ワークプレイスに於ける採光・照明へのこだわりは、ナレッジアーチストのクリエイティビティを創出する「場」の演出手法の一つです。
私は、『光』が人間の行動に与える身体的影響や、心理的影響を考慮した空間の照明戦略を考えることは「場」創りを担うビジネスプロデューサー仕事と考えています。
もちろん、専門家からの支援を必要としますが。
当たり前の事ではありますが、人間は、夜は寝て、陽が昇り朝になれば起きて生活や仕事等の活動をします。
昼過ぎには活動バイオリズムがやや低下し、その後夕方までは再活性化する時間帯となり、そのテンションは夜まで続きます。そして就寝に向けてリラックスしながら睡眠に入るサイクルで1日を過ごします。
人間には「体内時計」があると言われています。旅行や出張で時差のある海外地域に行くと「時差ボケ」をします。
これも「体内時計」があるからです。
こうした現象は、人間や動植物の運動や生理現象にみられる約24時間を周期とする内因性のリズムであり、「サーカディアンリズム(概日リズム)」と言われています。
サーカディアンリズムは光(採光や照明)との関係が深く、ナレッジワーカーの知的生産性向上を支える施策の一つとして「サーカディアンリズムとオフィス照明」を考えてゆくことが大切です。
オフィスの照明は、せいぜい明るさ(ルクス)や色合いくらいしか考慮されていないのではないかと思います。
これからは、働く人たちの生体リズムに合わせた照明戦略、つまり、朝の照明光度、昼夜のテンションマックス時間帯の照度、そして、リラックスできる光源や光の波長、間接照明による効果、リラクゼーションルームがある場合は、短時間で睡眠導入を促す照明法といった観点で「場」を演出してゆくことが必要です。
HLD Lab は、こうした演出をさまざまに組み合わせながら「わくわく場つくり」プロデュースを進めています。