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大阪の東南部に位置する人口10万ちょっとのごく普通の町、富田林。その魅力を、市民の手で発見していきます。

石川化石木と足跡化石の現状 2023年7月

2023年08月01日 | 石川化石木・足跡化石

錦織東二丁目8に「アケボノゾウ足跡化石と化石林」の案内板。

 

同じく錦織東二丁目20の「あけぼの運動公園」にある案内板。

〈画面をクリックすると拡大します〉

 

2023年 7月25日 9:01 深溝(ふこうど)井堰

先日、滝谷不動の参道の高橋を渡った時に、600mあまり下流の深溝井堰のゴム引布製起伏堰がしぼんでいて、水位が下がっているのを見つけました。早速化石木がどうなっているか確認しに行きました。

 

化石木出土地点の河原

こぶし大の石がゴロゴロ。まさに「石川」。

 

高橋より150mくらい下流。ここに化石木があります。起伏堰が膨らむとここは沈みます。

 

前回調査した時の見取り図。7カ月ほど経過して、現在はC8が確認できませんでした。

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C-6 メタセコイアの直立樹幹。2017年に確認されました。

 

C-6 逆方向から見たところ。真ん中が空洞(室)になっています。以前より砂が取り除かれた様子です。

 

C-6かなり風化が進み、毛羽立ちが出てきています。

 

これはそれより下流のC-4。現在確認できる化石木では一番早く確認されました。2014年発見。

当時より周りの大阪層群の堆積物が浸食され島状になっていますが、発見された頃は半分は水面下にありました。

 

C-4 別の方向から見た様子。メタセコイア特有の根の張り方をしています。現存する中で、この化石木群の中では一番古くから見つかっています。

 

C-4 下流から上流をみた様子。高橋が見えます。粘土質に見えるのが約100万年前の大阪層群。

A・B・C1・C2・C3・C5・C7・C8は2013年6月5日の最初の発見以降に増水などの理由により流失または消滅しています。

 

組織が圧縮されて、水に沈みます。炭化したように黒っぽくなっています。日本では絶滅したメタセコイア。

最初に発見されたのはAとBです。

石川化石木 A

石川化石木 B

C-9 2023年1月に出現した一番新しい化石木。以前より砂が取り除かれよく見えるようになっています。

 

その他C9付近には材化石が多く点在します。

 

すぐに埋まったり、流されたりするので識別番号は付与していませんが、河川の流路変更や増水により、出現・消失を繰り返しています。

 

これ以外にも根の部分や化石木と思われる細片が含まれている粘土層があります。

 

こちらはまだ正式には確認されていませんが、アケボノゾウの足跡化石の可能性のある層です。

 

数か所で出現しています。以前は砂で覆われていたので1か所しか確認ができませんでしたが、今回新たに3カ所以上で確認できました。

 

直径30~50cmの円形をなしていますが、クリーニングしないと決め手となるひづめ跡や蹴返しが確認できません。これが確認されれば100万年前の大阪層群の地層なので、アケボノゾウ足跡化石とほぼ同定できます。

 

今後の正式な調査が待たれるところです。遺跡保存のため現状維持でお願い致します。

化石木と足跡化石が同一箇所で確認できれば、1989年に発見された富田林高校理化クラブ/富田林石川化石発掘調査団以来の発見となります。

 

石川は領家帯花崗岩・片麻岩層と和泉層群砂岩・礫岩層を流れてくるので花崗岩や砂岩が多く含まれているのですが、ここには大きな花崗岩の岩が4つも存在します。

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上流より流れてきてここのとどまった理由は、ここより下流において川の傾斜が緩やかになることがその要因かもしれません。

  

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石川化石木・足跡化石(33)

写真撮影:2023年7月25日

2023年8月1日(HN:アブラコウモリH )

 

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