始まりもなければ終わりもない相対性理論の進化形『空間物理学』始まりと終わりがある空間論。それは距離を無くした宇宙論。その(2)
第二章 新しい宇宙観
第一項 比速度が宇宙の構造を示す世界とは?
これは宇宙空間の位置関係が質量がない状態でも「相対速度」で表され、それは「位置が第一義的に速度差=運動エネルギーで記述される」と言う事を示しています。
第二項 主方向の定義
第一項で「位置が第一義的に速度差=運動エネルギーで記述される」とされたのを受け、エネルギーとして1)移動エネルギー(並進運動)2)保存エネルギー(回転運動)に分けられ、観測者から見た天体の運動速度の内で1)2)に分けられたそれぞれのエネルギーを総合(積分)して、全質量で割った値のベクトルがとる方向を「主方向」と定義し、それによる3方向の並進・回転運動成分を列挙する事で空間の位置と定義する。
第三項 単純置換性
宇宙にある質量点は、空間から見れば、単純に全ての性質から質量系のエネルギーのみが作用し、それ以外の3力(電磁力・核の弱い力・核の強い力)は無視される。電磁力で、この理由を言うと光は無限個数の重ね合わせが空間上で可能である。(量子力学)つまり電磁力は空間に作用しないのである。
この実に平凡な呼称「単純置換性」は「宇宙に於いて同じ状態の質量点が存在すれば、それは空間的に同じであると見做せる。」と拡張可能で、それは入れ替えても宇宙的には何も変わらない事になる。方法論の如何に問わず、この入れ替えが可能な場合、状態としての宇宙は同じであり、空間を突破する能力があれば、その位置を保存する可能性を意味している。
(これはキモで、この理屈は「超空間転移」は理屈でコジツケられるか?が最初のイメージでした)
第四項 希望的性質
1)量子テレポーテーション
これは量子テレポーテーションの事であり、遠距離にある位置に光より希薄な情報(量子エンタングルメント光)により光速を超えた情報通信がNICT(情報通信研究機構)により検証された。この事により片方の量子ビットを持つと他の場所に於いても瞬時に等時通信が可能である。
2)マイクロブラックホールに依る空間隔離
現在に至るまでホーキングが予言した「宇宙のゆらぎにより発生する質量0の極小だが有限の大きさのシュヴァルツシルト半径を持つブラックホール」の存在時間によっては、マイクロブラックホールにより閉鎖空間を形成し同時に接触→1つのブラックホール化すると「質量0」のブラックホールx有限個数=質量0で、空間突破能力を得る事が理論上可能である。
3)マイクロブラックホールの形成
現行までの検討では、重力コイルの電力入り切りを繰り返し、反転磁力(重力)を発生して機関砲のようにマイクロブラックホールが形成されれば、マイクロブラックホールに依る、有質量点の理論質量0の空間閉鎖が可能となる。
1)〜3)の事が可能なら(1)は可能)、これにより従来の量子システムを使用して「超空間転移」が可能だろう。また量子システムに依る「超空間通信」は事実上可能である。但し入射光角度に依るエラーが問題である。
主観的意見
時空は一貫して宇宙を構成しているが、空間としての初期の宇宙は実験的、観測的には分かっていない。今の量子論の宇宙観は「数式としての理解」のみであり、これは実態とした理解ではない。実際ビッグバン宇宙論がインフレーション宇宙の時には、全くヒッグス粒子の特性によるブラックホール化しないでインフレーションが可能だったか?などの当然あるべき指摘はなかった。
現在インフレーション宇宙はセルンの実験結果に依る「ヒッグス粒子が効果の無い領域」で行われたと修正されている。
事程左様に「光の数万倍の速度で広がる」と言う時の空間の状況を説明している文章を見た事が無い。事程左様に、理論宇宙物理学が言及する宇宙観は極めて「ご都合主義」である。
空間と重力の問題は大統一場の理論の中で一番難関で、ヒッグス粒子は一部を開陳しただけである。まだ「遮蔽できない重力」「マイナスの力=斥力の無い重力」は説明されていない。
これは空間という性質が、他のものとは別のものであり、後で時空に加わったものと私は見ている。多分空間は質量点と光に依って構成されるのだろう。