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デザイナーの色メガネ

写真付きで日記や趣味を書く

新蕎麦は草原のかおり

2007-10-11 00:12:57 | 日常の中の物語

Img_5970

連休中日、久しぶりに隣町にある『おいし~い蕎麦屋』へ行った。

いつもの散歩道、川を横切り隣町へ入ると、のどかな田園

風景が広がる。

いい天気だ。庭先で野菜を売る農家が散在する農道を

ぶらぶらと歩くこと30分。

この30分がいいんだな。

Img_5981 ほら、ハナミズキの赤い実

におぶさっている…この虫

はなんだろう。

ブンブクチャガマ虫かな。

風がさやさやと吹いて、

なんと気持ちのよい季節

だろう。

Img_5984 サトイモ畑に鶏頭が咲いていた。

不思議な花だ。一筋縄ではいかない花だ。

思索を要求してくるような気がする。

子供のころはキライだったけな。

なんであれが花なんだ?と思っていた。

Img_5972 白い曼珠紗華。

小さい白百合が束になったようだ。

我が家には赤い曼珠紗華が群れ咲いているが、

ぶっきらぼうに伸びた茎と華やかすぎる花の有様が

不安定で、それが魅力だ。

おおお、新そばののぼり旗ですぞ!

歩いて来られる距離にこんないい蕎麦屋があるのは嬉しいね。

いまや蕎麦粉も殆どが中国からの輸入だと聞くが、ここのは違う。

北海道、山形、長野の契約農家から直だ。

しかも店主と農家との関係が密なところがいい。

Img_5975 で、まずは本醸造酒『獅子の里』を頼んで…

季節の一品『牡蠣のてんぷら』

写真のとおり、シソの香もかぐわしく

ふんわりした天ぷらはまったくしつこさを感じさせない。

だいたい我が家の食卓はあっさり系なので、最近は天ぷら

ですら「おお!しつこそう!」と腰がひけるようになってしまった。

これは余談だが、過日上の息子が健康診断の結果表を持ち、

怪訝そうな顔をして妻と話しこんでいたのだが、血液中の

脂肪分が少なすぎた…らしい。

「もうちょっとコッテリ系も食べようね。」と話し込んでいた。

というわけで、私も天ぷらで脂肪分を補給。

Img_5978 そして、「待ちかねたぞ新蕎麦よ!」→

左:十割微粉そば 右:十割粗引そば

どちらも北海道で栽培された古代そば。

この微粉そばは、ちょっとお目にかかれないですぞ。

なんという香り…しゃきっとして…蕎麦の香りとともに

草原の香りがするのだあ。(気分はほっかいど~)

蕎麦湯もほどよく白濁しているので満足。

(透きとおった白湯のような蕎麦湯を出す店には、

行かないようにしている)

仕事が控えていたので早目の昼にして正解だった。

気がつけば待ち客が外に並んでいるではないか。

こんなにわかりづらい立地なのに、蕎麦好きはちゃ~んと

嗅ぎつけてくるんだな。

というわけで、長居はせずにご馳走様。

秋の農道をぶらりぶらりと歩いて帰宅。

私の半日休日はなかなか充実していた。

Img_5934 最後に庭の曼珠紗華。

アシナガバチがせっせと

お仕事中。

蜜があるのかな?

蕎麦屋の店名は…

『志美津や』です。(←こっそり…)


猫の季節

2007-09-04 22:35:58 | 日常の中の物語

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新学期が始まったんだな。

朝、登校する子供達の顔はもうすっかり2学期の顔だ。

あんなに傍若無人に燃えた夏も、急に気が変わったのか、

あれ、どうしたんんだ?どこへ行ってしまったんだ?

もうすっかり秋の色だ。

我が家のグウタラ太っちょ猫クーも、少しだが活動時間が長く

なってきた。

秋は猫の季節だ。

今朝は爽やかな風も吹いていたので、久しぶりに川辺まで

散歩に出かけた。

いた、いた、いました、ミケ猫さんがなにやら落ち着かない様子。

Img_5573 なにやら…て、カワセミ!

果たしてどうする、猫さんよ。

と、対岸からしばらく眺めていた。

猫はどうしたいんだろ?

気がつかないのか、カワセミ!

平日でもこのあたりはカワセミ

ファンがけっこういるのだが、

なぜか今日は誰もいない。

このドラマは、私ひとりのために用意されていたようだ。

Img_5813おっと、不穏な空気を察知したようだ。

ああ、ちょっと足場がすべりそうで

Img_5571 猫さん、とまどっております。→

まあ、猫に捕らえられるようじゃ、

カワセミなんてやっていられないよな。

美しいブルーの羽をキラキラさせて、カワセミは

あっという間に飛び去ってしまったのでありました。

さて、公園までぶらぶら歩いて行った戻り道。

Img_5816 なんと、増えている!

