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未来の高校④ よさを共有する

2018年10月07日 | 未来の高校
未来の高校④ よさを共有する
 
優れた実践を学び合う文化つくろう
 
 生徒も先生も学校にいる時間が一日のうちで最も長い。先生は人生の大半を学校で過ごす。その学校での人間関係が希薄でストレスばかりでは愉快な人生とは言えない。
 
 学校とは本来、そこに棲む者たちが成長する場であった。未来の高校はその原点に戻る。
 
◆もったいない
 
  先生は真面目なくせに学ばない。先生は本当に真面目なのか疑わしい。
 
 新制高校が生まれて70年。その間に優秀な先生がどれだけいて、優れた教材や指導法がどれだけ実践されたことか。それらの財産のほとんどを私たちは継承せず、失ってしまった。よさを共有する文化を築くことができずに来た。何ともったいないことか。
 
◆よさを共有する文化
 
  真面目なだけではよさを共有する文化は築けない。冗談や不真面目もなければその人と一緒にいたいとは思わないし、何かを共有しようとも思わない。人生の一部を共に歩みたいという互いの思いが、共有する文化構築の根底にある。
 
 人が生きる意味や価値は、人と人、物、事との間に生まれる。よさを共有する文化も同様。人と人が関わりながら、目的を明確化し、よさを発見し合い、それらを通して関わりを一層深めることで、よさの共有や継承は進む。成長する喜びを共有する関係性がよさを共有する文化を育む。
 
 まず、共通の目的を確認しよう。忙しいから、青臭いからと逃げずに互いに向き合おう。目的を明確化できたら、自分たちの学校にあるよさを見つけてみよう。よさを実践している人がいたら、それを認め、リスペクトし、真似てしまおう。よさを共有する文化に包まれたら学校は愉快に生きる場所になるだろう。
 
  ◆主体的に共有する
 
  埼玉県立高校では「学校間ピアレビュー」の仕組みを導入した。同じような課題を持つ学校同士がグループになり、グッドプラクティスを学び合う仕組みである。兵庫県立高校では校長先生方が主体的に「学校間ピアレビュー」を始めた。
 
 現在進行中の高大接続改革はこれからの社会に求められる力を高校・大学を通して生徒や学生に身につけさせようとする改革であるが、その本質は「してもらう」から「主体的にする」への転換にある。私たち大人もいつまでも「してくれない」と不満を言わず、自分たちで始めてしまおう。
 
 人工知能やロボット、ビッグデータ、IoT、ブロックチェーンなどが発達する時代には、自動車産業よりも教育産業のほうが大きくなる。成長することに人々が喜びを感じ、それを助ける教育産業が盛んになる。それまでに主体性を育む教育を開発し、よさ共有する文化を築くことができれば、学校は残るだろう。学校を残したいなら、主体的にやるしかない。

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