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岩佐和裁のブログ、裁縫記:IWASA WASAI's blog, SAIHOUKI

岩佐和裁で販売している和服や和裁用具を紹介しています。

羽織の乳下り

2005年12月16日 22時06分52秒 | 未分類
修行時代に大き過ぎる不細工な乳をこしらえて、師匠に「こんな馬が首を釣るような乳(ち)を作りやがって!」と怒られた事が有りました。
 体型によって誤差は有りますが、男物では身長の0.85倍が肩からの着丈寸法とすると、その四分の一が肩からの乳下り寸法です。
 女物の乳下りは帯の上端と帯止めの中間が標準で、肩から測ると8寸5分から9寸位の位置になります。
 どちらかと言えば乳下りの位置は高い方が無難で、その理由は羽織の紐のふさは礼服になるほど大きく立派になるので下に垂れ、乳下りが低いと刀を抜く時の邪魔になるからだそうです。


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火の見やぐら其の参

2005年12月15日 21時43分19秒 | 未分類
昨日教育テレビで、市田ひろみ先生が着物初心者の為の、アンティーク着物の選び方や、着こなし方をやさしく教える番組を放送していました。
 私はアンティーク着物では、おはしょりで分がある身丈よりも、裄寸法が気になります。
 裄や袖幅、肩幅は反物幅引く縫い代以上にはなりません。
 今でこそ1尺5分幅や1尺1寸幅の生地がありますが、ちょっと前までは9寸7分位の反物がほとんどだったと思います。
 仮に反物の幅が9寸7分で、裄全体の縫い代を8分と仮定すると1尺8寸6分の裄寸法がいっぱいとなります。
 他に後幅と肩幅の差や、裏地の幅など”いっぱい”は口にするのは簡単ですが、仕立てる前に確定するのは困難です。
 写真は蒸気アイロンから出た、蒸気を吸い出すアイロン台で、和裁以外では化繊やウール製の洋服の折り目付けや、しわ取りには最適です。

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火の見やぐら其の弐

2005年12月14日 21時18分52秒 | 未分類
神奈さんに教えて頂き、自分なりにも調べた結果、背の高い人の事を”火の見やぐら、半鐘泥棒、半鐘盗人”と表現する事を知りました。
 一般に背の高い人は裄寸法が長く、裄の長い方たちが皆fatなら仕立易いのですが、成人病と疎遠な方の体型となると裄の曲がりが大きく、脇の縫込みの始末に苦労します。
 ”火の見やぐら”の章で書いた、裄の曲がりが大きい時の縫い方をざっと説明しますと、
1、肩山の1尺1寸から1尺1寸5分の位置に裏表共、後前両身頃に揚げをします。(前身頃の揚げも脇の縫込みの中は縫わないで、裏の揚げは後前とも1寸程度の摘みにします)

2、裄の曲がりは内揚げのところから曲げる。

3、裄廻りの脇の縫込みの地の目を下に下げる(写真参照、裄廻りの脇の縫込みを正バイヤスに引っ張り鏝をかける)

追伸、写真は右側が肩山です。


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アイロン

2005年12月13日 21時49分33秒 | 未分類
私は現在三種類のアイロンを使っています。
 一番スタンダードな使い方は、仕上げではサーモスタット無しの6ポンドアイロンを使い、
 ちなみにこのアイロンの温度調節は以前紹介した、”メジロと高田馬場”の電気技師のおじさんお手製の、ON、OFFが光で分かる照明スイッチを改造した物を使っております。
 あと四十肩で重いアイロンが辛いときは、お化けみたいに電気はくいますが、すごく軽い写真のフィリップス製のアイロンを使い

地のしには値段は高いですが蒸気の出方が安定している、クリーニング屋さんなどでよく見かける、直本工業製の蒸気アイロンを使っています。


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火の見やぐら

2005年12月12日 21時42分28秒 | 未分類
杉浦日向子氏著の”百日紅”の中で長身の女性の事を、火の見やぐらと言う表現方法を知りました。
 私はホモサピエンスの身丈が高かろうが低かろうが、そんな事はどうでもいいのですが、いざ着物を仕立てる者となると話は違います。
 このあたりの裄の曲がりについては、他の和裁士さんのブログにもたびたび登場しますが、本当に頭が痛い問題です。
 その解決法は、私の師匠の上野敏男先生と柏の先輩先生の技法が全く同じで、そういう意味では和裁は文化ではなく数学だと思います。
 布はふにゃふにゃでも、形を作ろうとするなら一足す一は二です。

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緯双

2005年12月11日 11時33分12秒 | 未分類
紬類の柄物には絣(かすり)と緯双(よこそ)が有ります。
 その違いは絣は縦糸と緯糸を使い柄を織るのに対し緯双は緯糸のみで柄を織ります。
 それにしても今回の緯双もそうですが、和服(特に和裁は)関係の単語で漢字を調べようとしても、国語辞典には載っていない事が多く大変苦労します。
 そんな訳で胴裏などで使う単位のひとかま(一かま?)の漢字はどう書くのか、いまだに分かりません。

写真はこの間お仕立した、絣と緯双のハーフの様なちょっと変わった大島です。

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反物の耳

2005年12月09日 21時48分43秒 | 未分類
仕立上がった着物でまず見ることは無いのですが、天然繊維の反物には必ず耳があります。
 反物の耳とは、上手く説明出来ませんが反物の両端に有る織の組織の違う部分を”上野和裁”ではそう言い、大抵の反物ではひっつれた感じになっています。
 その大半の耳は、斜めに切り込みを入れる事で解決しますが、それをすると袷を単衣に仕立直した時の、袖口の縫込みの始末に苦労する事もなります。

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表と裏、どっちを安くする?

2005年12月08日 21時43分25秒 | 未分類
指を脂性と荒れ性に分類すると、私はかなりの荒れ性です。
 今の時期、私が生息している埼玉県はかなり乾燥しています。
 一応馬油を塗ってケアをしていますが、匁の軽い物や朱子系は指先に引っかかり苦手です。
 あくまで私の個人的な意見ですが、生地は薄くなるほど値段が安いと思います。
 で、表地と裏地のどちらの値段が高い方が縫い易いかといえば、私は裏地の値段が高い方が縫い易いです。
 当然ですが同じ技量の人なら縫い易い物の方が、高品質に仕立上がります。

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袖無し

2005年12月07日 21時00分46秒 | 未分類
袖無し、一番通りがいい名称はちゃんちゃんこでしょうか。
 和裁の試験の課題では無いので、このあたりの普段着が私のウイークポイントです。
衿が羽織みたいに返るのがちゃんちゃんこ、返らないのが半天で、後は衿幅分を考慮して身幅を決める事や、肩幅を着物と同寸にする時は五分程度の肩下がりを付けた方が格好いいかな?なんて!いざ作るとなると悩みます。
 でもそれに使う素材や形態を考える事が、本来の誂なんですよね?

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贅沢その弐

2005年12月06日 21時26分51秒 | 未分類
最近知人が門前仲町の古着屋さんで面白い柄の帯と着物を見たそうで、詳細を聞きますと、それは黒地に赤穂浪士が梯子をかけて吉良邸に討ち入るところを描いた帯と、白大島らしき着物だったそうで、もし大島の着物の柄が雪輪なら、その着物と帯で忠臣蔵を観劇したら目立つだろうね!と言う話で盛り上がりました。
 私は現物を見ていないのですが、こんな感じでは?という画像を集めて勝手に盛り上がっています。

写真其の壱、雪輪 
写真その弐、討ち入り
写真その参、白大島

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