最後の忠臣蔵【試写会】

2010-12-10 01:10:27 | 映画
全く文句のつけようのないドラマでした。
久々に、劇場の席で涙が溢れました。

笈田 ヨシ氏の「茶屋 四郎次郎」の演技には全く脱帽しました。
この世と人を繋いでいるもの・・・
夕霧太夫の「男はんは女の黒髪一本で繋ぎ止められている」
という言葉はあるい意味では正解かもしれません。

しかし、孫座衛門はそれを遥かに凛々しく超越していた。
ボクの感動は「武士」あるいは「武家」における
節操・節度・忠義という美徳を貫く精神。それは封建時代の名残かもしれません。
ナンセンスと思う人もいるでしょう。
しかし、主君から託された使命を自らの人生を犠牲にして達成する強烈な精神は、
この無節操極まりない現代の役人や偉い人たちにも見習って欲しいものです。

娘を持つ父親であれば、100%の人が嗚咽するでしょう。
大切な人を守り抜く父性の力強さに憧憬さえ覚えます。

キャスティングもカメラ割りも緋の打ちどころがありません。
安田成美さん演じる「夕霧太夫」、桜庭みなみさんの演じる「可音」
どちらも素晴らしかった。

昨今の角川映画には一目置いていましたが、ワーナーブラザースとのコンビで
名作に仕上がっています。杉田監督の作品としては白眉ではないでしょうか?

劇中に伏線のように出てくる人形浄瑠璃は「曽根崎心中」ですが、
さすがに名作であることを再認識させられます。梶芽衣子さんと宇崎竜童氏主演の
ATG作品を思い出しました。あの映画も凄かった。

ボク自身も反省することしきり、大切な人の我儘を許し、姫御寮として
守り通す。それこそ男子の本懐と覚醒しました。女性はみな可愛い「お姫様」なんです。






最新の画像もっと見る