていく。理想的だと思う。
本編とはあまり関係ないが、ミニゲームも幾つか入っている。
4人同時プレー可能なものもあるが、このゲームを4人で囲うユーザーがいるのか? いたのか?
パネルゲームをメニューからいつでもやれるようにしてほしかった。

ディスク1はアドベンチャーのみ、そしてディスク1でクリアーしたキャラのみ、
ディスク2でデートを楽しむことが出来る。
まぁデートと言っても大半はアドベンチャーモードの後日談になっているが。
ここにゲーム性は殆どない(一応選択肢が出る)が、
アドベンチャーモードクリアーの「ご褒美」としては十分な出来だと思う。
ディスク1と2が明確に用途で分けられているので、入れ替えの手間がないことも好印象だった。


あんまり褒めてばかりだとアレだから、不満も。
快適なプレー環境と書いたが、台詞等を一括で飛ばすことはできないので、
そこが少し面倒ではあった。まぁこれはPSというハード上仕方ないことなのかもしれんが。
シナリオが短いので、最後に告白して結ばれることが強引に感じられる。
主人公がヒロインの家(しかも寝室)に毎夜忍び込むなど、メチャクチャな所も不満ちゃ不満。
内容が軽いので、良く言えばお手軽、悪く言えば「使い捨て」ヒロインばかりである。
SSを書いたりするほど定着するファンはいないのではなかろうか。
そういう方向性の作品であることは分かるんだけどね。




ゲームってのは客に買われないと、つまり客に好かれないと話にならない。
それは当然だが、その前に「スタッフに好かれている」ことも大事だと思う。
まぁ自分の作ってるゲームを嫌いな人は少ないかもしれんが、やっぱ仕事だし、
嫌々やることもある。ない方がおかしい。
なんだかんだで、そういうのはプレーヤーに伝わる。
その点、こんなにスタッフの愛を感じるゲームは珍しいと思った。
商売的にどうだったのかは知らんが、作品的には非常に幸せだったのではなかろうか。
世の中のものづくりが全部こうだったらいいのにね。
虚しい仮定である。


スーチーパイシリーズはしばらく供給が止まっていたが、
3年ほど前に復活し、幾つか新作(関連作?)が発売された。
が、復活は失敗に終わったようで、芳しい評価は聞かない。
ゲームの出来が悪かったのか、最早時代遅れなのか、それは分からないが。

俺はこのシリーズが、二次元美少女文化の発展に一役買ったと思っているし、
それを高く評価している。そしてそれを丁寧な作品作りによってもたらしたことも。
今回やっとシリーズの一端に触れることができて満足である。
キモいオタ妄想も創作に繋げれば立派な社会貢献。
2次元美少女万歳ってことで。





↓以前からやってみたかったweb拍手を置いてみた。
スパム機械しか読んでない気がするが、それならそれでいい。



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