天気が優れない土曜日の朝です。
今朝は、「コンピテンシートラップ」と「場」つくりについて考えてみます。
「コンピテンシートラップ」とは、成功している企業にとって肝に銘じておくテーマ!「知の探索」を怠るなかれ、というテーマです。
「知の深化」によりイノベーションが生まれ、そのイノベーションが企業に発展をもたらされます。
然しながら、金鉱を掘り当ててしまうと、経営は別の金鉱を探す意欲(価値創造投資)が減衰してしまう傾向があります。
結果、ある時点で、繁栄をもたらしてくれたイノベーション寿命は尽きてしまい、元の黙阿弥と帰する企業は少なくありません。
経営側も、解ってはいるけど、ついつい目先の利益追求(投資価値をコストと錯覚⁉︎)に意識が向いてしまうのは仕方ない面もありますが、ここで、海のものとも山のものとも分からないけれども「知の探索」にも投資を継続できる経営者こそが「両利き経営」Ambidexterity Management を実践出来る経営者でもあります。
コンピテンシートラップとは、「知の深化」のみに嵌まってしまい、「知の探索」が疎かになるマネジメントのトラップを意味します。
一時的な成功に浮かれてしまって、継続的な「知の探索」投資を疎かにしてしまう「コンピテンシートラップ」に陥いらないように経営に進言するのは、組織内の誰なのでしょうか。
私はChief Knowledge Officerたる経営職が担うべき職務と思っています。
企業によってはCFOや経営企画担当役員がそのミッションを担うのでしょうが、敢えて提言させて貰えば、そのミッションは「場」創りをプロデュースしている総務人事のエグゼクティブが担うべきと思っています。
組織に Chief Knowledge Officer → CKO なるC職があると、「価値創造経営」が円滑に進められるのではないでしょうか。
CKOがリーダーシップをとり、ナレッジ・プロデューサー達が組織知活性化の触媒となり「場」を盛り上げてゆく活動は FM活動そのものと思います。
日本の組織には『CKO』なる職位を置いている企業は殆どありませんが、この機能に近い役職を果たせるのは『総務部長』であり、配下の総務FMスタッフ並びに事業部門の協力者がナレッジ・プロデューサーでとして、クリエイティブワークスタイルを築いてゆく意義と意味はあると思います。
「場」創りとは経営そのもの!
企業の盛衰を左右する重要な役目です。
欧米企業には、CKOなる職位を置く会社が存在します。
経営レベルで価値創造経営を推進しなくては組織は動きません。
日本でも、「コンピテンシートラップ」に陥らない「ガバナンス」をモニタリングしてゆく「CKO」職位に総務FM人が就く時代がすぐそこ迄来ています。
これからは総務の時代!といっても過言ではありません。
今夏「戦略総務研究所」の活動が始まります。
総務エグゼクティブのネットワークを広げてゆければと思う朝です。
具体的な構想はまたの機会に!