ニュージーランド移住記録「西蘭花通信」

人生の折り返しで選んだ地はニュージーランドでした

干支の年の12年周期

2023-01-03 | 家族・海外子育て
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いいたします。

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最近よく「年はとってみるものだ」と思います。年老いていく負け惜しみなどでは毛頭なく(笑) (1日たりとも戻りたい、若返りたいと思ったことはありません)、経験の蓄積から今後を推し計り、ある程度は心の準備ができるようになったからです。物事の分別、転居や海外暮らし、求職や転職、金利や為替などの生活への影響、果ては経済危機に直面しても、何度か経験していれば展開の予想がつきます。未曾有のコロナですら、謎の肺炎と言われたSARSによる2003年の香港での経験が生きました。

経験の蓄積によって、私は人生に周期があることに気づくことができました。その存在を教えてくれたのはシンガポール時代の友人ですが、周期をどう見つけ出し、生き方の指針とするかは本人次第です。友人は7年周期、独身時代の私は3年周期でした。さらに10年ごとに大きな周期が来ることに気づき、それとは別に年女の年にも必ず試練があることを自覚し、還暦の今年は10年周期と12年周期が重なるまさに人生の節目の年でした。120歳まで生きないと同じ状況にならないのかと思うと感慨深いです。
(※2つの周期に関しては過去記事、人生の10年周期年女の年の11月でどうぞ)

12年周期に関しては20代の息子たちですら、当てはまっているように思います。長男(28歳)はNZの中学生だった12歳のときの担任が、今風に言えば『毒教師』でした。可愛がられるにしろ疎まれるにしろ、感情剥き出しの対応はどちらの親からも苦情が噴出するレベルで難儀しました。その教師は次男の時にも担任になり、教室での独裁と学校の無関心が続いていました。長男は24歳で本格的に起業し現在に至ります。

次男(25歳)にも12年周期が当てはまりますが、干支よりも1年早いのが特徴です。誕生日の関係なのかもしれません。11歳のときに三度の飯よりも好きだったラグビーを辞め、手持ち無沙汰だったときに、アメリカのトレーディングカード「マジック・ザ・ギャザリング」に出会い、プロのゲーマーを目指すまでになりました。しかし、NZの代表にはなれても世界の壁は厚く、ゲーマーを断念して堅気の道へ(笑) 23歳ではローンを組んで自宅を購入し、公認会計士の資格も取得して免許皆伝となりました。

すべての年男や年女が試練を経験するとは思いませんが、私や息子たちに限っては当てはまるようです。ということは該当するかもしれないと思い、暮れに3年ぶりに訪れた伊勢神宮で、素焼きの兎の鈴守りを買いました。次男のガールフレンドは今年24歳を迎える兎年の年女です。彼女はイギリス人ですが、我が家同様にNZに移住してきた親に連れられ、ほぼこの国で育ちました。大学での専攻の関係もあってアジアに造詣が深く、20歳の大学生のときにイギリスのエジンバラで次男と出会いました。

以前、なにかの話から厄年の話題になり、「19歳は女の厄年」という話をしたら、目の色が変わるほど心当たりがあったようで、いろいろな問題に直面した辛い19歳を終え、20代に入るのと同時に次男に逢って運気が変わったそうです。その4ヵ月後の2020年3月にはコロナの大騒ぎで急きょNZに戻り、出会ったばかりのボーイフレンド一家とロックダウンに突入し、狭い我が家で8ヵ月の同居をやり遂げました。そんな経緯があったので、干支や年女の話をしても多少は興味を持ってくれるかもしれない、例え興味はなくても、お守りのご利益があるかもしれないと、小さな兎を連れ帰りました。

(※これは我が家用の別の兎)



元旦の朝に4人で食事をしながらガールフレンドに兎を渡し、干支の話をしました。彼女は前々から自分の干支を知っており、無類の兎好きでもあります。しかし、今年が自分の干支とは知らず、次男も今年が兎年だったとは知らずにいました。
「今年はあなたの年だから、良くも悪くもずっと覚えているようなビッグイヤー(大事な年)になるかもしれないわ。」
と、私自身や次男の経験を例に12年周期の話をしてみました。

黙って聞いていた彼女が突然、
「12歳のときに地震があったの。」
と言い、私たち3人は身が引き締まる思いでした。地震とは2011年のクライストチャーチ地震のことです。ガールフレンドは当時クライストチャーチに住んでいました。留学生を含む185人が亡くなる一大惨事でした。私たちオークランダーには遠い出来事でも、彼女は当事者だったのです。さらにその年、地震の影響もあったのか彼女の親も大病をし、大好きなおばあちゃんまでイギリスで癌を患っていたそうです。

「今年は私も癌になるのかしら?」
と苦笑いしつつも自分の12歳を振り返り、私の言わんとすることを瞬時に理解してくれました。元々次男たち2人は、この1月からオーストラリアのメルボルンに引っ越す予定でした。理由は彼女の大学院進学のためです。しかし、昨年10月に急に計画を変更しNZに残ることを決めました。彼女が進学以上に挑戦したいキャリアを見つけたからです。今月からそのコースが始まります。この英断が吉と出るかどうかは本人次第。夢に向かって跳躍する1年にならんことを!

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編集後記「マヨネーズ」 
2012年に長男が大学進学のために日本に行って以来、しばし次男はいたものの、私たち夫婦の『老後スイッチ』が入りました。その年から不動産投資に乗り出し、5年後には海外進出も(笑) 2021年には急に自宅を売買し、お2人様仕様にダウンサイズ。昨年には改装もひと段落。あれから10年で老後準備がほぼ整うや、今度は『家族スイッチ』が入ったよう。丑年の次男⇒寅年の私⇒兎年の彼女と、年男/年女のリレーが続きます。

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