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未来の高校⑦  若者たちの母港になる

2018年10月13日 | 未来の高校
未来の高校⑦ 若者たちの母港になる
 
与えられた種は大きな財産に
 
 現在の学校制度は近代が生んだ。日本では146年前の明治5年に学制が発布され、工業社会に適したシステムとして活動し始めた。現在、学校は情報社会や超スマート社会に適応すべく、脱皮の苦しみの最中にある。
 
 激しく変わりゆくものに目を奪われ、足下の根幹を忘れてしまう。相次ぐ教育改革に「ついていけない」「できない」と諦める。多大な期待や無責任な批判に疲れ切ってしまう。しかし、目の前に子どもたちがいる。賢くしなやかに、無理をしすぎず、難局を乗り切らなければならない。
 
◆多忙を減らす知恵
 
 多忙や多忙感を減らす方法が三つある。仕事量を減らすこと、生産性を上げること、成長を実感すること―である。
 
 学校の仕事にはすべて意味がある。しかし、減らさなければならない。例えば一人一人の生徒へのコメント書き。単なるルーティンになっていないか。生徒が必要とするときに必要とされるコメントを書けばよい。例えば教材づくり。共有財産にしているか。省いてもよい仕事と省いてはならない仕事を見極めたい。仕事に優先順位と劣後順位を付けてやろう。
 
 一日24時間は誰もが同じ。同じ時間内で量を増やし、質を上げたい。例えば授業の濃度を高めるには切り替えと集中が必要である。6感を総動員して学ぶよう、さまざまな活動を仕掛けよう。例えばすきま時間の活用。すきま時間ですることを決めておこう。
 
 人は成長を実感するときには多忙と感じない。生徒が自身の成長を感じる授業やクラス経営、部活指導を目指しているか。先生が自身の成長を実感しているか。
 
 「できない」と口にすれば自身の無意識もできないと諦める。一段登ったとき、「できる」と思えるかもしれない。無意識を味方にする知恵を学ぶことも、未来の高校では当たり前となっているに違いない。
 
◆種を蒔く
 
 できることから始めればよい。未来を見つめる目も大切だが、一歩一歩大地を踏みしめる足があるから前に進む。
 
 高校時代にどんな一歩を踏みしめたか。仲間と真剣に話し合ったこと。悩み苦しみながら、今ここを存分に生きたこと。一緒に泣き笑った友が一人でもいたこと。じっと見守ってもらったこと。多くの財産の種を与えてもらったこと。高校時代の経験は貴重である。
 
 してもらったことは大きな財産である。百に一つくらいが芽を出し、彼らの財産となる。だから先生は千も万もの種を蒔く。それは未来の高校でも変わらない。
 
◆母港となる
 
 多忙を克服し、先生たちが生き生きとたくさんの種を蒔く。そこに学校の未来がある。激動の社会を生きる若者たちの心の母港となろう。

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