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幸せな人生をデザインしてゆく「羅針盤」ブログです

「心理学」って面白い😃

2017-06-02 07:45:48 | 日記


総務FMの仕事に従事している総務部門や、人事部門にとって「人間を知る」努力は欠かせません。
「人間を知る」ということは、従業員の職歴や人事評価の履歴を知る事ではありません。
自社の「従業員」としての属性前の「人間」としての「属性」を知る努力をする事です。

「人間」を探求する学問には、哲学、心理学、社会学、人類学、比較文化学といった分野の学問と、こうした学問分野を中心としながら、分野を横断するような学際的視点で、様々な側面から「人間」について科学的・総合的に研究を進める人間科学*の分野があります。
*「人間」を研究するために、いろいろな学問分野が結びついてできた学問

企業実務家たる総務人事FM部門は、其々の学術分野の専門的な理論を全て理解する事はできませんが、こうした分野のアカデミカルエッセンスを体系的に知っておく事が大切です。
私は、クリエイティブワークプレイス「場」創りをするに当たり、知識基盤として、これらのアカデミカルベースを広げる事を心掛けています。

ゲームクリエイターを中心にとしたナレッジワーカーの行動心理や思考法、感性の傾向を知り、知識創造型の企業の生産性向上を実現する「場」の仕掛け創りに不可欠な学問である「心理学」!
奥が深く、また広域に亘る学問領域ですが、「ビジネス心理学」として、実践的な実務に有用な幾つかの理論エッセンスを紹介します。

1.ハーズバーグの二要因理論
(動機付け・衛生理論)

アメリカの臨床心理学者、フレデリック・ハーズバーグが提唱した仕事の満足あるいは不満足を引き起こす要因に関する理論です。
人間の仕事における「満足」に関わる要因(動機付け要因)と「不満足」に関わる要因(衛生要因)は別のものであるとする考え方。職場環境要素は衛生要因とされています。
「場」つくりは衛生要因に思われがちですが、私は、「場」つくりこそ、動機付け要因を支える重要な要素と考えています。

2.アブラハム・マズローの5段階欲求説

アメリカの心理学者であるマズローは、人間の欲求を段階的にピラミッドに見立て、人間の欲求は以下の順で次の欲求に移行してゆくと言う説です。

(1 )生理的欲求
(2 )安全欲求
(3 )親和欲求
(4 )承認欲求
(5 )自己実現欲求
(6 )自己超越欲求

満足度調査を行う場合の設問にも、こうした考え方を踏まえた対応が大切です。

3. ポジティブ心理学のミハイ・チクセントミハイのフロー概念

「幸福」、「創造性」、「主観的な幸福状態」、「楽しみ」の研究、いわゆるポジティブ心理学の第一人者で、著書『楽しみの社会学』でフローの概念を提唱したハンガリー出身のアメリカ人心理学者。
グループフロー概念は「場」の活性化に有用な概念です。

(以下Wikipediaより抜粋)
チクセントミハイは、集団が全体として作用して、ひとりひとりのメンバーがフローに達するようないくつかの道筋を示した。このような集団の特徴には、以下のものが含まれる。

・創造的空間配置:椅子、コルクボード、図表。机は置かない。そうすれば立って動きながらの活動が主体となる。

・活動の場のデザイン:情報を書き込む図表、流れ図、企画の概要、熱狂(ここでは熱狂も場所を占める)、安全な場所(ここでは他に何が考えられるかを誰でも言うことができる)、結果掲示板、オープントピック

・並行した、組織だった作業
・グループの集中を目標に定める
・存在しているもの(原型)の発達
・視覚化による効率の増加
・参加者の意見の違いはチャンス

人は常時フロー状態を維持できませんが、ナレッジワーカーが、フロー状態になるきっかけを創りは、総務FM領域です

4.フローリッシュ(持続的幸福)理論

マーティン・セリグマン(ペンシルベニア大学心理学教授)の「ポジティブ心理学」の理論です。
「生きる」意欲を支える「幸福(ウェルビーング)」を理論的に研究する領域です。

今「健康経営」が注目されています。
私は、「健康」とは単に「病気では無い状態」を意味するものではなく、「心身が充実している状態」つまり、前向きに「生きる」意欲と行動が持続出来ている状態、だと思います。
セリグマン教授が最初に唱えた「幸福理論」では「ポジティブ心理学」のテーマは、
「幸せ」と考えていました。
「幸福理論」では、「幸せ」とは、
(1)「ポジティブ感情」つまり、楽しみ、歓喜、恍惚感、温もり、心地よさなど自分が「感じるもの」として「快の人生」を意味するものと、

(2)「エンゲージメント」つまり、フロー状態(無我夢中人間なる行為の最中での没我の感覚)を得る事を目的とする「充実した人生」を意味するもの、そして

(3」「意味・意義」つまり、快や没我を超えた「有意義な人生」を感じる事と定義していました。

同教授は10年前に著した「幸福理論」を改め、今や、ポジティブ心理学のテーマは「ウェルビーング」であり、「ウェルビーング」を測定する判断基準は「持続的幸福度(Flowrishing)」だと主張しています。

「働き方改革」を推進するには、先ずは「人間」を知るところからのスタートです!