国家検定一級和裁技能士のブログ、裁縫記:It is a blog of tailor of a kimono.

着物や和裁を紹介しています。
I am explaining a kimono and sartorial art.

和裁の道具

2005年06月30日 17時33分05秒 | 未分類
私が和裁で使う道具といえば、針や糸、指貫き、鋏、鏝、裁板やアイロン、蒸気アイロンと仕上げ台、仕立て上げた着物の針をチェックする検針器、袷の着物のかぶりを見るつり合い棒(天井に滑車を取り付け、そこに紐を通してつるべ落としの井戸みたいにガラガラやっています)あとは裏側がスポンジみたいで表がウグイス色のゴムみたいなアイロンマット(何で出来ているのか分かりませんが、熱で溶けたりはしません)他にも衿肩明の丸く切った処などで生地のほつれの防止にナイロン水溶液の”ピケ”なんかを使っています。
 それ以外にも蛍光灯や電気スタンドなどの照明器具や、快適に仕事をする為のエヤコンや空気清浄機なども道具になりますし、和裁業まで広げて考えるとパソコンも道具です。
 もともと字を書くことや事務系が苦手な私は、パソコンに随分助けられています。
 たとえばお仕立伝票はAccessでデータベースにしてあるので、たまに呉服屋さんに前に縫ったお客さんの寸法を訊ねられた時などはとても助かりますし、フリーソフトの”とりあえず請求書、見積書”や、”ちょっとだけ領収書”は金額の計算も自動ですし、なによりも手書き不要なのが嬉しいです。
 それと青色申告会で購入した会計ソフトの”ブルーリターンA”は、おかげさまで帳簿の記入が大分楽になりました。
 手書きだったときは、毎日きちんと記帳すればいいのに不精をしてサボるので、数日分を纏めてやると記帳漏ればかりして、帳面が訂正の二重線だらけになり、半年もするとごちゃごちゃになり、しかたなく青色申告会の事務所に記帳確認に行き、そこで何時間もかけてなんとかしてもらうのですが、確定申告の時にはまたごちゃごちゃになっているので、申告に時間がかかり地獄でした。
 それがブルーリターンAを使うと、相変らず記帳をサボるので訂正は多い物の、二重線だらけにはなりませんし、なによりも各経費の計算も自動でしてくれ、きちんと記入さえすれば貸借対照表も自動で作成してくれるので、確定申告の時には青色申告会の事務所に行き、記入した内容を確認してもらい、確定申告の書類を印刷するだけで済むので、手書きの時の事を思えば天国です。
 それと広い意味では和裁道具になると思うのですが、お仕立物をお届けする時に使っている、昭和63年製の当時走行距離8.000Kmのカローラは車検寸前だったとはいえ、後輩に5万円で譲ってもらい、いまだ現役です。

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着物を仕立たらなんぼ?

