新音楽療法邪説

音楽療法は、音楽の持つ様々な特性を必要とされる人々の課題解決のために応用される音楽臨床技術の総称として用いられています。

リソース、色でわかる音楽

2021年06月01日 21時32分03秒 | 音楽療法の資源(music therapy resources)

                   (写真1

 ご存じミュージックベルですが、前列と後列とではカラーリングが違いますよね。後者はピアノの鍵盤にも見えなくはありません。前列は虹の七色をドレミ・・・・に割り当てたものとも言われています。ただし、文科省では色音符の定義はなく、これを考えた人や改良した人などによって、幾つか違いがあるようで、統一されたものではないらしいです。

 とすれば、購入したベルのカラーで工夫していくことになりますが、いくつかのバリエーションがあるとなると、ちょっと厄介ですね。楽器を購入する側としては、本格的なハンドベルを購入するならともかく、なるべく安価なものをと考えるでしょうから、「色」は二の次と思われても仕方ないでしょう。

 まぁ、手持ちの、あるいは仕事先の施設等の楽器のカラーリングで楽譜のようなものをこしらえていくことになります。先輩の音楽療法士の先生の中には、ベルに色のついたリボンを結んで行った楽器活動を紹介した著書を出版されている方もいますが、楽器によっては色の順番が違うものがあるらしいということになり、テキスト通りにはいかなくなることもあるということです。

 前置きが長くなりましたが、写真2ではこのカラーベルの色の並びをシートに応用し、音楽理論の知識がなくても3コードによる和音奏、つまり歌の伴奏を意図したベルの並べ方をシート上に表しています。

(写真2)

 ベルの色とシートの色が同じですね。シートに書いてあるAとかCは、別にドレミでもハニホヘトでもよいわけですが、たいていの場合ヘッドの部分にはABC式の音名が書かれています(ドレミのシールが付属しているメーカーものもありますが)。

 ここまでは、音に色を配列してわかり易くする話でしたが、これはメロディを演奏するためのわかり易い方法のひとつという話でした。でも、シートも色分けする事が出来るわけですから、そのシート上にコードの構成音を乗せれば和音を演奏できる楽器の誕生です。しかも3コード。それが写真3。

 (写真3)

 どうでしょう。このベルはタッチ式と言って、テーブルなどに置いたままでもヘッドの部分をタッチして音を鳴らす事が出来ます。この理屈を使えば、施設を利用されている利用者の方や患者さんも歌などの伴奏として何の習熟もなしに活動に参加する事が出来ますし、スタッフさん側は3コードを操ることで習熟なしに完璧に伴奏することができることになります。

 これは、施設勤めのスタッフさんたちにとってもかなりいいツールになるんじゃないかと、施設などに出向いて実践するはずが・・・・・・・・・

 結局コロナ禍で身動き取れずというオチで、終わります。