本日は書評です。
深沢直人著 「デザインの輪郭」
無印良品のプロダクツで有名な、工業デザイナーである深沢直人氏の著書だ。
自身のデザインというもののとらえ方、概念、考え方などを語っている。
以前からこの人の作るものは、ふわーっとして、不思議な感じなんだが、でもなんだかみょーに説得力あるなぁと感じていた。
そう思っている人は多いのではないか。
この本を読んで理解した。
この人は天才なのである。
凡人の私には少々難解な本だった、概念的な説明が多い。
たとえば「デザインの輪郭」とか「空気を伝わる圧力」とか「デザインには輪郭の張りが大切とか」
わかるようなわからないような・・・。
彼のデザインプロセスを見ていると「もがき苦しんで産み出す」とか「アイデアに苦悩する」とか
そんなものとは無縁のようだ。
そういう意味では、同じようなテイストのプロダクツをつくる吉岡徳仁とはかなり違うようだ。
TVのドキュメントでかなり苦悩していたから。
深沢氏が追い求めるのは「完全なる普遍性」なのだという。
なんだか納得。
では書評のまとめとして、彼が天才である証をこの本のなかのインタビューから・・
「ブリーフィングのときに指令が下り、自然にそのことを考え出して、
すべての見るもの、考えることがそのフィルターを通るようになっていく。」
中略
「仕事というのは、締め切りまでに完成していくものだと思っているでしょうが
依頼された時にはほとんどアイディアは出るものです。ピラミッドは頂点から組む。
下から組み上げても、台形にしかならない場合があるから。」
うーん、なんだかすごいな・・・。
今日、芝生に正体不明のキノコが30本ほどはえてました。
何なんだ君たちは!
どうせ生えてくるならマツタケでもはえてこいよなぁ。
ちょっと不気味な光景でした。