ニュージーランド移住記録「西蘭花通信」

人生の折り返しで選んだ地はニュージーランドでした

NZでもできる手打ちうどん

2002-04-20 | 移住まで
習って来ました、「ほうとう」の作り方!今時のNZ、カイコウラのスーパーにさえ「UDON」がありましたが、「移住したら、たまには手打ちもいいかなぁ~」と思い、山梨疎開時代に徹底的に仕込まれたという東京生まれ、昭和ヒトケタの母直伝の作り方を先日の帰国の際に習ってきました。

「ほうとう」は分厚いきしめんのようなもので、小麦粉と水だけで打っていくカンタンなものです。かぼちゃやざく切りのネギなど盛りだくさんの野菜を赤味噌たっぷりの鍋焼きにしてアツアツをいただきます。実家では母が関東風の醤油味一本槍な人だったので、私は結婚するまで味噌ラーメンというものを食べたことがなかったほどですが、さすがに「ほうとう」だけは味噌味でした。

誰でも作れるのでレシピをご紹介します。普通の鍋で作っても構わないし、打ってから長く寝かせる必要がないのですぐ食べられます。

「みこと母風ほうとうの作り方」5~6人分 
所要時間:1時間ぐらい(寝かし時間15分の場合)
用意するもの:麺棒、小麦粉1袋(1kg入り、実際に使うのは700gぐらい)、塩小さじ1、水200cc、うすい布(あればガーゼ、なければハンカチでも)、野菜はかぼちゃ、にんじん、白菜、きのこ類、ねぎ、ほうれん草など何でも可。

⓵塩を混ぜた小麦粉500g(残りは打ち粉に使います)を木のテーブルの上に小山のように盛ります。木は水を吸うので一番いいのですが、なければ安定した広い平らなところならどこでも可。

⓶真ん中を凹ませて穴をあけ噴火口のようにして、100 ccの水をゆっくり加えていきます。様子を見ながら全部で150~200 cc入れますが、かなりボロボロな感じで。あまり水分が多いとベタベタしてしまい延ばせなくなります。

⓷噴火口の周りを内側に崩すようにして粉を水とまぶしてこねていきます。ベタつく面でテーブルに残っている粉をくっつけるようにし、粉がなくなるまで繰り返します。ボロボロ、パサパサの表面を親指で織り込むように丸く、丸くこねていきます。

⓸表面のボロボロがとれてある程度なめらかになってきたら、丸くして軽く湿らせた薄布をかぶせます。そのまま2時間くらい寝かせるのが理想だそうですが、時間がなければ15分でも可(なんとアバウトな 私はこういう親に育てられました・・・笑) 寝かせ終わったらいよいよ打ち始めます。(この間に野菜をざく切りにしておきます)

⓹テーブルの上に残りの小麦粉を少量広げ、打ち粉にします。麺を打つ時にくっつかないようにさせるためです。とにかく、くっつかないようにさせるのがコツ。なので生地や麺棒、テーブルにどんどん打ち粉をします。多めにすることが大切で、生地の表面だけでなく裏面にも絶えず打ち粉を。粉っぽいぐらいな方が、ちょうどいいそうです。

⓺ガーゼを外した生地をテーブルに置き、打ち粉をした麺棒で上から強く力を入れて潰します。少し楕円になったら麺棒を手前から奥に力いっぱい押して延ばしていきます。

⓻厚さやコシを均等にするため、いったん延ばしたら生地の角度を90度変え縦横を反対にします。それを何度も繰り返し、どんどん丸く押し広げてピザ生地のように丸く延ばします。広がって麺棒の幅が足りなくなったら左右2回に分けて延ばしても可。

⓼最終的に厚さが均等に5mmぐらいになったら、一端を麺棒に乗せもう片方をテーブルにつけ、敷布団を畳む要領で手にした麺棒を揺らしながら、5cmぐらいの幅に畳んで行きます。この際も生地同士がくっつかないよう両面に打ち粉を。

⓽畳み終わったら、端からたくあんを切るように上から軽く抑えては引くように切っていきます。本来かなり幅広なので1.5cm ぐらいがいいようです。切り終わったらざるや紙の上にくっつかないように広げて並べます。

⓾1.8リットルぐらいの多めの水を沸騰させ、だしと硬めの野菜を入れ、軽く煮立ってきたらほうとうも一緒に入れて煮ます。すべてに火が通ったら赤味噌も入れ、しっかり味をしみこませます。隠し味で醤油や酒を入れても。どんどん水を吸ってしまうので足りないようなら差し水をします。全体がどろっとしてきたら出来上がり。七味や薬味のネギをたっぷりかけて召し上がれ。

う~~ん。書き出したら⓾まで来てしまい何だか面倒くさそうですが、麺さえ打てばあとはごった煮なので超カンタンです。麺を用意するのが30~40分、煮込むのが20分くらいで1時間もあれば十分できました。名古屋の味噌煮込みうどん風に鶏肉や薄切りの豚を入れても美味しいです。


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「マヨネーズ」  
母は本来、山梨とは縁のない人でこの作り方がどの程度本物かはわかりませんが、美味しいので良しとしてます。山梨の方にはギョッとされるかもしれませんが、あしからず。手元の料理本で調べてみたらジャガイモ、ごぼう、大根もレシピに入っていました。でも、この本での分類は麺類ではなく、「主食兼用のボリューム鍋」となってます。えぇ、コレって鍋物なんですかぁ? 


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2019年5月の後日談:
今読み返すとアイタタタ(笑) 移住前は理想と現実がごっちゃごっちゃで、とにかく自給自足的なことに憧れ、移住したら時間が無尽蔵にあるイメージでした。

しかし、子育てが終わってリタイアする訳ではなし、お手伝いさんに丸投げだった家事育児がどっと自分たちの両肩にのしかかり、仕事も続けなければいけないとあって、移住するやこんな理想はどこへやら(爆) 確か1回だけ作って終わりました。

17年経って、今ならできるのか?うちに麺棒ってまだあったっけ(笑)