2005年06月29日 11時54分01秒 | 未分類
今月の22日にノートン君の購読期限が来まして、インストールしていたのが前のバージョンの2004だったので購読延長せずに、最新版の2005を買いました。
 そうなると少しでも安く買いたいので、アマゾン、インプレス、ベクターのうち一番値段の安かったベクターから買いましたが、その差額は400円...でも安い方がいいです。
 それが着物ならばどうなるか?試しに見積もってみました。
 まずは浴衣ですが、これは考えるのを止めました、というのも以前も紹介した着物の現金問屋の丸京さんで、女物の浴衣の仕立上り品が3.000~8.000円、男物の浴衣で3.000円から、他に浴衣の結び帯が2.000円から、浴衣の帯が1.500~4.500円、桐の下駄が1.500円から有りまして、私の浴衣の仕立代が13.000円ですので値段的には問題になりません。
 そうはいっても高級品の浴衣地や、自分の体型に合わせるのには、誂えのほうがいいという、有難いお客様もいるのでは?と浴衣地も探したのですが、今回のカタログには載っていませんでした。
 確か5.000円位から有ったと思います。
 それと値段とは全く無関係ですが、以前本藍染めの綿絽の女物の浴衣に、下着が透けるのと、藍染めが色落ちして下着に付くのを防ぐ為に、裁切が2尺5寸位の大幅の輸出羽二重を、後幅いっぱいに脇縫い迄居敷当に付けた事が有りましたが、そんなに不自然ではなかったです。
 また単衣の裾くけですが、薄物以外では思い切って2寸位にしたら、縦縫いの縫込みの始末もし易いですし、男物の身丈出しも簡単だと思うのですが駄目ですかね?あとキングサイズの浴衣地で身幅が並で裄が長い人の脇くけは、三つ折りくけが楽だと思うのですが、やはりずくなしの考えでしょうか?
 話がだいぶ脇道にそれましたが、先の丸京さんで試しに絽の小紋と長襦袢と帯を見積もりますと、正絹絽小紋着尺15.000円(お仕立て代21.600円)正絹絽長襦袢地8.000円(お仕立て代13.500円)正絹絽綴帯、紗なごや帯(刺繍、墨描き)5.000円(お仕立代は帯屋さんに依頼するので不明、丸京さんでも頼めます)他にも留袖、振袖、附下、着尺、羽尺等の難物、半端物、季節外れ品が3.000円から有りました。
 売り出しは明日30日(木曜日)迄です。詳しい事は岩佐和裁のホームページの呉服屋さん情報に載せて有ります。
 それとお仕立ですが今なら2週間位で出来ると思います。こちらも詳しい事は私のホームページをご覧になって下さい。
 最後に昨日の記事に書いた、友禅染めの展示会についてですが、生意気なようですが見る価値は十分に有ると思います。
 というのも作品自体が素晴らしいのは勿論ですが、本物を見ておけば印刷された物等との違いがはっきりわかると思うからです。
 上手く表現出来ませんが本物の作品には力が有ります。
 作品の販売をしているかは正確には分かりませんが、それぞれの作品に、小風呂敷10.000円、袱紗20.000円、染めの帯150.000円、といった値札が付いていました。
 でも販売員などは居らず、画廊のギャラリーといった感じで、友禅染めの工程も展示されていました。
 またそれらの作品や外の日本庭園を見ながら、抹茶、紅茶、コーヒー等が楽しめます。(私は抹茶とお菓子のセットを頂きました)ギャラリーの隣には車数台が止められる駐車場も有り、そこの石灯籠も見事でした。

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友禅染めの展示会

2005年06月28日 22時29分34秒 | 未分類
去年の12月30日に裁縫記を始めまして、その日に二つの記事を投稿しましたが、その二番目の記事で、近くにお住まいの友禅作家の方の記事を書きましたが、先日その方より友禅染めの個展の案内状を頂き、今日母と行って参りました。
 自分の感想はさておき7月16日迄の開催で、とりあえず御案内申し上げます。
 展示会場:庭園ギャラリー”櫻守”
   住所:埼玉県さいたま市大宮区堀の内2-57
 電話番号:048-642-7859
   交通:JR大宮駅東口から徒歩15分、タクシーで5分
 展示作品が印刷された案内葉書のコピーを私の岩佐和裁のホームページに載せておきます。
 呉服屋さん情報の下の、展示会の御案内、其の壱、其の弐をクリックして下さい。

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男物の仕立

2005年06月26日 21時35分46秒 | 未分類
今ちょっと怒っています。
 大分さぼっていたブログの記事を書いて、投稿をクリックしたら頼みもしないのに、IDとパスワードの確認の画面が登場して、もちろん書いた記事は全部消えてしまいました。
 さらに私はお人好しの馬鹿で、3ヶ月無料の文字に惹かれgooブログアドバンスの有料コースを契約してしまい、例えるなら仕立上りの着物を着たとたんに縫い目が全部解けて、その上仕立代を請求される様なもんです。
 今度は用心して一度内容をメモ帳に書き、それを保存してコピーしようと思います。
 さて気を静めて本題に入りますと、女物の袷長着は和裁の試験や、各競技会の課題になる事が多く、仕立方はかなり研究されていますが、男物はそれらの課題でなかった為か、(ほとんどは私の勉強不足)私は先生に教わった縫い方以外の方法をほとんど知りません。
 独立してから、結構男物の仕立の依頼が有るのですが、どうも上手出来ません。
 修行中に余り男物を縫わなかったので(言い訳)、そく付けの衿付け等、兎に角手馴れていません。
 でも綺麗に出来なくては納まらないので、馬鹿の悪あがきで大部分が自己流になっていまいました。
 今は袖の人形の表は割って、裏は袖下にかけて袖幅を1分5厘狭く、斜めに割り縫いをして、表の縫い目と裏の袖幅の所の一枚をとじ合わせて、衿は女物と同じに別付けにして、衿先を単衣と同じ出来上がりの形にしています。
 それと衿の縫込みも、棒衿は成り行きまかせにするとゴロゴロするので素縫いの時点でたたんでいます。
 多分その殆どは修行中に教わっていたと思うのですが、私は忘却力に優れているので、自己流のつもりでいます。


