各地で成人式：「今時の中年」が「今時の若者」を語る

昨日は成人の日、各地での成人式の様子がニュースで伝えられました。

３連休の最終日、最近の暖冬傾向から例年通りの寒さとなり、車検のためディーラーに車を預けた以外は外に出ることもなく、グータラした１日でした。ということでテレビをよく見ることなりますが、ニュースやワイドショーで各地の成人式や関連した行事の様子が伝えられていました。東京の高級中華レストランからは成人の日限定の特別メニューが紹介され、成人式を迎えた若者に中華の高級食材を格安で提供するコースが紹介されていました。気になるお値段は一万○千円！、私が成人の頃はこの1/10でも十分高級でしたが。

沖縄では、成人式を迎える若者と警察との衝突が例年の行事のように起きたそうです。ただ、成人式式典での若者達と壇上の主賓や来賓とのトラブルは今回は少なかったようです。あるワイドショーでは羽目を外した若者の映像の後に選挙権を18才に引き下げることに対しての異議を、コメンテーター達が口々に唱えていましたが、二十歳の一部の若者の、それも成人式の行動だけを取り上げて「大人じゃない」と決め付けるのは少々フェアではないな、と思ってしまいました。かく言う私も、すでに二十年少々前の成人式の時は結局成人式会場の外で友人達と駄弁って終わったクチです。中に入って騒いだりはしませんが、大人達（地方の名士の皆さま）が自分達の箔や権威付けのために成人式を行っていたような気がして、素直に中に入る気にはなれなかった、というのは少しありました。

確かに飲酒で酔っ払ったり、話を真面目に聞いている人もいるのに騒いで妨害するというのはもちろんいただけませんし、法律に違反したのであればそれなりに罰を受ける必要があるでしょう。それで自分達が大人気なかったと思えば、それが成人の入り口でしょうし、気持ちをそういう方向に持っていくのが、人生の先輩としての務めかと思います。頭ごなしに怒鳴りつけたり、逆に懐柔しようと阿るというのはどちらも違うのではないかと思います。もちろん口で言うほど簡単ではないですが。

先のコメンテーターは二十才やティーンエージャーの精神的未熟さを指摘していましたが、それより上の世代がその世代にふさわしい分別を身につけているかというと、それも怪しいと思っています。若い世代を見て「今時の若い者は」と思ったときは翻って自分が自分の世代に相応しい思慮分別を果たして身に着けているかということをよく考えてみるべきではないでしょうか。

今年成人となる若者は１３５万人で過去最少の人数だそうです。ベビーブーマーの５～６割に当たる人数しかいないそうです。こちらの問題の方が遥かに深刻だと思います。そういえば二十の若者にインタビューした結果、将来に向けての不安第１位は「年金」だそうです。ブラックジョークのような話です。

１３５万人成人式　笑顔で／禁酒の／遺影と(産経新聞) - goo ニュース