1.永楽通宝紋
中国において、明の成祖の永楽年間(1403~23)に造られた
永楽通宝銭を紋章化したもの。これが日本に輸入されたのは
足利時代で、当時我が国では久しく貨幣の鋳造がなかったから、
便宜上用いているうちに紋章に採用された。
初めて文献にあらわれたのは「羽継原合戦記」。
≪永楽の銭は三河国水野の紋≫とある。
戦国時代に織田信長が旗紋にこの「永楽」の文字を用いている。
部下の将士にも大いに分け与えた(仙石氏、荒尾氏、黒田氏)。
水野氏(徳川家康の母・於大の方の実家)もやはり信長に賜った
(信長より古くから使っているとの説も有)が、その子孫の代に
徳川家康に見つかり、「(永楽通宝)の文字を除くべし」と言われ、
仕方なく水野氏はそれに従った。
信長の用いた「永楽」の文字が家康にはよほど気になったらしい。
今、水野氏の紋を見ると「永楽通宝」の替紋として
「裏永楽銭」を用いているのがそれである。
その他「永楽銭紋」使用の諸氏
源氏系・・・・・松平氏、奥村氏、本郷氏
小野氏流・・・永見氏
丹治氏流・・・中山氏
『家紋大図鑑』:参照
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