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モノ作り、ハンドメイド大好き!ワン-オフ アイテム

「モノ作り」をテーマにしたコンテンツを中心で情報発信中!他にもパフォーマンスに関するエピソードや、身近な話題も記載。

アルミのロウ付け

2015年11月25日 01時28分32秒 | モノ作り
スピニングマスターズのエンジニアリング担当でもありますトモヒロじぃであります。

前回モノ作りネタでは、アルミ板の曲げ加工に使用する自作簡易ベンダーを紹介しました。

まだまだ他の方法や、改良点なんかもあるので、
それはまた次回、追々に記載していくとして、今回は「接合」というテーマで。

少しでもDIYの経験がある人なら「金属と金属をくっつけたい!」と思ったことはあるでしょ?
ボルト&ナットで固定したり、リベットという方法もあるし、
モノによってはエポキシ系の接着剤でも接着可能だけど、
接着剤ではどうも強度を考えるとね・・・・。

それに面と面ならばのりしろを作っておけば良いのだろうけど、
線と線と、または線と面のように、のりしろが作れない場合はどうする?ってことになっちゃうよね。

ならばということで、曲げ加工に続いては、
ついでにアルミ素材の「ロウ付け」について触れてみたいと思います。


前ブログでも言いましたように、アルミ素材を加工するのは難しいのですが、
中でも最高難易度なのはアルミ材料のロウ付けであります。

そもそもロウ付けは、ハンダ付けと溶接の中間的な位置付けの作業方法です。

アルミの接合作業には、TIG溶接が一番です。

半自動溶接という方法もありますがアルミの半自動溶接ってのは熟練した人でないと難しく、
かなり条件がビシッと揃わないときれいで丈夫な溶接は出来ません。

何よりも溶接は半自動溶接機でも、TIG溶接機であっても、
必要な機械や設備を整えるだけで数十万円もの出費です。

ちょっとだけ金属同士を付けたい場合にはロウ付け作業か、
ハンダ付けが向いているのですが、
真鍮や銅、薄い鉄は比較的気軽に手を出しやすいとは思いますが、
しかしアルミ素材同士となるとかなりハードルが上がります。


また、薄い金属ではハンダ付けも可能ですが、
それには100W以上のハンダごてが必要となりますし、
基本的にはアルミ同士はハンダ付けできません。



ロウ付けに関しては、必要となる温度も500度以上と高温が求められるため、
ガスバーナーやガストーチが必要です。

必要品をまとめると、
アルミ同士の接合には専用のフラックスと、
アルミロウ棒、
ガスバーナーが必要で全てホームセンターでの入手可能です。



この時期は風があったり、外気が低温だったりの影響で、
屋外での作業では必要となる溶解温度まで上げるのは難しいので、
室内での作業がしたく、安全と作業性向上のために、こんなものも用意しました。



ショーで使っているホワイトガソリンの18リットル缶をカットして、
その中にバーベキュー用の耐熱レンガを置いて作業場をスタンバイ。
熱を効率よくするためで、少しでも逃げないようにとの対策ですが、
家庭用台所用品などのガスレンジ用の商品で「レンジガード」という名前で売っている
カバーでも代用できるでしょう。



本当はセラミックで できた台も市販されてますがちょっと値がはるし、
DIYにおいては、気軽で、できるだけ安く、そして長く使えることも大切なことだと思いますので、
私のDIY紹介では、誰でも入手しやすい安価なモノを優先してやっています。

バイスやクリップ付きのサポートスタンドのような、
部材固定用の道具もあると便利。というよりも、
必須だと言って良いほど、使うと作業がはかどります。




これはさすがに自作していると大変なのでAmazonで買いましたが、
どちらかと言えば電子部品用で、
三味線用のマイクシステムを作った時のハンダ付け作業用を流用しました。




実際にこれくらいの準備ができれば作業できますが、
ロウ棒やフラックスは接合する金属によって変わりますのでここは注意が必要です。


自信のある方はいきなりアルミとアルミでもできるでしょうが、
ロウが流れ出す感じなどを体感しておくと良いので、
できれば薄いスチールや胴などの作業しやすい素材で少し練習すると失敗がありません。


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