←兄弟かなあ。

と、石の上にも↓

一家で登場とは、

Img_5815 いやいや、今日は

カワセミの大盤振る舞い

の朝だった。

相変わらず川べりには人影はなし、いいねえ。

9月はじめの静かさが好きだ。

真空状態のような不思議なこの時間に、猫はとても

よく似合う。

というか、人間以外の生き物はいつも静かな時間を生きて

いるんだろうな。(人が騒々しすぎるのだ)

Img_5538_3 帰り道で見かけた

黒猫さん。

今朝の川辺の出来事を

話したくなるような、

そんな雰囲気。

夢二の絵の黒猫の

ようだね。

家猫もノラさんも、

この星に住む生き物たちが、

願わくばつつがなく静かな秋を過ごせますように!


ああ、夏休みよ!

2007-08-15 22:15:23 | 日常の中の物語

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夏休み真っ最中、というか盆休みで仕事関係も静かだ。

そこで、今日は私も夏休み気分で、散歩道を変えてみた。

(ささやかな旅行気分だね)

いつもは家から西に向かうのだが、今日は南へ。

どっちに向かっても暑いなあ~、

と、ブラブラ歩いて久しぶりに東宝スタジオあたりまで

きたところ、上の写真の壁画に遭遇。

なつかしい~!『七人の侍』じゃないか!

と、しばし見上げて佇む。

おお、三船敏郎も若いなあ。黒澤監督も三船さんも

近隣に住まわれていたが、亡くなられたんだよなあ。

黒澤明監督の代表作といわれているが、私は観ていない。

私は米映画の『荒野の七人』を観て、ガンマンに憧れて

いた典型的なガキだったのだが、かの映画が実は

『七人の侍』を模して制作されたものだと知って、

「へえ~!」と驚いたのであった。

中学生のころ、初めてアルバイトをして得た給料で、

モデルガンを買い、マックィーンやブリンナーの真似を

していた私は、侍には興味が持てなかった。

しかし、今こうして見上げていると、なんともいえない

郷愁のようなものを感じる。

むさくるしいと感じていた彼らが、なんと清々しいでは

ないか。

なぜそう感じるのか…これは観てみなければならん!

と考えこんでいたら、背後になにやら気配が…、と

Img_5663 振り向くと、なんとゴジラが!

脅かさないでおくれよ。しかしなあ、

おまえちょっと腹出てない?

うちのクーみたいだぞ。

近くにいた守衛さんの話によると、

壁画もゴジラもこの8月はじめに出来上がったばかり

だそうだ。(私が知らないワケだよ)

このゴジラくん、大和ゴジラじゃないな。

頭、小さいし、面相も彫りが深いし。

私はこのゴズィーラより日本のゴジラのほうが好きだな。

「失敬!」とゴズィーラと別れ、仙川に沿って歩く。

桜の木陰、川風が気持ちいい…

Img_5673 最後に私の大好きな

風景を見て帰ろう。

そう、誰もいない校庭。

夏休みだなあ~~、

と、休み気分を満喫した

散歩であった。

今日は終戦記念日。

夏休みを持てる幸せをかみしめた散歩でもあった。


庭のホラー

2007-07-17 00:37:59 | 日常の中の物語

Img_5437

久しぶりに見た日の光。

雨続きで、まるで水上生活をしているようだった部屋の湿気も

少しは飛んでいったかな。

庭へ出てみると、草がなんとイキイキとしていることよ。

写真は多分ヤブミョウガの花だと思うが、キラキラと美しい。

私は緑が好きではあるが…、

好き嫌いを言ってはなんだが、私には嫌いな草がある。

名前は知らないが、蔓性のちょっと紫がかった葉の草だ。

コイツはとにかくシブトイ。しかも頭がいい。

雑草中の雑草だといえる。

芽の出始めはヒョロっとしていて、

「あ、いや、別にたいした草じゃないですから…」

と言いながら顔を出す。

ところが、ちょっとほっておくとこれがスゴイ。

手当たり次第にからみついて、クレマチスから水引草から

薔薇までなぎ倒し、はては塀をよじ登って茎は木の枝ほど

にまで固く太くなるのだ。

可愛くないにもホドがある。

一昨年あたりから、気がつくと抜くようにしていたら、なんと

ヤツは私の死角をちゃんと選んで、

「へっ!甘いね、おっさん!」

とばかりに木の裏側を這うように伸びるようになった。

去年はなにかの拍子に庭の裏側にまわって驚いた。

目隠し用のカイヅカイブキやケヤキの裏側にびっしりと

貼り付いていたのだ。

この時は、正直言って薄気味悪かった。

そこで!今年は木の裏側までも気をつけることにしたの

だが、「受けて立とうじゃないか、おっさんよ!」と、

ヤツはまたもや進化した手を使ってきた。

なんと擬態をしていたのだ!