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紋印

2005年06月09日 21時51分37秒 | 未分類
紋付の最高峰は礼装の留袖、喪服等の染紋の五つ紋付ですが、私は縫い紋が好きです。(本音は嫌いです)
 写真は別染めの、桧垣文様の江戸小紋の地紋を合せる為の紋印です。
 江戸小紋を含め、手染めの物程色むらが有り、染屋さんの腕もその補正技術の優越だそうで、最後に鋏を入れる仕立屋泣かせです。
 私の師匠の奥さんは(私の修行中は若奥さん、現在は奥さん?)柄の裁合せが得意で麻の葉や道長文様等の柄を裁ち合せて訪問着風にするのが上手く、私は着物の裁断のほとんどを奥さんに教わった為、特に幾何学文様を見ると、背縫いはもちろん上前、下前のおくみや脇等、皆柄合せたくなり往生しています。
 出来上がりは、何も考えずに端から裁断しても大差ないと思うのですが、採算を考えない過ちをまた犯してしまいました。
 これって一種のトラウマなんでしょうか。
 
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着物の解き

2005年06月02日 21時44分41秒 | 未分類
私は虫歯で痛い思いをした事は無いのですが、体質的に歯が弱い人がいるらしく、修行した上野和裁でも歯が弱く、きちんと歯磨きをしていても虫歯になり、治療しても数年後には歯に詰めた物がとれてしまい、その度に歯を削るので「このままでは歯が無くなってしまう」と嘆いている同僚がいましたが、最近仕事中に聞いたラジオの番組で、そんな人達が喜びそうな新しい治療法を紹介していました。
 それは歯の表面を覆うエナメル質と同じ構造の結晶を作る物質を、虫歯に塗ることで表面を修復し、初期の虫歯なら削らずに済む方法で、FAP歯科研究所代表で東京医科歯科大大学院の山岸一枝先生と、他の歯科医師さんや山梨大学等の研究チームが現在実用化に向け、研究を進めている治療法で、もっと詳しく説明すると、歯の主成分であるハイドロキシアパタイトの結晶を酸性の溶液で溶かしたペーストを、初期の虫歯の表面に塗布すると、歯の表面をそれらと構造が完全に一体化した結晶層が覆うんだそうで、さらにペーストにはフッ素が含まれるため虫歯から歯を保護する効果もあり、強度も十分なんだそうです。
 これまでハイドロキシアパタイトの結晶化は、高圧と高熱が必要で、口腔(こうくう)内では難しいと考えられていましたが、酸性の溶液を使ったところ、歯のエナメル質の結晶構造の上に、結晶を重ね合わせることが出来たんだそうで、研究チームは「この治療法が臨床応用できれば、治療は30分程度で済み、健康な歯に施せば虫歯予防効果も望める」と言っています。
ところで話は変りますが、着物は手入れが悪くても、虫歯みたいに肉体的に痛くは無いですが、経済的に痛い思いをするかもしれません。
 着物のお手入れ方法に、着物を解いてから洗う、洗い張りが有りますがお店によっては、解き代金を取られますので、自分で解いた方が経済的です。
 仕立屋さんごとに多少縫い方が違うので一概には言えませんが、自分の場合は袷の着物でしたら、まず衿くけを解き次に衿とじ→衿先→褄下→表裏の袖付を解き袖を外し、おくみ、脇、背の縦とじを解いて、身八ッ口→裾の順に解くと、袖、表の素縫い,裏の素縫いが離れます。
後は表の素縫いは、共衿→地衿→おくみ→脇→背縫い→揚げの縫い、の順に解き、裏の素縫いは衿付け→衿の小接ぎ→おくみ付け→おくみの小接ぎ→胴接ぎ→胴裏→裾廻しの順に解き、最後に袖を、振り→袖下→口下→袖口→袖口布の順に解きます。
 他にも着物を解かずに丸洗いする京洗いが有りますが、私は単衣物にはいいと思いますが、袷にはどうかな?と思います。
 それとブログを始めた御利益だと思うのですが、ブックマークで紹介させて頂いたシナモンさんの2005年5月31日のブログに、二酸化炭素を使った超臨界流体のクリーニングの体験談の記事がアップされました。
 なかなか興味深い記事だと思いますのでリンクしときます。
 シナモンさんのCO2のクリーニングの体験談

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