国家検定一級和裁技能士のブログ、裁縫記:It is a blog of tailor of a kimono.

着物や和裁を紹介しています。
I am explaining a kimono and sartorial art.

地のしと火傷

2006年03月23日 12時36分32秒 | 未分類





以前にも書きましたが”地のし”とは仕立る前に反物にアイロンをかける事を言います。
 他にも地詰めともいい、文字通り生地を詰めるのはもちろんですが、反物を平らにする事も重要な仕事です。
 ほとんどの反物は地のしをして裁断する時には、横の地の目を通して切れますが、刺繍や箔が有るものや、紬類で糊の関係か、地の目を通せない物も有ります。
 主に紬類だけですが、写真の様に霧を吹きつけ、反物を地直しをしながら地のしをして、横の地の目が通る様にする事もあります。
 でも3丈2尺(12m)もえんえんとアイロンをかけていると、途中で”眠い”が来る事あります。
 写真は今では大分薄くなりましたが修行時代の、地のし中に負った火傷の痕です。
 これらの火傷の数で和裁生の仕事に対する姿勢がわかります。


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小紋柄の裁合せ

2006年03月22日 13時55分30秒 | 未分類


私は小紋の場合柄がくっついて、くどくならない様に裁断するのを基本としていますが、用尺の関係でなかなか思い通りにはなりません。
両耳の柄がそれぞれの中間に位置していれば、柄から柄までの長さの四分の一の所を山にして、追いかけ裁にするのが無難ですが、そのまんまの柄ゆきはそうありません。
 特に浴衣なんかは、ずくなし和裁士の私は楽に裁断したいので、反物の長さが5丈(19m)位あると嬉しいです。(そんな長い浴衣地はありません)
 写真は裁ち合せ病に取り付かれて、下前の脇縫いと上衿迄、市松模様を合せた長襦袢と両耳の柄がそれぞれの中間から少しずれた位置にある小紋の長襦袢です。

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裄の柄合せ

2006年03月13日 21時34分49秒 | 未分類
振袖や訪問着等の絵羽物は、誂えでも柄付けは既成品が多いので、柄合せの寸法は仕立屋の技術以前の問題です。
 それでも出来るだけ柄を合せる様に努力します。
染付けは専門外なので確かな事は言えませんが、裄の柄は1尺7寸(64.5cm)か1尺7寸5分(66cm)を想定して染付けられている様な気がして、先日仕立てた1尺6寸6分の訪問着の口下の縫込みは1寸2分(4.5cm)になりました。
 1尺3寸の袖丈では口下の表地の縫込みを起こすのは無理なので、表は袖下まで割りました。(丸味はすっごくつぶしにくかったです)
 追伸、後半の表現は上野和裁訛りでしか表現出来なかったので殆ど方は理解出来ないと思います。
 写真がその訪問着の袖です。


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すみうち

2006年03月05日 21時11分43秒 | 未分類
タイトルのすみうちをどう漢字で書くのかわかりません。(墨打ち?)
 訪問着や附下等の耳に書いてある印ですが、柄付けの際の目印的なものと理解しています。
 後前を表現するのは直角三角形もどきの図形を用い、底辺方向が後、とがっている方が前を意味します。
 したがって付込み5分、繰越5分の女物の場合すみうちの底辺から2寸6分の所に紋の上端がくるのが理想的だと思います。
 ただ背縫いと共衿左右に合口があるときにはそう簡単にはいかず、繰越5分、衿肩明が2寸5分では、肩山から背縫い迄の長さが3寸1分5厘になるのを利用して肩山を決めます。
 そんな訳で時々訪問着等の紋印をしますがミスはご法度なので、裁断と同じ位緊張します。


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