まるでクレマチスの蔓そっくりになり、また薔薇の蔓に

似せて、あちこちで勢力拡大を目論んでいた。

こんなこと、本当にあるのだろうか?

草木にも知恵があるのだろうか?

と私は本気で考え始めている。

Img_5448 ←これはヤツではありません。

「葛」かな?

最近、蔓性の植物の生命力に

いささか恐れを感じているのだ

が、葛はいいな。

花の香りがいいし、葉も柔らかいし。

ヤツの写真はとても撮る気になれない。

こんな記事を書いている間にも、夜の庭でヤツは次なる策略

を練りつつズンズン伸びているのではないだろうか…、

これは、ホラー映画になりそうだ。

Img_5417 庭からするすると伸びてきた

頭脳を持った草の蔓に

突然!首を絞めらて…

「ウギャ~ッ!!」

なんて恐ろしい夢を見ないように

最後に美しいムクゲの花をどうぞ。


奇妙な夜

2007-07-09 08:51:59 | 日常の中の物語

Misuteri2

一昨日は七夕。

毎年、雨か曇り空だが、

今年は雲もなく星が見えた。

朝からこもって仕事を

していたので、気晴らしに、

星空を眺めながら散歩

をしようと思い立ち、

夜の10時もまわったころ、

家を出た。

涼しい夜風が気持ちよい。

しかし、星は数えるほどしか見えない。

夜空とは思えない明るい空。

ぼ~っとうす明るいのは、もちろん都市が発光している

からだ。

もう40年以上前だが、大島へ遊びに行ったその帰り、

船の甲板から遠く東京を眺めやったときのことだ。

東京は、まるでうす黒いお椀をかぶせられたように

スモッグのドームの下にあった。

あれには愕然としたが、当時であの状態だったのだ。

多分、夜はあのドームの幕にネオンやらなにやら、

不必要な都市の灯りが反射しているのだろう。

天の川など見えるわけがない。

それに七夕だとて、商売につながらなければ見向きも

されないし、だいたい子供が「金持ちになれますように」

などと短冊に書くとか…

せっかく気持ちよい夜風に吹かれているのだから、

愚痴はやめて、満天の星空を想像して歩こう!

さて、上の写真は以前に私が制作したポスター。

夏の夜のイメージにあっているかな、と思いアップした

までで、深い意味はない。

某ホテルの夏のイベントで、ミステリー愛好家たちが集まって

なにやら推理ゲームを楽しむらしい。

Misuteri1_1 ついでにこちらも→

ミステリアスな夜などという

知的で洒落た夜が、今の

この国にあるとは思えないが、

まあ、これは私のイメージの

世界であります。(というか仕事だね)

ちょっと話がそれてしまった…。

夜の散歩にもどろう。

気持ちよく隣町まで歩いて行ったのだが、そこで

奇妙な光景が…

商店街のコンビニから、小学生がゾロゾロと出てくる。

手に手に菓子やら清涼飲料を持っている。

えっ!もう11時だろ…なにやってんだ?

ふざけあいながら去っていったけれど…。

暫く行くと、居酒屋のチェーン店から今度はこれも

小学校低学年とおぼしき子供を連れた母親たちが、

ゾロゾロ出てきて

「じゅあね~!まったね~!」

なんだ、ありゃ…

この奇妙な光景は、私の街だけだ、ということは

まずなかろう。

というか、既にこの光景は奇妙ではないのだろうか?

薄気味悪くなって帰宅したのだが、我が家へ入った

途端、そんな気分が霧消していくような芳香が…。

Img_5366ラベンダースティック

私は初めて見たのだが、

ラベンダーをリボンで編んで

スティックにしてある。とても細かい手仕事だと思うが、

これは大根の月さんの手作り。(ラベンダーも手作り!)

その香りの良いことといったら…!

これこそ、星の物語に思いを馳せる七夕にふさわしい

空想力を刺激する澄んだ香りだ。

大根の月さん、ありがとう!

Img_5378