7月と8月に長者ケ原遺跡で縄文イベントがあり、コーディネーターとしてロケハン。
この遺跡の特長はヒスイ加工遺構を持つ環状集落という点だが、今後は住居域ばかりでなく、東と南に広がる広大な杜をアピールしたいと思う。
住居域にしても市街を見下ろす標高90mの扇状台地に開けた原っぱに位置し、浮世とは別世界ではある。
東の谷地に湧水遺構、その下の谷地に清流、さらに東には別の谷に延々と続く小径を抜けると、突然と景色が開けて吊り橋のある児童広場に出る。
他のどんな遺跡でも住宅や電線、舗装道路などの人工物が周囲に見えるものだが、この遺跡は山あり谷ありで谷川のせせらぎと小鳥の鳴声しか聴こえない深い杜に囲まれており、リアルに「もののけ姫」やトトロの住む世界なのだ。
人によっては精霊の気配が濃厚という感想だが、ルート次第では1~2時間の縄文トリップを愉しめる。縄文の杜の小径を抜けると吊り橋が出迎え、現代に戻ってくるという散策ルートなんか面白い。
十日町の笹山じょうもん市に参加したことで、改めて長者ケ原遺跡の魅力を再認識できた。
長者ケ原遺跡のように、複雑な地形を持つ広大な遺跡は滅多にないのだ。
最近は私が企画しなくても友人達が企画してくれるようになり、コーディネーターやガイドに徹することができて有難い。
こんな風に地元の文化的見所に興味を持った人がイベント企画してくれるようになるまで8年もかかった。
糸魚川の人々よ、無いモノを無理やり作って強引な情報発信ではなく、在るモノを活かして愉しめる情報発信を!
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