トヨタがドリームチームを作って、全てを最優先でプリウスを開発していた頃、三菱自動車では、エンジングループが電気グループが開発していたハイブリッド車を潰そうと、後で見れば忘れ去りたいと思う事をズケズケと吹聴していたのです。
元々ハイブリッド車は可能性は言われていたが、一番の疑問点は、一つの自動車に2つの動力源、2つの動力を持つと言うのだ。大体エンジン1個が200kg程度、動力源つまりガソリンタンクは100kg程度である。モーターが100kgとしてもバッテリーは200kgを遥かに超える。
そんな事をして果たしてガソリン車よりも低燃費が実現できるのか?この問題を延々と言っていた。可能性の可能性を論議する時、三菱自動車の電気グループは実に弱かった。その不毛の論争は、プリウスが出た時に「エンジングループの負け」となっていたが、そこが企業の論理。誰も「エンジングループって、結局社内権力の為に合理性を否定するんだな?」と皆言っていました!
分かっていただろうけど?
だが、その陰口の一方で「やっぱりトヨタだよなぁ~!」「徹底さが違いますね!」「ドリームチームを作らせたって!上層部が開発主任に、好きな人材どれでも引き抜けってさ!大きいだけじゃないよトヨタは!」と、どこも真似できない色々な意味での開発力を賞賛した。
またばつが悪い筈のエンジングループは「やっぱりハイブリッド車は意味がある!」と言う事で、打ち出したのが、エンジンブロックの中に小型のモーター機能を入れたものを使い、始動時のトルク補助と停止時の回生エネルギーの吸収を目的としたパーシャルなハイブリッド車を作った。一方電気グループは誰の手も借りられず、何とか作ったハイブリッド車はエンジンで100%発電し、その電気でモーターを動かすという完全ハイブリッドだった。
プリウスはエンジン駆動力を一部直接使うので、この間に存在する。因みにフル発電のタイプは今バスのハイブリッド車に使われている。
さてエンジングループのパーシャルハイブリッドに相当するのが渡辺謙が宣伝するスズキの発電システムである。
では三菱自動車はどうしているのでしょうか?実は、その前に開発していたEVの方に力を入れています。このEVの開発は今から15年前に自動車工業会の中で話題となった、先進自動車開発のワークグループの中で提唱されたアルミニウムの使用量を増加させるという小部会の中で、アルミニウムを使うに際してアルミニウムならでは特性を利用した加工法の部会があった。
その部会の中でスズキの「ツイン」やトヨタの「iQ」やヨーロッパの「スマート」の様な車が出来た。その時に最初エンジンを載せるつもりだったのが、EVにすると言う話が出てきて、それがあのタイプのEVとなった。だが、当事三菱はEV別のタイプがあって、アメリカで実世運転試験をやっていたが、正月にエンジン発火事件を起こしたというと内部情報を漏らしすぎだろうか?
って事で今、何故スズキがあの技術に惚れこんだか?そして実現性はあったのだろうか?因みにあのタイプのハイブリッドエンジンの開発の話はNHKの日曜のビジネス番組で報道された。
さて思うのだが三菱は2つのハイブリッド車の開発をしながら結局モノに出来なかった。それは一体何の理由か?最初方針が一番正しかった。だがそれを色々難癖を付けた上に別の自分の側に都合のよいシステムをしぶしぶと言うか形を取る為に見込みもなく開発した。
今日産がようやくハイブリッド車を作ったが、日産がハイブリッド車の開発をしなかったのだろうか?それは有り得ない。どこも同じように開発していたのだろう。その事は実に良く分かっている。だからホンダもインサイトなどのハイブリッド車を作ったのだ。
そうなると開発と言うものが、往々にして、つまらない縄張り意識や既得権益に寄って幾らでも振り回されるのである。その結果、何も無かった時の方が、まだ素直に動けたのである。
事ほど左様に、面子と言うものや、社内での、ある方向性を持った、合理性に基づかない意向は、邪魔になる事はあっても、建設的な方向性へ社を向かわせる事は無い。
その事をCMの度に思い出すのである。
大手の人で、このブログを見る人はいないだろうけど、これは嘘や妄想で書いていません。事実なんですよ。他山の石としてください。